保健医療セミナー3.梅毒の増加について

  慈恵会医科大学の石地先生の講義より。ここの所、猛烈に梅毒に感染している人が増えているというお話。それも、これまで男性同士の性交で感染することが多いと言われていたのが、ここに来て、女性の感染者の増加が目立つと。

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特に、男性の感染者は40代、女性の感染者は二十代が多いと。異性間性交での感染ですね。石地先生は、風俗で働く女性が客の男性から感染し、それをさらに他の多くの男性に広げていると言われました。梅毒については、コンドームでは防げない物もある、たとえばオーラルでも、キスでも感染することがありますのでね。だから、本番なしの風俗でも感染が広がることもあり得るのですね。

診断と治療の要点も学びました。今、梅毒の患者さんを診たことがないドクターも多いことです。初期の症状を見逃すと、しばらく無症状となり、さらに進行してしまいますし、その間他人にうつすこともあり得ます。

私は、最近、二期のばら疹を勤務医以来、二回目にお目にかかりました。それ以外にも、性風俗で働くとても若い女性の梅毒も。それから、パートナーからうつってしまった人も。

東京、大阪、神奈川、愛知、埼玉、兵庫などの大都会で増えていると言っても、広島の私の小さなクリニックでも複数の患者さんを診ることになっています。

それから、先天梅毒も。2011年5例、12年4例、13年4例、14年9例、15年13例、16年14例と。梅毒は、妊婦さんすべてに検査するようになっているのですが、ここの所、未受診の妊婦さんも増えているからでしょうか。それには、若者を巡る貧困の問題、性教育の貧しさも関連していると思います。

私は、日々漫然と診療するのでなく、梅毒をしっかり頭に入れて対応しなければ、と自らを戒めました。

当日、日本家族計画協会の2017年2月発表の「第8回 男女の生活と意識に関する調査報告書~日本人の性意識・性行動~」の冊子も配布されました。ますますセックスレス化が進んでいるというデータも。子宮頸がんワクチンや、少子化の問題についての意識調査も。とても興味深いデータ満載です。もう少し、しっかり読んで、また、ご報告しますね。

私は、帰ったばかりなのに、急きょ今日の夜東京に行くことになりました。明日の休診日、東京でテレビの収録です。またお知らせしますね。

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東京にて。子宮内膜症・腺筋症。

 お早うございます。東京にいます。ビルだらけ。そのビルに朝陽が当たってきたところをホテルの部屋から撮りました。

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昨日は、子宮内膜症・腺筋症フォーラムに参加しました。

その後、娘と六本木のビルのお風呂に行き、岩盤浴やオイルマッサージをしてもらって、生き返りました。ここの所忙しくて、当日も、午前2時までクリニックで来週の講演の準備、資料作りをしていて、すっかり寝不足でした。今ホテルで少しホッとしています。

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ここの所、立て続けに医学の研修を受けたり、講演を聞いています。漢方でのめまいや自律神経失調症の治療、不妊症・対外受精について、そしてこの子宮内膜症・腺筋症についてなど。

医師を続けている限り、勉強をするのは当然ですが。いつもつくづく思います。世界中の人々が様々な病に取り組み、克服しようとしています。道を究めるというのは、すごい事、尊敬すること、私たちにとってありがたいことでもあります。それらの恩恵にあずかりながら、ただの町医者として日々患者さんに向き合っている私は、こんな道しか取りようがなかったけれど、これからはどうする?と。

講演は本当に楽しく素晴らしいものでした。

さて、子宮内膜症、腺筋症。そのつらさは、なった人にしかわからないとも言われています。ひどい月経痛、日頃の腹痛、腰痛、経血量の増加による貧血、そして不妊。

日本では、伝統的に月経痛は薬など使ってはいけないと根強く言い伝えられており、未だにひどい痛みを我慢させられている若い女性によく出会います。救急車で担ぎこまれる人の多くは、月経痛なのですね。その人たちの中には、子宮内膜症や腺筋症が進行している人たちも少なくありません。

本邦の調査によると、子宮内膜症で治療を受けている患者さんは、222218人、子宮筋腫の方は552441人。腺筋症の方は131946人。

 そして、日本の医療はとても優れていることも、改めて知りました。これらの病気の診断に必要で、私たちも気楽にオーダーしているMRIは、日本が世界一多く設置されていること。ヨーロッパの三倍近く。

そして、その治療も。以前はいわゆる主に低用量ピルで治療されていたのが、日本では、今では偽閉経療法やディナゲストなどを駆使して、もっとも先端の治療がなされていること。

私は、中学生に性教育の講演をする時にも、みなさんにこれから起こるであろう生理痛は、決して我慢して耐えようとするのではなく、医師に相談して、楽に過ごせるようにしましょうねということを話しています。そして、男性の諸君も、そのような苦痛を毎月耐えている女性に対してのいたわりを持つことの大切さも。これらをもっともっと言い続けなければと思いましたよ。

今日は、もう少し東京にいて、孫ちゃんに会って帰ります。もう今からワクワクしています。

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生殖補助医療(ART)の現状とその最新技術

昨日は、ハートクリニックの向田哲規先生の講演を聞きに行きました。これまでも不妊症の方の、ああ、この方は難しいなあという方については、ハートクリニックにお願いするようにしています。

その情熱が素晴らしくて。これまで、私が紹介した方たち、本当に沢山の方を妊娠させていただきました。無精子症の人も、養子を迎えたいと来られた海外の人も、若年だけれど、卵がもうできないという人も。

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今回お話を聞いて、その思いをさらに強くいたしました。何より、どんどんと前向きに進化させていらっしゃいます。

今、受精卵を培養していて、卵の分割の様子が一つ一つ、リアルタイムでカメラで見られるのだと。調子よく分割しているかが、モニターで自分の机で見ていると。そして、胚盤胞にまで行くと、凍結すると。できるだけ沢山凍結していて、患者さんの内膜をじっくり作って、一番いいタイミングでその受精卵を戻すのだと。今や、体外受精の77%は、凍結した受精卵で妊娠しているのだと。

向田先生は、その凍結の方法や顕微授精の方法を常に最前線で工夫をし、開拓してこられました。凍結については、農学部の牛の受精卵の凍結法を習って、人に応用して工夫したと。常に獣医界は人間の前を行っています。

全然レベルは違うのですが、人の精子を凍結するのに、昔、私は大学病院時代、牛の方法を習って、牛に使う凍結用のストローを買い求め、かつ混ぜる液をいろいろと工夫、開発して行ったものです。うまくいくようになって、凍結、融解、元気に泳ぐ精子を教授に見てもらって、うわー、元気に泳いでるではないかと、歓声を上げて下さった時、それはうれしかったものです。

いろいろと情熱を持って知識を得、考え、工夫し、前へ前へと進む先生を本当にすごい、素晴らしいと思いました。

私のできること、自分の所で、これは難しいと思った方は、できるだけ早く先生に繋ぐこと、それが一番いいと思いましたよ。

一つ、これは卵巣の余力を測るAMHの年齢による変化です。やはり年齢がかさむと、妊娠する能力は下がります。AMHが1を切ると、もう本当に難しいと。これは若い女性も知っておいた方がいいということですね。

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それから、受精卵の凍結だけでなく、卵そのものの凍結、これはなかなか難しかったのですが、先生の所ではもうクリアされていて、卵の凍結もしているそうです。これから、乳がんの治療をしなければならくなったとか、それから白血病で放射線療法や抗がん剤の治療をしなければならなくなったひとの精子の凍結も。

赤ちゃんを作ることに情熱を燃やし続けている先生を心から尊敬し、心良い感動に満たされました。ありがとうございました。

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男が逃げた場合。

お天気、大変な寒気だそうです。まだ広島ではまったく雪は降っていないのですが、夜にむけて降り出すのでしょうか。

昨日夜、冬用タイヤに換えてもらいました。道路が凍結していたら意味ないけれど、一安心です。でも、もし、あまりに雪がひどい様なら、大分に帰るのはやめようかなあ、また、できるだけ早くに帰るからと母に言おうかなあとも思っています。夕方まで待ってみてから決めます。

話は異なりますが。クリニックでは、いろいろな患者さんが、いろいろと話をして帰って行きます。この頃、お一人で赤ちゃんを産む人も増えてきました。男が逃げてしまった場合です。今、同時進行で何人もいらっしゃいます。

その中のお一人。まだ若い人ですが、産む決心で健診に来ています。彼は逃げてしまって、連絡もつきません。職場には、東京の消印で退職届を送ってきたと上司が言ったと。彼の実家で父親と話をしたと。これがひどいのです。

「彼はもう逃げてしまって、帰って来ないでしょう。息子のことは忘れて下さい」と言われたと。

忘れろと言ったって、その彼との赤ちゃんを産むのですから、忘れられるわけがありません。親までそんなことを言うのですから。

今、NHKの朝のドラマでもしていますが。

私は、彼女に言いました。逃げた彼を頼ることはできないね。ここまで逃げた男は追いかけても力にはならないからね。彼を頼らないで生きて行かないとね。今の内に少しでも、お金を貯めてね。彼女は頑張って仕事をしています。

もう少したったら、弁護士さんを紹介するつもりです。彼は、養育費を払うことが出来る状況にはないかもしれない、でも、その義務は生じるのですから。それと、認知については、これは強制です。それらの手続きをしてもらうつもりでいます。彼の実家が分かっているのですから、弁護士の立場で彼を追跡することはできるそうです。逃げたら、それですべて終わりというわけにはいきません。それを男には知ってもらいたいと思います。

それにしても、本当に逃げちゃうのですねえ。これも、ちゃんと教育ができていないため、私はそう思っています。それらをちゃんと中学生の内に話をしておきたいと考えています。

昨日は、とても久しぶりに会いに来て下さった人と一緒にお昼ご飯を食べました。そこで、彼女の結婚の報告を聞きました。うれしくて。突然で何にも用意ができていないので。食事の後、そごうの9階に行きました。

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ものすごいチョコレート。初めて行って、本当にびっくりしました。これはもう、異常と言うくらいだと思いました。あまりに沢山で、どうしたらいいのか分からなかったのですが、ベルギーのチョコを買ってとりあえずのお祝いにと彼女に渡しました。それにしても。先日の恵方巻きといい、今のバレンタインと言い、完全に商業ベースに乗っているのですねえ。

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「ババ、長生きせいよ」

昨日期せずして、同じような境遇のお二人から似たようなことを言われました。ありがたくて。

まず一人目。彼は、性同一性障害で長年当方で治療してきました。今やすっかり男性です。でも、まだ未成年の子がいるため、正式に男性にはなれません。彼が本当に苦労して子育てをしている様子をこれまでみてきました。もう一息だね、そんな話をしていると、

「ババ、長生きせいよ。ババがおらんようになったら、わしの行き場がなくなるけんの」

と言いました。彼は、私のことをババと呼びます。

「でも、診療をいつまで続けるかよね。ヨレヨレになるまで?」

「よれよれになったら、わしがめんどうみてやるけんの」

「本当?あなたが勤める施設に入れてくれる?」

私は一安心です。自分自身の老後をどうするか、それも私の重い課題になっています。

「口は悪くても、彼は優しいから。一生懸命看てくれるよね」というのが内のスタッフの彼への評価です。

もう一人。逆に性同一性障害で女性になった人です。せっかく手術も受けて女性になったのに、事情があってその後放置したため、すっかり塞がってしまったのです。直径2ミリの細いゾンデも入らないほどでした。

当方で治療。三度の小手術も含めて、今、大分広がって来ました。その彼女が

「先生、私の事、書いて」と言います。うん?はじめは何のことか分かりませんでした。

「何に書いてもいいから。私ね、こうなっていろいろ調べたんよ。手術をしても、その後、塞がってしまった人が沢山いるのよね。でも、どうしようもなくって、みんなそのままで諦めているんよね。私、おかげでここまで回復して、先生への恩返しよ。何を書いてもいいから」

 だそうです。もちろん、彼女が諦めないで、根気強く通ってきたのが一番なのですが。

性同一性障害の方は、無事性が変わっても、その後の生活がいろいろと大変です。お一人ずつのニーズに応じて、できる限りのサポートをして行こうと思います。

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私のクリニックの男性の患者さん作の創作折り紙、今年の干支です。毎年、作って持ってきて下さいます。今年の干支も届きました。

ピンと尖ったとさかが特徴です。

よく作るねえ、スゴいねえ、みんな絶賛です。クリニックに飾りました。ありがとうございます。

こんな患者さんたちとのやり取りに支えられて、何とかここまでやって来ました。さて、今後はどこまでやれるのか、ですねえ。

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クリスマスイブ翌日の当番医

クリスマスイブの翌日の日曜当番医。緊急避妊薬は多すぎるほど用意していたのですが、一人分だけ残して、危なく足りなくなる所でした。

ある人。

「妊娠は困りますか?もし妊娠したら、産んで育てようとは思いませんか?」

「いいえ、まだ結婚していませんから。」

「ええ。でも、今から結婚しようとは思いませんか?」

「いいえ。それは順番が違います。」

「順番って。うん?順番って言うからには、セックスすることそのものが順番が違うのではありませんか? 相手の方は?もし妊娠したら産もうよと言いませんか?」

「いいえ、彼もアフターピルをもらいに行こうと、ここについてきています。」

ある人。

「ここにアフターピルを求めて来ていることを、彼は知っていますか?」

「いいえ。伝えていません。」

「一人で悩んで一人で来たのですか?彼とはこれからも付き合いは続くのですか?」

「はい。続きます。」

「今回、何も避妊しないでしたこと、あなたがとても悩んでアフターピルを取りに来たことも何にも伝えないでいると、これからも同じことが続くのではありませんか?少なくとも、避妊しないでするのはいやだというくらい、彼に伝えるべきではありませんか?」

ある人。

「いやだと抵抗したのですが。彼は、大丈夫だって。妊娠は絶対しないからと。でも、そんなことはありませんよね。妊娠するかもしれませんよね。」

「うん。どうして彼は大丈夫って言うのかねえ。知らないんだろうか。教えてもらっていないのかもしれませんねえ。」

「それで、後から電話がかかってきて、自分がしたのはレイプだったって。で、アフターピルをもらいに行って欲しいと言われました。」

ある人

「この三日間、ずっと避妊しないでいるのですか?で、では妊娠したらどうしようと話しているのですか?」

「話しはしていませんが。でも、大丈夫と思います。産めると思います。」

「話をしていなくても大丈夫ですか?一人でかってに産めるとは思っていませんか?これから彼としっかり話をして下さい。そんな話もしないですることだけしているのはおかしいと思うんだけど。」

もちろん、この彼女たちみなさんに、これからはピルを飲んで防衛するように説得はしましたが、すっきりしません。男性がちゃんとしてくれないから、女性がひっそりピルを飲んで防衛することになるようで。

  確かに緊急避妊というのは、望めない妊娠を防ぐ意味で、女性の救いにはなっているけれど、同時に無責任な男たちを創り出すことにもなっているのかもしれません。何かセックスの質が貧しくなっているような、男も女も覚悟が足りないような、そんな気がする一日でした。

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17歳

ある日。

「ねえ、今相手はいろいろ?決まった一人ではないよね。」

「うん、前は愛人契約しとったけど、今はそれ辞めていろいろ。」

「風俗?」

「違うよ。キャバクラ。」

「セクキャバ?」

「ううん、普通のキャバクラ。」

「今ねえ、二つも病気になってるんだから、セックスはダメだよ。移すからね。」

「え?でも、しない訳にはいかんのよ。」

「でもさあ、貴方としたら病気になったって言われたら貴方だけじゃなくて、店にも迷惑がかかるんじゃない?」

「そうかあ。でもねえ、使わん訳に行かんのよ。番を張ったらねえ。」

「そっか。一番、二番を競いよるん?」

「うん、60、70稼ごうと思ったらねえ、使わんとね。」

ある日

「先生、お酒で気持ち悪くなるんよ。何か二日酔いの薬が欲しい。」

「あなた、まだ17歳でしょう。17歳の子に二日酔いの薬ですって出すわけにはいかんでしょ。今、病気の薬を飲んでるから、よけい胃にこたえるんじゃろうね。私は未成年じゃけん、お酒はダメなんよ。ノンアルコールもらうね、とでも言いんさいよ。今日は、普通の胃薬を出しとくからね。」

ある日

「先生、やっぱりビル飲まんといけんかねえ。」

「だってあなた、もう一回中絶してるから、分かるでしょう。また妊娠したらいやでしょうが。こんなに病気をもらってくるということは、妊娠もする可能性があるということよ。ちゃんとピルを飲みなさい。手術の後飲んでたのに、どしてやめたんね。怖いでしょうが。」

「でも、ピルって、たばこいけんのでしょ?」

「そう、たばことピルは相性悪いからね。今、どれくらい吸ってるの?」

「ふつう、ひと箱半。」

「わあ、それはいけん。ピルにもじやし、美容にも健康にいけんがね。17歳で、たばこを30本も吸うかね。でも、ピルは飲まんといけんから。とりあえず、たばこを減らすこと。一日15本までに出来んかねえ。最終的にはやめるべきだけど。」

ある日

「ハイ、これで全部の病気は治ったからね。もう、かからんようにせんとね。」

「先生、これから毎月来るからね、病気の検査してね。」

「うん、検査はするから来んさいよ。でも、かからんようにせんとねえ。ピルもちゃんと出すし、たばこのことも聞くよ。タバコをやめる方法はいろいろとあるけど、なにより自分がやめようという気にならんとね。」

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性同一性障がいの方の手術について。

性同一性障がいの彼が初めて来院したのは、まだ高校生でした。

ガイドラインに沿って、今は二週に一回男性ホルモンの注射をうちに来ています。そして、この度、手術を受けました。その医療機関から来たお手紙です。


この度は、ご紹介・手術前検査を実施していただき誠にありがとうございます。
その後について、下記のように報告致します。

平成28年11月○日

膣式 子宮全摘術+両側 卵巣・卵管摘出術  を行いました。

術後 経過順調にて、12月○日に退院されました。

今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。

   平成28年12月○日               」

無事済んで良かったね、と彼に言いました。お腹を切らないで手術してもらって、最低限の体の負担だけで済んで。ここまで来れば、もう、性を変えることが出来るよ、と。

女性から男性へは、性腺、すなわち卵巣を取るだけで性別変更が可能です。手術で性器の形を作らなくっても大丈夫。ホルモン注射で男性器のようになりますので。

でも、私はすっきりしません。痛々しいのです。体にメスを入れなければ、性別変更ができないということが。世界では、そのままの体でも性別を変更できるのが主流となっています。手術をしなければ、というのは、人権侵害ではないかと思うのです。もちろん、手術をしたい人は、すればいい。それは個人の希望で個人が決めればいい事なのですね。

もしも、体がそのままで性が変われば、国として、何か困ったことがあるのかと考えました。手術をしようがしまいが、何も困ったことは起こりません。変わってみて、もし困ったなら、また戻せばよろしい。それくらい柔軟に考えてもいいはず。でも、性腺を取ってしまうと、それは不可能です。

これまで学習してきたように、性別は、グラデーション。男か女か、二つだけに決められる物ではないし。個人によっていろいろなのですね。

男性から女性への手術はもっと大変。本当に大変で、お金も沢山かかります。今、術後がよくなくって、せっかく女性器を作ったのに、ふさがりかけている人もいます。当方に通ってきて、広げる処置をしています。それは苦痛を伴います。せっかく、大金と時間と労力をかけたのに、気の毒なことです。やはり人権侵害だと思ってしまいます。

お歳暮を頂きました。私のブログを読んで下さっている方からです。もう、びっくり、うれしくて。練乳のように見えるのは、髪のトリートメント兼日焼け止めのクリームです。カップは焼酎カップと書いてありました。さっそく梅酒にソーダを入れて飲みました。作るだけ作って、まったく飲まないままの梅酒が沢山あります。これから毎晩晩酌です。憂鬱な気持ちが少し明るくなりました。

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インフルエンザ情報、ワクチンについて。

私の周辺でも、インフルエンザにかかったという人がぼつぼつ出てきました。広島市のインフルエンザ情報から、データ、グラフをお借りします。広島市全体の総数ではなく、37か所定点医療機関からの情報です。

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黄色の四角、今年の情報ですが、左端を詳しく見るとこうなります。

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先週と比べて1.7倍の増加、グラフの立ち上がりが見えます。例年、立ち上がりが現れると、そこから急速に感染数が増えて行きます。安佐南区の小学校の学級閉鎖も一件出ました。

私のクリニックでは11月からワクチンの接種を行なっています。ワクチンをうって効果が出るのに2~3週間かかりますので、もううっておいた方がいいと思います。特に妊婦さんほど早めにうつようにお勧めしています。

インフルエンザワクチンは生ワクチンではなく、不活性化ワクチンですので、妊婦さんでも胎児に影響はありません。むしろ、インフルエンザにかかって高熱が出ることの方が胎児への影響が心配です。

私の所では、昨年まで妊婦さんには、防腐剤チメロサールの入っていないワクチンをうっていました。しかし、今年からそのチメロサールを含有しないワクチンが作られなくなってしまいました。

チメロサールを含んでいる製剤もその濃度は0.004~0.008mg/mLとごく少量であり、胎児への影響はないとされ、妊婦に投与しても差し支えないとの指示が来ました。ですので、そのことを妊婦さんにお話した上で接種しております。

ただ、困ったことがあります。これまでのチメロサールを含んでいないワクチンは一人分ずつシリンジに入っていましたが、そうでないワクチンは、二人分ずつバイアルに入っています。接種する方がその日奇数だった場合、一人分余ってしまうのです。ですから、午後6時の閉院前に余っていた場合に、スタッフにうつことにしました。もうだいぶスタッフにうちましたので、もし全員にうった後に余ったときにはどうしようと頭が痛いことです。

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再診料、情けない話です。

昨日のこと。三年前から来られている方です。前回来られた時、四つの検査をして、一つはその場で結果が出て、残りの三つの結果を聞きに来て頂きました。その結果によって、お薬を出しますからとお話して。

その結果をお話しました。検査の結果の用紙もお渡ししました。そして、お薬を出しましょうと言ったら、薬はいいです、いりませんと言われました。それなら、と、日常生活の注意、今後どんなことになった時に診療に来たらいいか、等をお話しました。患者さんは、ずっとメモを取りながら質問もされ、会話をしました。沢山のメモをされました。

そして、終わってから、受付のスタッフが飛んできました。

「先生、なんにもしなかったのに、再診料を取るのはおかしいと言われています。こんなのなら、電話でよかったじゃないかって」

もう一度、患者さんに診察室に入ってもらいました。そして、お話しました。

「ここでお話したでしょう。あなたは、メモをとりながら、沢山質問もしたし、お話したでしょう。そこに一杯話したことが書いてあるでしょう。何もしなかったのではなく、ここに座ってお話したこと、それも診察ですよ。」

「でも、それは電話をすれば済んだことではないですか」

「私は、検査結果を見てお薬をお出ししますと言ったでしょう。ここにそう書いています」

と、カルテに「結果でくすり」と書いている所をお見せしました。

「私は薬は欲しいとは思いませんでした。だから、電話でもよかったではありませんか。」

「でもね、電話でも、電話再診というのがかかるのですよ。」

「でも、いいまで電話でお金を取られたことはありません。」

「それは、請求しなかっただけです。本来なら、お金を頂いてもよかったのですよ。」

「わかりました。それなら、今日は電話再診のお金を頂きますね。それなら、電話を頂いたのと同じことになりますね。」

結局、再診料は380円、電話再診は230円。その230円を払って戴きました。

 どっと疲れました。私の時間を取って診察室で座って頂いてお話したことを「なんにもしなかった」と言われたことにがっかりしました。私の貴重な時間はどうなる、私の知識を出してアドバイスしたことはどうなる。

 再診料と言うのは、来られただけでかかります。その上で、検査をしたら、検査料、お薬を出したら処方料、注射をしたら注射料等が加算されて計算して、3割負担の方は3割の請求をすることになります。

もし、検査結果をくださいと、受付の所で結果だけをもらって帰られる方には再診料は戴きません。それから、たとえばインフルエンザのワクチン、ピルが欲しいと言われる方、緊急避妊のお薬をお出しする方など、「自費診療の方」には私は再診料は戴かず、お薬のお金だけを頂いています。

電話で相談された時には、電話再診がかかります。でも、それはとても請求しにくいのですね。世の中の人は、電話はタダだと思っています。電話の後に来られた時に請求すればいいようなものなのですが、次回、その月の内に来られるとは限りませんし。会計は月締めです。

先日は「どこまで献身的であるべきか・・」と書きました。診療とは何なのか?難しい患者さんにもいつでも診療はすべきかという話でした。気の合う人ばかりとお付き合いができれば、こんなに楽しいことはないでしょう。でも、基本的に医師法では診療拒否はしてはならないことになっていると言われます。

 なんか、世の中、難しい患者さんが増えている?それとも、私のクリニックに多いのでしょうか。

この話、なんとみみっちい事と思われるかもしれません。何百円、何十円の世界でも、患者さんにとっては、大問題なのかもしれません。でも、その積み重ねが私たちの貴重な収入であって、薬の購入費、家賃やスタッフの給料となるのですね。情けない話でした・・・。

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