気が重いこと④公務員の柔軟性

昨日の続きです。

私は、市の職員の方に「私はどうすればよかったのですか」と問いました。私たちが被るしかないのですかと。職員の方は「私費でしてもらって下さい」と言いました。18000円、後で市から却って来るのなら、それでもいいでしょう。でも、向こうはもうこれは無効ですというのです。

一人は上の子が病気で入院していて、もう一人はつわりがきつくて、保健センターに行けなかったというそれぞれの事情がおありの方で、そういう方は、市のサポートは受けられないと言うことなのですね。

 わかりました。これまでは問題がなかったことを担当が変わったら、とたんにこうなると言うことは、担当のあなたでは、話ができませんね。これは上司の責任でしょう。上司とお話しましょう。上司、局長ですか、局長と話せばいいですか?子ども未来局長ですね。局長に私が話に行きましょうね。

そしたら、職員の方は「これまではそうではなかったのですか?」と問われました。「はい、何も問題ありませんでしたよ。ちゃんと補助されておりました。あなたに代わった途端です。こんなおかしなことを言われるのは」

そしたら、上司に言うのはちょっと待って下さい。こちらでもう一度検討して見ます。またお返事しますから、と言われました。ので、待つことにしました。

それでも、なかなか返事はなく、その夜、考えました。少子化の時代、赤ちゃんを産んで育てようかという人には、行政として少しでもサポートできるようにと考えるべきなのに、これでは逆向しているではないか。一産婦人科医の損得の問題ではない、これからだってありうること、今度このような人が来たら、どう対応すればいいのか考えなければ。それに、私のクリニックだけでなく、おそらく他の産婦人科の申請にも、しっかり目を凝らして調べて、同様の電話をかけているでしょう。

私は、市会議員の方にお話しようと思いました。いきなり議会で追及と言うのではなく、市の局長に話しに行くのに、アポイントを取ってもらって、付き添いを頼もうと思いました。今外国に行っている友人の市会議員が帰って来たら、すぐに頼みましょうと、そう決めました。

そしたら、翌日、電話がかかって来ました。そういう事情があるのでしたら、補助は出します。送り返した補助のチケットをまた出して下さいと。担当が変わる時に引き継ぎを間違って捉えていました。すみませんでした、と。

わかりました、ありがとうございますとお答えしました。しかし、そこで考えました。もし、二度目の電話で私が怒らなければ、このことはずっと続いていたのに違いない、少なくとも、一度目の補助の無効はそのままになっていたことでしょう。

 そもそも、行政の職にある人は、規則と、住民の福祉をどうとらえているのでしょう。規則だからこれは補助できませんと送り返すという、その行為を平然とすること、その陰に、一人一人の住民にどのような事情があったのか、想像力を働かせることもないのでしょう。

杓子定規に決められたことに忠実に事を運ぶ、それが公務員の仕事だと思っているのでしょうか。住民のために柔軟に事を運ぶという、発想を持ってもらいたいと思います。

まだあります。DVで肋骨が折れるほどの暴力を受け、救急搬送され、その上後で妊娠していることが分かった人がいます。相手は逮捕、彼女は逃げて来て福祉のお世話になることになりました。人工中絶をすることになって、でもお金がありません。福祉の担当の人は、なんと「相手がいることですから、相手にお金を払ってもらって下さい」と言ったと、涙をこぼされます。DVの障害の被害者が加害者にお金を払ってほしいと言いに行けるわけがありません。この方のことは、まだ進行途中です。事態がはっきりしたら、たまご報告することが出来るかもしれません。つらい立場の人に寄り添う、柔軟な公務員の対応を望みます。

上の人に、究極の「忖度」をする公務員、最高の上司のために法律さえも捻じ曲げてしまう、その柔軟性を発揮する公務員の姿も醜いものですが。そうではなく、住民のために忖度してほしい物だと思います。少なくない税金を払っている立場からもそう思います。

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気が重いこと③母子手帳の補助

今日は、5月14日のブログでお知らせしたように、性教協広島サークルの例会で私がお話します。「女性の健康向上を阻む社会的圧力~性教育バッシング・ジェンダーバッシング~」です。準備万端。仲間たちに久々に会えるのが楽しみです。

さて、気が重いことの続きです。

妊娠をして出産を望まれる場合、母子手帳を取ってきて頂きます。妊娠のうんと初期に来院された場合、妊娠した袋、胎嚢と言いますが、それだけしか見えないこともあります。それから少しすると、胎嚢の中に胎児と胎児の心拍が見えるようになります。そしたら、正確な妊娠の週数と出産の予定日を出します。それを書いて、母子手帳をもらってきて下さいと指示します。胎嚢が見えるだけだと、胎児が育たなくって、流産する場合もありますが、心拍まで見えるようになると、流産率はかなり少なくなりますので、そこまで待って、指示します。母子手帳をもらって、いろいろと書類やパンフレットももらって、それから流産というと、かなりつらい物があるからです。

母子手帳は、住民票がある地域の保健センターに行き、予定日を言うと発行されます。今は、それにマイナンバーの番号も必要になっています。

母子手帳を持ってきていただくと、それに補助、行政のサポートが14回分ついていますので、それを利用して、いろいろな検査を行います。超音波などで胎児を見るだけでなく、血液や尿での検査、血液型、貧血や白血球、血小板の数、HIV、梅毒、風疹の抗体、B型肝炎、C型肝炎、不規則抗体、そして子宮頸がんの細胞診等。一回目の補助は18050円と、がん検診の3400円です。

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ある妊婦さん、第二子の妊娠ですが、上の子が病気になって入院し、付き添いと看病で母子手帳を取に行けなかったと来院されました。それでは、早く取りに行って持ってきて下さいねと言って、健診をしました。その5日後に母子手帳をとりに行ったのでと持参されましたので、補助の健診票をを切りました。後ほど、その票は、市に提出しました。それが2月のことです。
これまでも時々あることで、別に気に留めなかったのですが。

ところが、二か月後の4月、市から電話がかかって来ました。健診は2月10日になっていますが、間違いはありませんかと。はい、とお答えすると、それは母子手帳の発行の前に行われていますので、補助はできません。健診票はお返しします。再請求もできませんと。私たちはボー然です。では、そのお金はどうなるの?補助金をもらえなくって、提出した検査代、お金は私たちが持たなければならないってこと?もちろん、いまさらご本人に出してもらうなんてことはできません。

どうしようもありませんでした。これまでは、それが通っていたことなのに、行政の担当が変わると、突然、おかしなことが起こる、これまでも経験があったことなのですが、小さなクリニックにとって、18000円は痛いです。杓子定規なお役人の対応です。

むしゃくしゃしながら、何とかならないかと思い続けていました。

何にもできないでいたところ、また同じ人から電話がかかって来ました。やはり2月につわりがきつくて寝た切りで、母子手帳を取に行けなかったと言う方に健診をし、大きな病院に紹介しました。後でお連れ合いが母子手帳を持ってこられ、補助のチケットを切りました。その方も、補助は出せませんのでお返ししますと。

二人も。それも二か月も経って。私は、怒りました。で、電話に出て、またですかと反論しました。お二人も続くと、もう黙ってはおれませんと。

この方は、つわりがきつくて、保健センターまで行けなかったと言われます。では、私たちはどうすればよかったのですか、母子手帳がないなら、健診はできませんと帰って戴けばよかったのですか。「私費で検査をして下さい」なんと、母子手帳がないなら、18000円頂きますと言うのですか。18000円ですよ。

この項、続きます。

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気が重いこと①親の付き添い

 長く現場にいると、いろいろとやり切れない思いをすることは多々あるものです。私の中にフラストレーションとしてため込んでいるものも。それらを少しだけここに出しますね。

ある妊婦さん。結婚しており、第一子は無事出産し、第二子のおめでたです。しばらく私のクリニックで健診をし、初期の血液検査も全部済ませ、順調に経過しておりました。で、出産する病院に紹介をすることになりました。

この頃は、大きな病院はあらかじめFaxで地域連携室に紹介状を送り、病院から何日の何時に来院して下さいという返事がきます。その返事とあらためての紹介状を持ってその病院を受診します。

で、Faxを送ったのですね。今の妊娠週数、出産予定日、経産婦であることなども記載したものです。何にも問題なく受け入れられてもいいはずの妊婦さんです。

そしたら、その病院の地域連携室から電話がかかりました。この方は未成年ですから、保護者と一緒に来てもらって下さいと。確かに、彼女はまだ19歳です。早い結婚で、今は19歳で第二子の妊娠中です。

そのようなことを書いているのに、そしてそれを読んだ上で、「親と一緒に来てもらって下さい」と。

その電話を受けたナースが「では、結婚していらっしゃいますから、ご主人と一緒に行ってもらいます」と答えたと。

それを聞いて、私は「ちょっ待った」と言いました。そして、私が電話に出て、「そこに書いているように、この方は結婚していて、それも第二子の出産です。二人目の妊婦健診に行くのに、親が付いていかなくてはいけないなんて、そんなバカな。そもそも結婚した未成年は成年として扱われるのを御存じですか?」と言いました。

「それでは、産婦人科と相談して改めてお返事します」と言うことでした。しばらくして、そういう事情であれば、一人でこられても大丈夫ですとの返事がありました。

その件はそれで落着です。

でも、私の気は重いままです。

性教育に関わって、産婦人科医も長い間続けていて。「親の付き添い」が大きな課題でもあります。産婦人科ですから、いろいろと人に言いたくない事、特に親には言いたくないこともあり得ます。

でも、私たちの立場からは、とにかく「早く」受診をしてほしいのですね。一人で悩んでいる内にアッという間に時が経って、やっと受診した時には「もう遅すぎた」ということがとて怖いのです。

人工中絶が間に合わなくて出産しなければならない、でも育てられない、というのがその典型的なことです。

また、強姦された、早くに来れば妊娠の予防ができるけど、遅すぎて、そのレイプで妊娠、中絶をしなければならなくなったというのもあります。

「親と一緒でないと診てもらえない」「親には言えない」と、そこに一つのハードルがあります。

とにかく受診を、そこから先は、また一緒に考えましょう、そんなことを言い続けていても、肝心の同僚が、産婦人科医が、そんなことを言っている、はじめの段階で「親と一緒に来てください」と言っている。

受診しやすい産婦人科を。ハードルをどう下げればいいのか、そんなことを考え合い、話し合っていても、足元の産婦人科医が分かっていない。

未成年の受診、第二子の出産のための健診でさえも未成年だから親と一緒に来てくださいと、そう自動的に職員に言わせている、その事実から、とても気が重ーくなってしまっているのです。

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保健医療セミナー3.梅毒の増加について

  慈恵会医科大学の石地先生の講義より。ここの所、猛烈に梅毒に感染している人が増えているというお話。それも、これまで男性同士の性交で感染することが多いと言われていたのが、ここに来て、女性の感染者の増加が目立つと。

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特に、男性の感染者は40代、女性の感染者は二十代が多いと。異性間性交での感染ですね。石地先生は、風俗で働く女性が客の男性から感染し、それをさらに他の多くの男性に広げていると言われました。梅毒については、コンドームでは防げない物もある、たとえばオーラルでも、キスでも感染することがありますのでね。だから、本番なしの風俗でも感染が広がることもあり得るのですね。

診断と治療の要点も学びました。今、梅毒の患者さんを診たことがないドクターも多いことです。初期の症状を見逃すと、しばらく無症状となり、さらに進行してしまいますし、その間他人にうつすこともあり得ます。

私は、最近、二期のばら疹を勤務医以来、二回目にお目にかかりました。それ以外にも、性風俗で働くとても若い女性の梅毒も。それから、パートナーからうつってしまった人も。

東京、大阪、神奈川、愛知、埼玉、兵庫などの大都会で増えていると言っても、広島の私の小さなクリニックでも複数の患者さんを診ることになっています。

それから、先天梅毒も。2011年5例、12年4例、13年4例、14年9例、15年13例、16年14例と。梅毒は、妊婦さんすべてに検査するようになっているのですが、ここの所、未受診の妊婦さんも増えているからでしょうか。それには、若者を巡る貧困の問題、性教育の貧しさも関連していると思います。

私は、日々漫然と診療するのでなく、梅毒をしっかり頭に入れて対応しなければ、と自らを戒めました。

当日、日本家族計画協会の2017年2月発表の「第8回 男女の生活と意識に関する調査報告書~日本人の性意識・性行動~」の冊子も配布されました。ますますセックスレス化が進んでいるというデータも。子宮頸がんワクチンや、少子化の問題についての意識調査も。とても興味深いデータ満載です。もう少し、しっかり読んで、また、ご報告しますね。

私は、帰ったばかりなのに、急きょ今日の夜東京に行くことになりました。明日の休診日、東京でテレビの収録です。またお知らせしますね。

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東京にて。子宮内膜症・腺筋症。

 お早うございます。東京にいます。ビルだらけ。そのビルに朝陽が当たってきたところをホテルの部屋から撮りました。

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昨日は、子宮内膜症・腺筋症フォーラムに参加しました。

その後、娘と六本木のビルのお風呂に行き、岩盤浴やオイルマッサージをしてもらって、生き返りました。ここの所忙しくて、当日も、午前2時までクリニックで来週の講演の準備、資料作りをしていて、すっかり寝不足でした。今ホテルで少しホッとしています。

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ここの所、立て続けに医学の研修を受けたり、講演を聞いています。漢方でのめまいや自律神経失調症の治療、不妊症・対外受精について、そしてこの子宮内膜症・腺筋症についてなど。

医師を続けている限り、勉強をするのは当然ですが。いつもつくづく思います。世界中の人々が様々な病に取り組み、克服しようとしています。道を究めるというのは、すごい事、尊敬すること、私たちにとってありがたいことでもあります。それらの恩恵にあずかりながら、ただの町医者として日々患者さんに向き合っている私は、こんな道しか取りようがなかったけれど、これからはどうする?と。

講演は本当に楽しく素晴らしいものでした。

さて、子宮内膜症、腺筋症。そのつらさは、なった人にしかわからないとも言われています。ひどい月経痛、日頃の腹痛、腰痛、経血量の増加による貧血、そして不妊。

日本では、伝統的に月経痛は薬など使ってはいけないと根強く言い伝えられており、未だにひどい痛みを我慢させられている若い女性によく出会います。救急車で担ぎこまれる人の多くは、月経痛なのですね。その人たちの中には、子宮内膜症や腺筋症が進行している人たちも少なくありません。

本邦の調査によると、子宮内膜症で治療を受けている患者さんは、222218人、子宮筋腫の方は552441人。腺筋症の方は131946人。

 そして、日本の医療はとても優れていることも、改めて知りました。これらの病気の診断に必要で、私たちも気楽にオーダーしているMRIは、日本が世界一多く設置されていること。ヨーロッパの三倍近く。

そして、その治療も。以前はいわゆる主に低用量ピルで治療されていたのが、日本では、今では偽閉経療法やディナゲストなどを駆使して、もっとも先端の治療がなされていること。

私は、中学生に性教育の講演をする時にも、みなさんにこれから起こるであろう生理痛は、決して我慢して耐えようとするのではなく、医師に相談して、楽に過ごせるようにしましょうねということを話しています。そして、男性の諸君も、そのような苦痛を毎月耐えている女性に対してのいたわりを持つことの大切さも。これらをもっともっと言い続けなければと思いましたよ。

今日は、もう少し東京にいて、孫ちゃんに会って帰ります。もう今からワクワクしています。

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生殖補助医療(ART)の現状とその最新技術

昨日は、ハートクリニックの向田哲規先生の講演を聞きに行きました。これまでも不妊症の方の、ああ、この方は難しいなあという方については、ハートクリニックにお願いするようにしています。

その情熱が素晴らしくて。これまで、私が紹介した方たち、本当に沢山の方を妊娠させていただきました。無精子症の人も、養子を迎えたいと来られた海外の人も、若年だけれど、卵がもうできないという人も。

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今回お話を聞いて、その思いをさらに強くいたしました。何より、どんどんと前向きに進化させていらっしゃいます。

今、受精卵を培養していて、卵の分割の様子が一つ一つ、リアルタイムでカメラで見られるのだと。調子よく分割しているかが、モニターで自分の机で見ていると。そして、胚盤胞にまで行くと、凍結すると。できるだけ沢山凍結していて、患者さんの内膜をじっくり作って、一番いいタイミングでその受精卵を戻すのだと。今や、体外受精の77%は、凍結した受精卵で妊娠しているのだと。

向田先生は、その凍結の方法や顕微授精の方法を常に最前線で工夫をし、開拓してこられました。凍結については、農学部の牛の受精卵の凍結法を習って、人に応用して工夫したと。常に獣医界は人間の前を行っています。

全然レベルは違うのですが、人の精子を凍結するのに、昔、私は大学病院時代、牛の方法を習って、牛に使う凍結用のストローを買い求め、かつ混ぜる液をいろいろと工夫、開発して行ったものです。うまくいくようになって、凍結、融解、元気に泳ぐ精子を教授に見てもらって、うわー、元気に泳いでるではないかと、歓声を上げて下さった時、それはうれしかったものです。

いろいろと情熱を持って知識を得、考え、工夫し、前へ前へと進む先生を本当にすごい、素晴らしいと思いました。

私のできること、自分の所で、これは難しいと思った方は、できるだけ早く先生に繋ぐこと、それが一番いいと思いましたよ。

一つ、これは卵巣の余力を測るAMHの年齢による変化です。やはり年齢がかさむと、妊娠する能力は下がります。AMHが1を切ると、もう本当に難しいと。これは若い女性も知っておいた方がいいということですね。

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それから、受精卵の凍結だけでなく、卵そのものの凍結、これはなかなか難しかったのですが、先生の所ではもうクリアされていて、卵の凍結もしているそうです。これから、乳がんの治療をしなければならくなったとか、それから白血病で放射線療法や抗がん剤の治療をしなければならなくなったひとの精子の凍結も。

赤ちゃんを作ることに情熱を燃やし続けている先生を心から尊敬し、心良い感動に満たされました。ありがとうございました。

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男が逃げた場合。

お天気、大変な寒気だそうです。まだ広島ではまったく雪は降っていないのですが、夜にむけて降り出すのでしょうか。

昨日夜、冬用タイヤに換えてもらいました。道路が凍結していたら意味ないけれど、一安心です。でも、もし、あまりに雪がひどい様なら、大分に帰るのはやめようかなあ、また、できるだけ早くに帰るからと母に言おうかなあとも思っています。夕方まで待ってみてから決めます。

話は異なりますが。クリニックでは、いろいろな患者さんが、いろいろと話をして帰って行きます。この頃、お一人で赤ちゃんを産む人も増えてきました。男が逃げてしまった場合です。今、同時進行で何人もいらっしゃいます。

その中のお一人。まだ若い人ですが、産む決心で健診に来ています。彼は逃げてしまって、連絡もつきません。職場には、東京の消印で退職届を送ってきたと上司が言ったと。彼の実家で父親と話をしたと。これがひどいのです。

「彼はもう逃げてしまって、帰って来ないでしょう。息子のことは忘れて下さい」と言われたと。

忘れろと言ったって、その彼との赤ちゃんを産むのですから、忘れられるわけがありません。親までそんなことを言うのですから。

今、NHKの朝のドラマでもしていますが。

私は、彼女に言いました。逃げた彼を頼ることはできないね。ここまで逃げた男は追いかけても力にはならないからね。彼を頼らないで生きて行かないとね。今の内に少しでも、お金を貯めてね。彼女は頑張って仕事をしています。

もう少したったら、弁護士さんを紹介するつもりです。彼は、養育費を払うことが出来る状況にはないかもしれない、でも、その義務は生じるのですから。それと、認知については、これは強制です。それらの手続きをしてもらうつもりでいます。彼の実家が分かっているのですから、弁護士の立場で彼を追跡することはできるそうです。逃げたら、それですべて終わりというわけにはいきません。それを男には知ってもらいたいと思います。

それにしても、本当に逃げちゃうのですねえ。これも、ちゃんと教育ができていないため、私はそう思っています。それらをちゃんと中学生の内に話をしておきたいと考えています。

昨日は、とても久しぶりに会いに来て下さった人と一緒にお昼ご飯を食べました。そこで、彼女の結婚の報告を聞きました。うれしくて。突然で何にも用意ができていないので。食事の後、そごうの9階に行きました。

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ものすごいチョコレート。初めて行って、本当にびっくりしました。これはもう、異常と言うくらいだと思いました。あまりに沢山で、どうしたらいいのか分からなかったのですが、ベルギーのチョコを買ってとりあえずのお祝いにと彼女に渡しました。それにしても。先日の恵方巻きといい、今のバレンタインと言い、完全に商業ベースに乗っているのですねえ。

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「ババ、長生きせいよ」

昨日期せずして、同じような境遇のお二人から似たようなことを言われました。ありがたくて。

まず一人目。彼は、性同一性障害で長年当方で治療してきました。今やすっかり男性です。でも、まだ未成年の子がいるため、正式に男性にはなれません。彼が本当に苦労して子育てをしている様子をこれまでみてきました。もう一息だね、そんな話をしていると、

「ババ、長生きせいよ。ババがおらんようになったら、わしの行き場がなくなるけんの」

と言いました。彼は、私のことをババと呼びます。

「でも、診療をいつまで続けるかよね。ヨレヨレになるまで?」

「よれよれになったら、わしがめんどうみてやるけんの」

「本当?あなたが勤める施設に入れてくれる?」

私は一安心です。自分自身の老後をどうするか、それも私の重い課題になっています。

「口は悪くても、彼は優しいから。一生懸命看てくれるよね」というのが内のスタッフの彼への評価です。

もう一人。逆に性同一性障害で女性になった人です。せっかく手術も受けて女性になったのに、事情があってその後放置したため、すっかり塞がってしまったのです。直径2ミリの細いゾンデも入らないほどでした。

当方で治療。三度の小手術も含めて、今、大分広がって来ました。その彼女が

「先生、私の事、書いて」と言います。うん?はじめは何のことか分かりませんでした。

「何に書いてもいいから。私ね、こうなっていろいろ調べたんよ。手術をしても、その後、塞がってしまった人が沢山いるのよね。でも、どうしようもなくって、みんなそのままで諦めているんよね。私、おかげでここまで回復して、先生への恩返しよ。何を書いてもいいから」

 だそうです。もちろん、彼女が諦めないで、根気強く通ってきたのが一番なのですが。

性同一性障害の方は、無事性が変わっても、その後の生活がいろいろと大変です。お一人ずつのニーズに応じて、できる限りのサポートをして行こうと思います。

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私のクリニックの男性の患者さん作の創作折り紙、今年の干支です。毎年、作って持ってきて下さいます。今年の干支も届きました。

ピンと尖ったとさかが特徴です。

よく作るねえ、スゴいねえ、みんな絶賛です。クリニックに飾りました。ありがとうございます。

こんな患者さんたちとのやり取りに支えられて、何とかここまでやって来ました。さて、今後はどこまでやれるのか、ですねえ。

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クリスマスイブ翌日の当番医

クリスマスイブの翌日の日曜当番医。緊急避妊薬は多すぎるほど用意していたのですが、一人分だけ残して、危なく足りなくなる所でした。

ある人。

「妊娠は困りますか?もし妊娠したら、産んで育てようとは思いませんか?」

「いいえ、まだ結婚していませんから。」

「ええ。でも、今から結婚しようとは思いませんか?」

「いいえ。それは順番が違います。」

「順番って。うん?順番って言うからには、セックスすることそのものが順番が違うのではありませんか? 相手の方は?もし妊娠したら産もうよと言いませんか?」

「いいえ、彼もアフターピルをもらいに行こうと、ここについてきています。」

ある人。

「ここにアフターピルを求めて来ていることを、彼は知っていますか?」

「いいえ。伝えていません。」

「一人で悩んで一人で来たのですか?彼とはこれからも付き合いは続くのですか?」

「はい。続きます。」

「今回、何も避妊しないでしたこと、あなたがとても悩んでアフターピルを取りに来たことも何にも伝えないでいると、これからも同じことが続くのではありませんか?少なくとも、避妊しないでするのはいやだというくらい、彼に伝えるべきではありませんか?」

ある人。

「いやだと抵抗したのですが。彼は、大丈夫だって。妊娠は絶対しないからと。でも、そんなことはありませんよね。妊娠するかもしれませんよね。」

「うん。どうして彼は大丈夫って言うのかねえ。知らないんだろうか。教えてもらっていないのかもしれませんねえ。」

「それで、後から電話がかかってきて、自分がしたのはレイプだったって。で、アフターピルをもらいに行って欲しいと言われました。」

ある人

「この三日間、ずっと避妊しないでいるのですか?で、では妊娠したらどうしようと話しているのですか?」

「話しはしていませんが。でも、大丈夫と思います。産めると思います。」

「話をしていなくても大丈夫ですか?一人でかってに産めるとは思っていませんか?これから彼としっかり話をして下さい。そんな話もしないですることだけしているのはおかしいと思うんだけど。」

もちろん、この彼女たちみなさんに、これからはピルを飲んで防衛するように説得はしましたが、すっきりしません。男性がちゃんとしてくれないから、女性がひっそりピルを飲んで防衛することになるようで。

  確かに緊急避妊というのは、望めない妊娠を防ぐ意味で、女性の救いにはなっているけれど、同時に無責任な男たちを創り出すことにもなっているのかもしれません。何かセックスの質が貧しくなっているような、男も女も覚悟が足りないような、そんな気がする一日でした。

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17歳

ある日。

「ねえ、今相手はいろいろ?決まった一人ではないよね。」

「うん、前は愛人契約しとったけど、今はそれ辞めていろいろ。」

「風俗?」

「違うよ。キャバクラ。」

「セクキャバ?」

「ううん、普通のキャバクラ。」

「今ねえ、二つも病気になってるんだから、セックスはダメだよ。移すからね。」

「え?でも、しない訳にはいかんのよ。」

「でもさあ、貴方としたら病気になったって言われたら貴方だけじゃなくて、店にも迷惑がかかるんじゃない?」

「そうかあ。でもねえ、使わん訳に行かんのよ。番を張ったらねえ。」

「そっか。一番、二番を競いよるん?」

「うん、60、70稼ごうと思ったらねえ、使わんとね。」

ある日

「先生、お酒で気持ち悪くなるんよ。何か二日酔いの薬が欲しい。」

「あなた、まだ17歳でしょう。17歳の子に二日酔いの薬ですって出すわけにはいかんでしょ。今、病気の薬を飲んでるから、よけい胃にこたえるんじゃろうね。私は未成年じゃけん、お酒はダメなんよ。ノンアルコールもらうね、とでも言いんさいよ。今日は、普通の胃薬を出しとくからね。」

ある日

「先生、やっぱりビル飲まんといけんかねえ。」

「だってあなた、もう一回中絶してるから、分かるでしょう。また妊娠したらいやでしょうが。こんなに病気をもらってくるということは、妊娠もする可能性があるということよ。ちゃんとピルを飲みなさい。手術の後飲んでたのに、どしてやめたんね。怖いでしょうが。」

「でも、ピルって、たばこいけんのでしょ?」

「そう、たばことピルは相性悪いからね。今、どれくらい吸ってるの?」

「ふつう、ひと箱半。」

「わあ、それはいけん。ピルにもじやし、美容にも健康にいけんがね。17歳で、たばこを30本も吸うかね。でも、ピルは飲まんといけんから。とりあえず、たばこを減らすこと。一日15本までに出来んかねえ。最終的にはやめるべきだけど。」

ある日

「ハイ、これで全部の病気は治ったからね。もう、かからんようにせんとね。」

「先生、これから毎月来るからね、病気の検査してね。」

「うん、検査はするから来んさいよ。でも、かからんようにせんとねえ。ピルもちゃんと出すし、たばこのことも聞くよ。タバコをやめる方法はいろいろとあるけど、なにより自分がやめようという気にならんとね。」

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