電話二つ。

今朝4時に電話で目覚めました。まだ2時間ほどしか寝ていない時。患者さんからの電話です。話してみると、これは放っておけません。真っ暗の平和公園を通ってクリニックに行きました。案の定、緊急の手術をしなければ命が危ない状況でした。救急車で大学病院に搬送してもらいました。病院では、ナースと共に、男性のドクターと女性のドクターのお二人が待ち構えて下さっていました。

いつも、どんな時間でも、急ぎ駆け付けて下さる救急隊と、全く断ることなく、気持ち良く受け入れて下さる大学病院の産婦人科の皆様、本当にありがたいことでした。ホッとしましたが、まだ真っ暗な中、クリニックに戻るのに、タクシーを探すもいません。守衛さんが「呼ばないと来ませんよ」と教えて下さって、タクシーを呼びました。この夜明けの時間が一番タクシーが来てくれない時なのですが、幸い、一社のタクシーが来て下さるという事で、これまたありがたいことでした。

さて、先日、まだ診療中の電話です。ある妊娠間もない方の母親からです。

「血清マーカーと、高度超音波の診察をして下さる所を紹介して下さいませんか」というものでした。

何のマーカーでしょうか?私は、その方に何らかの持病でもあるのかと思って尋ねました。

そしたら、マーカーといわれるのは、「血液で色々と障がいがないかわかる出生前診断という検査です。」だそうです。

それなら、当方でも可能ですが。何か心配なことがおありなのでしょうかと聞きました。40歳を超えた方や、前に死産なさったり、染色体の異常のある子を産んだことのある方には、この検査のことをお話することはありますが。お嬢さんは、まだ20代ですし、膣式の超音波でみた胎児も、今のところ全く問題もありませんし、その説明もしておりませんが、と、言いました。

そしたら、「まあ、そちらでもなさっているのですか?なかなか妊娠しにくいと思っていたのが妊娠したというので、これはちゃんと調べたいと思ったのです。」

「調べたい?ご本人がそう希望なさっているのですか?それとも、お母様が調べたいのですか?」


「もし、ご本人が希望されるのでしたら、ちゃんと説明は致します。それから、私の所での超音波では不満でしたら、どうぞ、どこかお探し下さいませ」と言いましたよ。


妊娠しにくいと思っていたのなら、なおさら。妊娠したと報告があった時に、お母様は、喜んで上げたのでしょうか。それよりも、「異常のある子ではないか」との心配の方が先に立ったのはないでしょうか。もし、ご心配なのなら、あくまでも本人に、調べてもらうようにと言ったらいい。それを本人を飛ばして、直接お母さんがそんな問い合わせの電話をしてくるというのが、とても不快で。


では、本人がそう希望したなら、検査をして下さるのですね、と念を押されました。

もし、ご本人がそう問われたのなら、ちゃんと説明はしようと思います。ただ、私は、「健康な子だけ欲しい、なにか問題のある子はいらない」という人は、赤ちゃんを産んだらいけないと思っています。だって、生まれてから、そして育てる内に、いろいろと病気等が分かってくることの方がうんと多いのですから。

子育てとは、そういうものもの。どんなことがあっても、命の全てを受け入れる覚悟が必要と思うのです。それらを説明したうえで、出生前診断の話もしようと思います。どうご本人がお母様に説得されて来られるか、楽しみではあります。

この妊娠SOSひろしまについては、またお知らせしますね。

Sosa


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特別養子縁組について・「養親」のこと

何度も言いますが、昨年から特別養子縁組の法律が変わって、民間の養子縁組あっせん事業者が届け出制から許可制になりました。それに伴って、養親希望の方には、とてもたくさんの書類を出して頂くことになりました。

これまでは、特別養子縁組の許可をする家庭裁判所に特別養子縁組申し立て書の他に、住民票や戸籍謄本などを出し、家庭裁判所の調査を受けるだけでしたが、その前にあっせん事業者に対しての申し込み書、夫妻の履歴書、家の見取り図まで。そして、あっせん事業者は、各許可を出した自治体にそれらの書類をすべて提出しなければならなくなりました。家庭裁判所だけでなく、自治体が厳しくチェックをするというシステムなのですね。

だから、あっせん事業者である私たちも、その書類づくりにとても沢山の時間がかかることになりました。先日のあっせんのために、何度市役所に通ったことでしょう。次は、要領が分かりましたので、そう無駄足は運ばなくって済みそうです。

これは、養親希望の方へ向けた厚労省のポスターです。

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養親になる条件は、私の所では、各自治体の児童相談所がするを研修を受けて、「里親登録」をしてあること。まず、その登録を受けて下さいと申し上げます。

先日来院されたご夫妻は、「どんな子でも受け入れて育てることができます。」と、ぉっしゃってくださいました。何よりうれしかったですね。「こんな人が産んだ子を」と言われると困ってしまいます。そもそも、産んだ子を手離す人には、様々な事情があります。その事情を汲んで、受け入れるだけの広い心でいて下さる方に!!養親になって頂きたいのです。

私から、家庭訪問をしたり、書類の提出のお手伝いをしたりします。そして、順番を待って下さい。その時期はいつになるか全く分かりません。バタバタとある時もあれば、ずっとないこともあります。根気強く待って戴くと、必ず順番は来ますから、と申し上げます。

お金は、自分たちで産んで育てるだけの生活力がある方ですね。それで十分です。お金持ちである必要はありません。

養子縁組が成立した後も、機会が在るごとに、連絡したり、会いに行ったりしています。今年も、沢山の家族の写真入りの年賀状をいただきました。日々成長していく子どもと、暖かな御両親の姿を見させていただくこと、とてもうれしいことです。

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特別養子縁組、厚労省の資料から。

特別養子縁組の民間斡旋団体が、届け出制から許可制になって、個人ではなく、法人であることが条件となりました。その上で、ものすごい書類の提出、厳しい審査があって、私のクリニックも12月4日に広島市から許可が出ました。それまでも、経過措置として、あっせん事業はしてもいいですよという許可があって、続けてしていましたが、正式な許可をいただいて、ホッとしました。

この度、白井先生に色々ろとお話をして下さり、情報も頂きました。この情報も白井先生からです。

今、色々と問題が指摘されている厚労省ですが、1月に厚生労働省子ども家庭局過程福祉課が「社会的養育の推進に向けて」という資料を出しています。

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「保護者のない児童、被虐待児など家庭環境上養護を必要とする児童等に対し、公的な責任として、社会的に養護を行う。対象児童は、約4万5千人。」

里親(5424人)、ファミリーホーム(1434人)、乳児院(20706人)、児童養護施設(25282人)、児童心理治療施設(1280人)、児童自立支援施設(1309人)、母子生活支援施設(3789世帯、児童6346人)、自立援助ホーム(573人)。

中でも、虐待を受けた児童の増加はこんな状況です。あの、また起こった、野田市の痛ましい虐待死。自相が色々と避難されていますが、この数では、本当に大変だと思います。国として、もっとちゃんと予算をつけて、児相の人数を増やさないと。

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沢山のデータの中で、これは、と思うもの。

「児童相談所での虐待相談の内容別件数」の中の「性的虐待」は、平成29年度は「1537件」でした。こんなにある!!のですね。

特別養子縁組については、12ページにわたって報告されています。この中で、昨年12月までに許可されたあっせん事業者の一覧表がありました。

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河野産婦人科クリニックも無事載っていました。少し気になること。昨年の8月に厚労省に集まってお話を聴いた時、「ダウン症等の障がいのある子どもの養子縁組のあっせんをしています」と言われた方がリストにないことです。個人ではなく、法人となったためだからでしょうか、それとも、こんな困難なことをなさっているその力が尽きたのではないかと、案じています。


この項、もう少し続けますね。

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オフィスギネコロジストの会・子宮がんの内視鏡手術

オフィスギネコロジストの会で、内視鏡のスペシャリストであるO先生から最新の文献が提示されました。


「The NEW ENGRAND JOURNAL of MEDICINE」の日本語アブストラクトより。

「子宮頸がんに対する低侵襲広範子宮全摘術と回復後半子宮全摘術との比較」で、アメリカからの報告です。アメリカの沢山の大きな病院が参加して行った治療的試験です。
今、外科手術全般が、大きく開腹や開胸をして行うのでなく、内視鏡手術やロボット手術に置き換えられつつあります。婦人科の悪性手術に置いても同様で、そこで行われた試験の結果です。

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何と。内視鏡やロボットで行われた手術の生存率が低かったという結果でした。4.5年無病生存率は、低侵襲群で86.0%。開腹手術群で96.5%であったと。


この結果の発表は結構センセーショナルで、論議を巻き起こしたそうです。


これは、ちょっとしんどいねえ。でも、日本では、成績はいいと聞いているけれど。と質問しました。そう。日本でも先進的に内視鏡手術を行っている倉敷成人病センター安藤先生のデータです。

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これによると頸がんの1b1期の5年生続率は94.0%です。この違いはどこから来るのか。O先生によると、安藤先生は、「膣カフをあらかじめ形成する」等の、がんを散布させない工夫をあらかじめなさるそうです。


O先生の考察です。

Obgy3_2

開腹手術よりも、内視鏡の手術の方が、患者さんの受けるダメージは小さく、楽です。ただ、悪性となると、これは、

「病院とドクターを選ぶ」ことが何より大切だと。

少なくとも、私がもしアメリカにいて、こんな病気で手術が必要となったら、日本に帰ってきて、安藤先生のようなドクターを選んで内視鏡で受けようと思いましたよ。


以上、ざっとですが、ご報告でした。

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オフィスギネコロジストの会

昨夜は、恒例オフィスギネコロジストの会、ビル開業の産婦人科医の会でした。この会では、いつも指定された三人が話題提供を行います。内容は何でもO.K.。自分が最近読んだ本でも、旅行したことでも、こんな症例があったという事でも。昨日は、学術的なことが集いました。とってもいい情報を教えて頂いたので、皆様にもおすそ分けです。

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まず、更年期の方たちのホルモン補充療法について。更年期だけでなく、先日もお知らせしたように、繰り返す膀胱炎のように体から女性ホルモンがなくなった時の様々な深刻な症状は、ホルモンを補うことでとても楽になります。で、楽になった方がいつまで続ければいいのでしょうとよく尋ねられます。私は、あなた次第。もうやめようと思えばやめていいし、もっと続けたいと思えば、続けてもいいしとお答えします。

日本では、ホルモンを使えばがんになるという事などが、広く伝えられています。

子宮のない方には、エストロジェン単独に投与されますが、子宮の有る人には、プロゲストン、黄体ホルモンもともに投与されます。これは、子宮体癌の予防のためです。ですので、子宮体癌は増えません。子宮のない、エストロジェン単独の人には、乳がんリスクはなく、むしろ減少させます。

以前、アメリカの学会で発表された乳がんリスクが増えるとするデータは、とても肥満の人が多く、そもそも乳がんリスクの高い人たちのデータが多く、日本人などのアジア人には、そのリスクを認められないのですね。

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今回提示して頂いたデータは、ホルモン補充療法(HRT)と静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクについてでした。

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やはり、いわゆるパッチ、おなかに貼って皮膚から吸収するタイプの製剤は、リスクとは関係がないという事でした。

今、基本的にパッチをお勧めしますが、どうしても皮膚がかゆくなるという人には、内服に変えることがあります。でも、やはりこの結果を見ると、かゆいのは塗り薬を使いながらでも、何とかパッチを継続した方がよさそうです。

これら、いろいろなデータから、今、ホルモン補充療法は5年間はしても良いというのは、日本でも撤回され、何年でもしてよいということになったということです。

それに、お薬をお出しするのに、定期的に通って来られますので、がん検診を忘れずにできるという事もメリットですね。私は、自分自身に9年間HRTをしました。

それから、HPV、子宮頸がんの原因となるウィルスですが、その他のがんにも深く関係しているというデータです。

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これらから、男性にもワクチンを打ったほうがよいのですが。

ここから、ワクチン論議になりました。反ワクチンを唱える人もいますが、アメリカに留学していた先生たちは、子どもを幼稚園に入れる時に、ワクチンを接種しているか厳しく問われ、接種していないのが一つでもあると、幼稚園には入れてもらえないという事でした。

そういえば、大学に留学する人も、ワクチン接種を厳しく問われ、まだうっていないのは、急いでうつようにという事で、大慌てしたこともありました。

日本は、ワクチン後進国であることは間違いありません。

会では、この後、内視鏡手術についてのびっくりのデータが出されました。明日に続きますね。

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クリニックの土曜日の診療について

この度、今年の3月から、クリニックの土曜日の診療時間を変えることにしました。午後3時には受付終了とします。お昼休みは1時間ですが、この時間はきっと午前中の診療が終わらないで、食事の時間もやっとだろうと思います。(従業員は今も昼休み前に交代で食事をしています)

私のクリニックは1990年11月21日に今の所で開業しました。以来、28年余り。休診日は木曜、日曜、祭日。その他の日は朝9時から午後6時までの受付、昼の1時から3時までがお昼時間という事でやってきました。この中で、一番忙しい日が土曜日です。それも特に午後。

多くのクリニックが土曜日は午前中のみとか、予約の方のみとかにされている時、土曜日も普通通りに診療するというのがありがたいのかもしれません。

とても患者さんが多くて、終わる時間が7時近くになることもあります。翌日の日曜日がお休みの時はそれでもいいのですが、私にとっては、日曜日は休息よりも、講演や会議や研修等、直接の診療以外のスケジュールが入っていることが多く、土曜日の夜に移動することも多くて。新幹線での移動は足がだるくてしんどくて、車の運転は疲れて眠くなることも。

一昨年の暮れまでの義母が存命中は月に二回のペースで大分まで運転していました。到着は日が変わっていて、これがとてもしんどかったです。それはもう終わりましたが。

ずっと考えていました。私も若くなくなって、いつまで診療を続けるのか、診療を少しセーブしてもいいのではないか等と。で、結局出した結論がこれです。

土曜日に少し早く診療を終えることで、移動も楽になるかもと。

これを患者様に周知徹底するのがなかなかなので。新患の方は予約制にしていますので大丈夫なのですが、久しぶりに来られる方が問題です。

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この小さなお知らせを来られる方には全てお渡しすること、診察室のあちこちに張り紙をすることで始めました。そして、3月の土曜日には、少人数で居残りをして、知らなくて来院した方々に対応すること。そのようなことでやって行こうと思います。

どうぞ宜しくお願いします。

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泌尿器科の研修

1月17日の夜には、広島県医師会館での安佐医師会泌尿器科の医会に参加させて頂きました。県立病院泌尿器科の梶原充先生による「女性特有の泌尿器科疾患」のお話があるという事を聞いたため、部外者ですが、参加させて頂きました。

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過活動膀胱、腹圧性尿失禁、骨盤臓器脱等で悩む方は私のクリニックでもとても多いのですね。当方でも治療はしますが、中には、手術をした方が楽になると思う方は説得して、梶原先生に紹介することが多いのです。ぜひ先生の話を聴いてみたいと思っていましたので、ちょうどいいタイミングでした。

「おしっこがしたい」と思うとすぐに行かないと間に合わない、くしゃみや咳等お腹に力が入ると尿漏れしてしまう、膣から何かが出てくるなど。これ以外にも、閉経後に膀胱炎を繰り返すという人もいます。

多くは出産経験のある人、それも沢山赤ちゃんを産んだ人なのですが、どうしても加齢と共にに骨盤底筋が弱ってしまって起こることです。早い内なら骨盤底筋を鍛える体操をして、それで良くなることもあります。

直ぐに行かないと排尿が間に合わないという過活動膀胱は、この頃はお薬が沢山出ていて、それが結構よく効きます。

膣から何かが出てくるというのは、膀胱が一番多く、子宮のことも、直腸が下がることもあります。子宮の場合は、膀胱も共に下がっていることが多く、膀胱が下がってくると、尿ができらなくって残ってしまい、頻尿、膀胱炎を起こすことも。それに、挟まった感じが気持ち悪いですね。

軽い内は、ペッサリーで支えます。これでとても具合が良くなる人もありますが、合わない人もあります。

いずれにしても、早めに受診、相談して頂きますように。これらは、女性にとっては、なかなか人に相談できなくってひっそりと悩んでいる内にひどくなってしまったという人も多いのですね。多くの方が悩んでいる事なのですから、恥ずかしいことではありませんし、早めに対処することで快適になりますので。

梶原先生のお話を聴いて、私たちの仕事は、自分の所で対応するよりも、泌尿器科で手術をしていただく方がいいと判断した場合、早めに先生に繋ぐことだと思いました。

それに、産婦人科の研修は数多くありますが、他科の研修を受けるのも、面白くて勉強になると思いましたよ。

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福山の特別養護老人ホームで。

福山の芦田中学校での講演の帰り、特別養護老人ホームに行きました。同じ福山だからと思って行こうとしたのですが、ずいぶんと離れていました。ナビを頼りに、狭い道、渋滞の中をずっずっと行って、最後は車が落ちないように気を付けなければならないあぜ道のような所を通って、うんと最後は急な山道で。

そこは、人里離れた、小高い山の上にありました。

私が、前の病院に勤務していた時から、30年以上診ていた患者さんが、この度、そこのホームに移られたのです。

彼女は重度の脳性麻痺でした。車いすの生活で、一人暮らし。訪問介護等の力を借りて、自立していました。この頃は、あまり食欲もなく、食べられない時には、点滴に来られていました。しかし、介護の人の人手不足もあり、夜そばについてもらえる人もいないこともあって、ホームに入ることを決心されたものです。

移られるにあたって、そこへの紹介状、これまでの経過を書いてお渡ししなければなりませんでした。突然、「お別れに来ました」と言われ、福山のホームに移るからと。膨大なカルテを見ながらの紹介状を即座に書くことはできませんでした。彼女の書類だけでも、沢山ありました。定期的に書かなければならない生活保護医療の申請書、障がい者区分認定申請書、訪問介護指示書、訪問看護指示書、おむつ使用に関する書類などなど。それらを包括した紹介状が必要でした。

時間をかけて作り上げたその紹介状を持って行くことも一つの目的でした。それに、ちゃんとお元気でいらっしゃるかも心配でしたし。


彼女はお元気でした。ちょうど夕食のためにみなさん食堂に集まっていらっしゃる時でした。私の突然の訪問にびっくりされました。まだ時間があるという事で、お部屋に行って話をしました。車いすで移動です。両手が使えない彼女は電動車いすを顎で操ります。前には、いっぱいお人形がぶら下がった楽しい車いすです。お部屋にはベッドが四つ並んでいて、カーテンで仕切られています。

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車いすに差し込んでおいてある箸を口にくわえて、携帯の番号を押して、電話をかけることもできます。

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2人並んで写真も撮りました。今度現像してもって行きます。心配していた食事は、「おいしいよ」という事で安心しました。何よりいつも職員の方がいらっしゃることが安心でしょう。職員の方たちは皆さん明るく親切です。

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帰る時には、もう真っ暗。どうぞ宜しくとお願いして、帰りました。道から落ちないようにと真っ暗な中をソロソロと運転しながら。長い付き合いだったけど、最後まで見てあげることができなくてごめんねと胸が痛い思いで・・・。

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全国シェルターシンポジウム③

さっぽろは私は一泊二日で行ってきましたが、駅、ホテル、会場は全て歩いて行ける範囲でした。その行き帰りで、こんな紅葉が見られて幸せでした。旧北海道庁の赤レンガの庭です。

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庭の中に入ると

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二日目の分科会の午前に私が出席したのは、「若年層へのDV予防教育の内容と効果」でした。日頃性教育に関わっている身、そして診療の場では、望まない妊娠をする女性たちの姿を見ている身としては、基調講演にもあったように、「同意のない性」はDVであるということを基本に、産んでも育てられない状況にある時には「避妊の無い」性はDVであることをしっかりと伝えて欲しいと思っています。DV、身体的暴力、言葉による暴力等には、必ずと言っていいほど、性がくっついています。その性にも突っ込んで欲しいし。それに、避妊の内容、例えば膣外射精や「安全日危険日」は避妊ではないくらいのことは、高校性のプログラムであれば、必ず入れて欲しいことだと思います。

その意味で、「性教育」と「DV予防教育」は、本来一体のものなのだけれどなあと、少々残念でした。

そして、午後の分科会「高齢者虐待?それてもDV被害?」これは、私にとっては刺激的でした。この講座を受け持ったのは、室蘭のNPO法人「ウィメンズネット・マサカーネ」。まさか-ねは、南アフリカのズールー語で「みんなで力を合わせよう!」「お互いに信頼し、強力し合おう」という意味だそうです。

ここからは、事例の報告もなされました。「同居している息子からの暴力で行き場がない」「酒乱の夫からの自立を決意」「介護中の夫からの暴力で避難、介護放棄?」などなど。中には、自立~施設入所まで15年間支援を続けたという方もあると。

高齢のDV被害者の課題として

・一人で生活する能力があるか?(社会性、経済力、健康など)
・加齢に伴う能力の低下の度合いは?

・家族(子世代)との関係は?
・高齢福祉の制度(介護保険制度)の複雑さと決定までの時間の長さ
・シェルターを出た後の受け皿が少ない

尚、大切な提言として家庭内の暴力に対して、日本では児童虐待防止法(2000)、DV防止法(2001)、高齢者虐待防止法(2005)、障がい者虐待防止法(2012)と個別に対応しているが、世界的にはファミリー・バイオレンスという視点で、包括的な対応をしていると。


これについて、前日の全体会のシンポジウムでも発言されたシンガポールのハムザ・アブダル ムタリブさんのお話がとても示唆に富んでいました。

まだ続きますね。

今日は、どうしても「私たちは買われた展」に行かなければ。広島では今日が最終日です。以前、滋賀県大津で展示を見ましたが、せっかく広島であるのですから、もう一度見ておかなければ、です。

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おりづるタワーで講演です。

今日は、朝10時から講演に行きます。広島県人権啓発指導者等養成研修会でLGBT応用講座です。昨夜遅くまでかかって、一旦作ったスライドの直しをしました。

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作っていて、思いました。ああ、社会は数年前と比べて、大分変わってきたなと。当事者、特に若い人には、ずいぶんと過ごしやすくなってきたと思います。でも、もちろん、まだまだです。自分らしく生きるためには、かなりの心身の負担を乗り越えなければなりません。それができるかどうか、かなり親などの周りの大人たちの理解がカギとなっているように思います。特に、情報に触れることなく籠っている人にとっては、しんどいことに違いありません。少しずつ、少しずつ、社会は進んで行っている。そんな話をしたいと思います。

ところで。昨日、メールを受け取りました。今日の会場は「おりづるタワー」です。以前、行ってみて、入場料があまりに高額なのに驚いて、上がるのはやめたタワーです。初めて入ります。広島県の男女共同参画財団がエソールからここに移っているためです。そこに行くのにこうだそうです。

早速ですが,河野先生は自転車で行動されると伺いました。

おりづるタワーでは,来館者用の駐輪場は500円となっており,

かつ,手続きをインフォメーションで申し込みを行うなど,少々不便なように思えます。

 

宜しくお取り計らいください。

なんと自転車を停めるのに500円だと。広島市の駐輪場は100円です。これまでのエソールでは、当然無料の駐輪場がありました。これでは、歩いて行くしかありません。いえ、ケチで言うのではありません。そんなムチャなことに乗りたくありません。一体もう、何を考えているのだか。すみません。こんな所で愚痴をいっても仕方がないことですが。

講演後、今日の午後はカープCSに行くことにしていたのですが。時間ができましたので、残りの仕事をしっかりするつもりです。これから、全部の日曜と木曜日は講演に行きます。それらの用意がまだ出来上がっていません。やれやれ。それでは、そろそろ出かける準備をします。

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