私が特別養子縁組のお世話をする理由②

昨夜、最終の新幹線で帰って来ました。今朝早くに妊婦さんの腹痛でクリニックに飛んできましたので、今はこれをクリニックで書いています。あわただしくも、楽しい東京行きでした。

昨日の産婦人科医のための女性保健医療セミナー、とっても楽しく参加しました。また、改めてご紹介しますね。

途中、抜けて養子縁組の養親希望の方の家庭訪問に行きました。東京の方ですが、夫が広島出身の方ですので、当方に依頼がありました。既に東京都の「養子縁組里親」の研修も受け、登録されている方です。東京都の方で早くにお話が在れば、それでもいいし、私の方が早ければ、それでもいいし。両方に申し込みをなさればいいと思います。

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とてもいい環境にお住まいがありました。私は、赤ちゃんを育てようとする方は、自身で住環境のことなどを考えられるので、わざわざ家庭訪問などしなくてもいいと思うのですが、一応義務付けられているので、この機会にお伺いしました。

そして、ご夫妻に養子縁組をするための心構えなどをお話ししました。

ある養親希望の方の所で、実母とは合わない方がいいとアドバイスされた方がいます。「会って、いいことになったことは一例もない」と言われたと。私は、「そんな養子縁組はしてはいけません」と言いました。おそらく、会う時に、実母の方が「自分で育てたい」と言い出すのだろうと思います。または、実母の様子に、養親の方が悪印象を持つという事もあるのかもしれません。

手離して養親に託すことを、つらくともしっかり決心できていないうちに手離させてはいけません。あくまでも本人が決心すること。

それから、妊娠した当事者、男性と女性がまだつながっている内にも、手離させてはいけません。二人の仲が破綻している時でないと。後から二人が結婚して、あの赤ちゃんを返して欲しいと訴えた事例があります。勿論、私のお世話で養子縁組をした人ではありません。

養親の方たちが、「産んだ子を手放すのは、つらいでしょう」という思いやりをもって接すれば、おのずから実母に感謝する気持ちも沸いてくると思います。

その先ほどのアドバイスをした方は、「会っても何も言わない方がいいです」と言われたと。なんと。まるで、実母が邪魔者のような考えですね。邪魔者ではなく、「産んでくれた人」なのに。

この違和感は何だろうと考えました。それは、私が事務的にことを進める人と違って、産む人のしんどさをずっと見た来ているからだと思いました。産むしかないとなった時、自分では幸せに育てる力がせないと認めざるを得ない時、そして、猛烈な陣痛を乗り越えて赤ちゃんを産み、産声を聞いた時、それらの時々のしんどさを通り越して、赤ちゃんをどなたかに託したいと考えるのは、それは壮絶なものがあります。

養親に会って、お願いしますと頭を下げたいのも、当然の思いでしょう。勿論、「会わなくてもいいです」という方もあります。会いたいと言う時には、その思いを汲んであげてたいと思います。あくまでも本人の思いを尊重したいと。

 もちろん、何でもいうことを聴いて上げはしません。例えば、「毎年赤ちゃんに合わせて下さい」と言った人がいます。「それはダメです。子どもが混乱するからね。特別養子縁組で赤ちゃんを手離すというのは、親子間が断絶すると言うこと。いつまでも親であることはできないのだから」とそれはきっぱりと言います。時間はかかっても、あきらめてもらわなければなりません。

それら、きめ細かく心配りをして、養子縁組のお世話をします。ずっと両方のケアをすること。それは私の義務でもあります。

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診療報酬改定説明会(集団指導)

昨日は、疲れました。診療後の午後7時から、「中国四国厚生局」による「中国四国厚生局及び広島県による保険医療企画に関する診療報酬改定説明会(医科・集団指導)」を受けに、国際会議場のフェニックスホールに行きました。

出席者は原則として開設者・管理者・保険医のいずれか一名という事ですので、私が行きました。
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二年に一回、こうした改定がありますので、その度にこうした集団指導があります。これが、とてもしんどくて。診療報酬は、私たちにとっては、生き死にに関わることなのですが、改定される度に、どんどん経営は厳しくなります。

私たちは、しょせん国・厚労省の掌の中で右往左往しているだけの存在です。それを痛感する時間でもあります。

この変えられた方針に従って、毎月の診療報酬の請求をするのですが、その請求の審査がまた厳しくて。私たちは、常に患者さんにとってどうするのが一番なのかを考えて検査なり処方なりするのですが、それでも、削られてしまうことがあります。本当にガッカリします。

例えば、生理痛の人への鎮痛剤。これは痛いときの頓服ですから、(屯)×として処方箋をお出しするのですね。それが、バッサリと削られて、14回までとされてしまいました。だから、14回分お出しします。患者さんから、もっと出してくださいと言われることがしばしばです。

「ごめんね、これは14回分しか出せないのよね。削られるんだもの」とお断りすることになります。そしたら、患者さんは度々取りに来られないといけないことになります。その分、再診料がかかって、医療費を使うことになるのですが。定期的に飲むようにすれば、もっと出せるのですが、ひと月間ずっと生理痛があるわけではなく、痛い時のみのお薬なのですから。

こんな時に、ああ、情けないと思うのですね。それに、全体として医療費削減ですから、どんどんと収入は下がって、経営に四苦八苦することになっています。もっともうけるようにすればいいのかもしれませんが、それが苦手でできないのですよね。


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分厚い資料をどっさり頂いて、とても苦痛な2時間を過ごしました。高齢化社会の中で、医療をどうするのか、厚労省が考えていろいろと改革されようとしているのでしょうが、私には理解できないまま、ますます憂鬱になって帰りましたよ。

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20年前の赤ちゃんと。

昨日のこと。一組の親子さんに食事のお呼ばれに行きました。「先生は、何がいい?和食、中華?」「それは若い人、彼に決めてもらって。私は何でも食べるから」では焼肉でもいい?」「いいよー。焼肉、うれしいよ」で、叙々苑の焼肉でした。

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20年前、彼女は彼を出産しました。その時彼女は17歳の高校生でした。頑張って生むことを選択し、結局当時通っていた県立高校から通信に転校しました。通信高校の卒業式には2歳の彼を連れて出席しました。

それから彼女は一人で子育てをしながら勉強し資格も取り、今や沢山の顧客を持ち、その分野では広島のトップを走っています。

赤ちゃんの時以来20年ぶりに会った彼は、立派な青年になっていました。予備校生活を経て、この度大学生となって東京に行きます。以前から、その時には一度彼に会ってねと言われていました。

まあ、その青年の素敵なこと!!お母さんによく似た美男子ですが、何よりその爽やかな会話。人の話はきちんと目を見ながら聞くし、自分の思いはちゃんと明るく話すし。

よくまあこんなに立派に育てたねえ。彼女の頑張りに敬服しました。

食事を終えて帰る時、なんと彼は私にコートを着せかけてくれました。そして、外で握手。彼女は、私はハグね、と彼女とハグ。そしたら、僕もと、また彼とハグ。本当にうれしいひと時でした。

ところで、入学祝い、何にしたらいいのか、若い男性には何を上げたらいいのか、さっぱり分かりませんでした。で、こんな時には娘です。そしたら、娘がどこの大学?と聞いて、それなら「ポーターのリュック」と言いました。ポーターはどこ?そごうで教えてもらい売り場に行きました。でも、リュックはいっぱいあって。写真を撮って娘にラインをし、そうではない、素材がもっと雨でもいいの、とか、ファスナーでざっと開けられるようになったのとか、最後はラインのビデオで映しながら、話しながら選びました。娘のお墨付きをもらったリュックは、彼はとても喜んでくれました。まったく、娘も便利な人です。

20年。私にとってはついこの前なのですが、その間に赤ちゃんが大学生になっていたという事実、彼女も彼も懸命に生きて来たであろうこの20年、温かい思いを抱いて帰りました。

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子宮頸がん予防ワクチン、フィンランドのデータ

子宮頸がん予防ワクチンについて、私もいろいろと言ってきましたが。
先日、家族計画協会の杉村さんから情報をいただきました。

フィンランドのワクチンの効果についての論文です。英文ですが、次のようなものです。

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これまで、すでにワクチンは子宮頸がんの前がん状態の予防に効果があるとの報告はなされていますが、この度、フィンランドで初めて進行がんの予防に効果があるとのデータが発表されました。グラフの所だけ切り取ってみますね。

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HPVワクチンをうった人65,656人、うたなかった人124,245人の7年間の追跡の比較です。
うたなかった人は、子宮頸がん8人、外陰がん1人、口腔咽頭がん1人。計10人がり患していました。

HPVワクチンをうった人は、どのがんもすべて0でした。

HPVワクチンに関係のないがん、乳がん、甲状腺がん、メラノーマ、メラノーマでない皮膚がん、などは両者に差がありませんでした。

すごい!!もう、これだけの成果が出ています。今や日本も含めたアジアの病気とされている子宮頸がん。ヨーロッパやオセアニアでは、本当に子宮頸がんは過去の病気とされる日が来るでしょうね。

HPVワクチンは子宮頸がん予防ワクチンです!!

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子宮頸がん予防ワクチンについて、終りに。

昨日、無事に島根から帰って来ました。出雲空港に息子たちを送りに行き、飛行機が40分遅れるということになって、空港でみんなでお茶という楽しいおまけもつきました。本当に楽しい二日間で、すっかり元気が出ました。これらについては、またご報告しますので見て下さいね。

さて、子宮頸がん予防ワクチンですが。そもそもこの予防接種を日本の厚労省が認可したとたん、まだ副作用といろいろと言われる前に、このワクチンへの攻撃が行われはじめました。そのきっかけとなったアピールの動画と、文書などの証拠はしっかりとっています。そのアピールは、「日本国憲法は無効です。大日本帝国憲法はまだ生きています」という弁護士さんがある会で行いました。

それによると、「このワクチンをうつと、不妊になる。外国の勢力が、日本の女性たちを不妊にし、日本国を根絶やしにしようとしている」というものでした。なんと。日本で認可されたのは、世界のやく100か国め。他の国ではどんどんとうたれているのですから、日本にに女性が不妊になる前に、すでに沢山うっている国の女性たちが先に不妊になって、それらの国の方が先に根絶やしになるでしょうに。

それからすぐに、私が言っている団体の機関紙が子宮頸がん予防ワクチンについて、大キャンペーンを始めました。それは今も続いています。

私は、性教育について、裁判の場で彼らとの熾烈な戦いを経験し、その後もかれらの観察を続けていますので、ああ、これでかれらの運動は、このワクチンに行くのだな、と理解しました。

でも、今回、彼らの運動に大きな力を与えたのが、マスコミの力です。何の検証もなく、彼らの言うことをうのみにしたようなマスコミの力により、日本は今のような状況になりました。

私は、これらのことを言い続けてきましたが、村中さんの素晴らしいのは、それを科学的に検証したことです。

昨年末にも、進行した子宮頸がんの若い患者さんを診ました。すぐに大きな病院に紹介し、治療を始めてもらっています。でも、いまや子宮の問題ではなく、命の問題になりそうなほど進行しています。このような患者さんに会うたびに、ああ、せっかくワクチンができているのに、このような患者さんはこれからも続くのだなあと、情けない思いをしています。

再度言います。子宮頸がん予防ワクチンの副作用の問題は、薬害ではありません。思春期特有の症状であり、同じ症状は、名古屋の大調査でもはっきりしているように、ワクチンを打たない人の方が多く出ているという事なのです。

これらの事を理解した人たちがお嬢さんを連れてこられます。私は、しっかり子宮頸がんについて説明し、本人に納得してもらってワクチンを接種しています。多くの人達にうって頂きたいと強く願います。

出雲から帰り、甥の希望で高速ではなく、54号線を走り、三刀屋に行きました。藤原鮮魚店で焼きサバを買いたいのだと。まだ開いてるかと心配しながら行きましたが、セーフ。残っている焼きサバを六匹全部買って帰りました。今日の晩御飯は焼きサバです。

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村中璃子さん、授賞式での講演3.

 おはようございます。雨の玉造です。昨日は、母の25周年、父の15周年の供養のお祭りでした。姉一家、甥とその子も一緒に。それにうれしいことに、私の長男一家も東京から来てくれて、孫も一緒。みんなで賑やかに過ごしました。娘が仕事の都合でこれなかったのが残念ですが、孫と一緒に温泉につかって、本当に幸せな時でした。今日は松江城に行くつもりです。雨が残念ですが、もし動いていれば、お堀の船に乗りたいと思っています。

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村中璃子先生のスピーチ、今日で終わります。この中に書かれている、池田氏の論文については前々回紹介した以前の私のブログにも書いています。すでに、厚労省からも見解が出ていますが、ねつ造の論文を大々的にテレビのニュース番組で報道した時のことをまざまざと覚えています。


それまでも、私も一貫してワクチンの安全性については、揺るぎない信念をもっていました。 いろいろな人から、心配して問われても、大丈夫と答えてきました。これは、いわゆる薬害と違って、組織的に作りだされたものと。それでも、このニュースが流れた時、そんなバカな、と思いながらも、脳に沈着した物質があると科学的に証明されたという報道に、驚いたものです。

それが、こんなねつ造だったとは。報道する人は、チャンと広く多くの人から取材をして、いわゆる「裏を取る」という作業をしなければ。数々の「副作用」とされるものは、ワクチンのせいではなく、思春期に起こりうる様々な症状で、これがすべてワクチンのせいとされ、HANSなどというあたかも新しい病気の一種であるような報道がなされました。ホルモン的に成熟した女性のほとんどに起こる「生理痛」さえも、「HANS」とされているのです。生理痛で来た高校生のお母さんから、半年前にうったワクチンのせいではないでしょうかと言われて、絶句したこともあります。ダイエットにより月経が停まった少女さえ、ワクチンのせいではないかと。


日本では国家賠償請求訴訟が終わるまでには10年を要すると言われる。また、訴訟が終わるまで、接種再開を決断できる首相や官僚は出ないだろうとも言われる。よって、もし子宮頸がんワクチン接種再開まであと10年を待つ必要があるとすれば、日本人の産婦人科医は、いったいいくつの子宮を掘りだせばいいのだろうか。

答えは「10万個」だ。

掘り出した10万個の子宮を想像してほしい。その持ち主である女性たち、そこから生まれ母を失った子どもたちを。そこから生まれてくるはずだった子どもたちを。

一方、私の古巣でもある、世界保健機関(WHO)のワクチンの安全性に関する諮問委員会GACVSは、今年7月に出した子宮頸がんワクチンに関する最新の安全性評価をこう結んでいる。

“科学的分析とは裏腹に、世界では症例観察に基づく誤った報告や根拠のない主張が注目を集めている。合理的根拠に乏しい主張によって接種率の低下する国が増え、実害をもたらしていることに対し、委員会は引き続き懸念を表明する。今後もモニタリングを続け、大規模データの解析を通じてワクチンへの信頼を維持していくことが大切だが、その過程で結論を焦り、文脈を無視した、確たるエビデンスのないアーチファクト(二次的な事象)が観察されることがある。これこそが「挑戦」だ”

長く大変な道のりだった。しかし、私は今日、このような素晴らしい賞を受賞することができた。私はこの2017年ジョン・マドックス賞を与えられたという事実を、こうした子宮頚がんワクチンをめぐるアーチファクトやオルタナティブファクトに対し、世界中で行われている挑戦の象徴として受け止めている。

しかしながら、この場を借りて1つだけお願いしたいことがある。今週に入ってから、9番目に話をした出版社である平凡社から、本の刊行を決定したという連絡をもらった。本はできている。私の夢はこの本が、世界中の病院やクリニックの待合室に置かれて読まれることである。ぜひ海外の版元にも、この本の翻訳・刊行をお願いしたい。本のタイトルは「10万個の子宮」という。

推薦してくれた日本産婦人科医会の木下勝之先生、石渡勇先生、北海道大学小児科の有賀正先生、国立成育医療センターの五十嵐隆先生に感謝します。私を信じてくれた京都大学医学研究科の本庶佑先生、松田文彦先生、ウェッジ元編集長の大江紀洋さんと、私の次の仕事を辛抱強く待っていてくれる読者の皆さんに感謝します。そして、何よりも、私の不在と上の空に耐え支えてくれた家族と、このような形で私に名誉を与えてくれたジョン・マドックス賞関係者の皆さんに心からの感謝の意を表します。

本日はこのような名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございました。

*     *     *     * 

書名をクリックするとアマゾンから予約できます。

村中璃子『10万個の子宮──あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか』 平凡社 2018年2月刊予定


まだまだワクチンについてはお話したいことがあります。もう少し続けますね。

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村中璃子さん、授賞式での講演2.

日本の女性行政は実はとても貧しいのです。保育所が少なくて働くことができないとか、女性の職場は圧倒的に非正規であるとか、それらはよく知られていることです。それよりも、女性の体に関することfはほとんど知られていません。

例えば、低用量ピルが日本で認可されたのは、欧米に遅れること40年です。とっくに臨床試験も終わり(私たちも大学病院時代や勤務医の時代にはこれでもかというほど試験をしました。)もう認可されるだろうと待ち続けました。認可されないから、日本の女性たちは中用量ピルを使うしかありませんでした。

やっとやっと認可されたと思ったら、すさまじい「副作用」宣伝です。副効用については、何ら触れることなく。例えば、避妊だけでなく、月経痛が楽になるとか、子宮内膜症の進行が抑制されるとか、卵巣がんが減るとかそんなことはほとんど知らされることがありませんでした。

緊急避妊薬の「ノルレボ錠」、世界中で使われても、日本では認可されませんでした。仕方がないので、日本の女性は中用量ピルをドーンと日頃の4 倍も飲んで代用するしかありませんでした。ひどい副作用で嘔吐しながら耐えました。よーやっと認可されたのは、世界中のラスト六か国です。イラン、イラク、アフガン、ペルー、北朝鮮、そして日本、こうなってやっと認可されました。

そして、この子宮頸がん予防ワクチンです。これが日本で認可されたのは、世界の中でほぼ100か国めなのです。子宮頸がんはウィルスでなる、このウィルスを発見した人はノーベル賞をもらいました。ウィルスだから、ワクチンを、これが急いで開発され、実用化され、世界中で使われても、日本は本当になかなかで、やっと百番目に認可されたのでした。

これら、全て世界の中で圧倒的に遅れを取っているのは、お金と票などの力を持っている団体が政治を動かしているから。「ピルなんか認可すると、若い女がこれで妊娠しないからとセックスをしまくるようになる、社会が乱れる」「緊急避妊なんか認めると、あとで薬飲んだらいいいじゃないと若い女がセックスをしまくるようになる、社会が乱れる」「子宮頸がん予防ワクチンなんか認めると、これでがんにならなくなったのだから、セックスをしてもいいじゃないと若い女がセックスをしまくるようになる」

性教育に反対するのと同じ団体が、力をふるってきました。それらに対して、「科学」で明確に、正確に反論し、問題提起をしているのが、村中璃子さんです。彼女の業績を評価し、賞賛するのは外国の方々であり、こんなすごい賞を受賞しても、日本のマスコミはほとんど報道しません。

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村中先生の受賞式での講演の続きを転載します。長いので、後半の半分のみにさせて頂きます。続きは明日に転載しますね。

『メディアを通じて、子宮頸がんワクチンの危険性を煽るミスリーディングな映像とストーリーが日本社会に広まっていったある日、厚労省が指定した子宮頸がんワクチン副反応研究班の主任研究者で信州大学の元教授だった神経内科学医、池田修一氏が、厚労省の成果発表会である衝撃的なマウス実験の結果を発表した。池田氏は当時、信州大学の副学長で医学部長を務めていた人物である。

池田氏は「子宮頸がんワクチン」と書かれたマウスの脳切片だけが緑に光る、白い円でその部分を強調した画像を見せながらこう言った。

「明らかに脳に障害が起きている。子宮頸がんワクチンを打った後、脳障害を訴えている少女たちに共通した客観的所見が提示されている」

池田氏によれば、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、子宮頸がんワクチンをそれぞれマウスに接種して10か月後に脳を観察したところ、子宮頸がんワクチンを打ったマウスの脳だけに異常な自己抗体が「沈着」したという。池田氏のこの発表は、夜の人気ニュース番組でも放送された。

それから2週間後の3月末、子宮頸がんワクチンの被害を訴える人たちが、日本政府とワクチン製造企業を相手取った集団提訴を予告する記者会見を行った。日本政府は、積極的接種勧奨の「一時的」差し控えを継続。そして、「一時的」が3年にも及んだ昨年7月27日、日本政府は世界初の子宮頸がんワクチンによるものだという被害に対する国家賠償請求訴訟を起こされた。

数か月にわたる調査の末、私はマウス実験をデザインし、実施した研究者を探しだした。研究者は私に、池田氏が発表した脳切片は、実はワクチンを打っていないマウスの脳切片だと語った。ワクチンを打ったのは、数か月の加齢だけで自己抗体が自然にできる非常に特殊な遺伝子改変マウスだった。このマウスから、自己抗体たっぷりの血清を採り、別の正常マウスの脳切片にふりかけ、写真を撮ったという。

用いたマウスの数は、各ワクチンについて「マウス1匹」。投与したワクチンはヒトへの投与量の100倍だった。

私は池田氏が発表したこの実験を「捏造」と書いた。

池田氏は「他の研究者がつくったスライドセットから1枚のスライドを引用しただけなので、捏造とは名誉棄損である」といって私を訴えてきた。池田氏の弁護士は「争点は、子宮頸がんワクチンの科学の問題ではなく、捏造という表現の問題だ」と主張した。池田氏の弁護士は、日本における主要薬害訴訟で原告側に立ち、中心的な役割を果たしたことで有名な人物である。

被害者団体の行動は非常にプロフェッショナルだった。抗議の行き先はメディアの編集部ばかりではなかった。時には出版社の株主の社長室であり、時には株主の会社に影響力のある政治家のところだった。元東京都知事の娘で被害者団体と親しいNHKプロデューサーは、私の住所や職場や家族構成を知ろうと熱心だった。私と家族には山のような脅迫のメッセージが届いた。

メディアは、私を使うのを止めた。連載はすべて打ち切られた。刊行日が公表され、著者近影の撮影も終わり、表紙と帯までできていた書籍の刊行も中止となった。その後、日本を代表する8つの出版社に刊行を打診したが、すべての出版社が同じことを言った。

「非常によく書けた、読み応えのある作品です。でも、今はわが社からは刊行できません」

日本では毎年、3000の命と1万の子宮が失われている。

母校北海道大学で講演をした際、ひとりの若い産婦人科医が私にこう尋ねた。

――僕たちだけあとどのくらい子宮を掘り続ければいいんですか。
子宮を「掘る」、すなわち子宮を摘出するという意味だ。』

また、明日に続きますね。


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村中璃子さん、授賞式での講演

村中璃子先生の講演を聞いた時、胸が熱くなりました。私も以前とてもしんどい思いで、裁判を闘ったことがあります。その裁判の相手と同じ団体から、ひどい誹謗中傷を浴びながらも、毅然としてその信念を貫いている彼女に、私たちがおんぶされてばかりでいてはいけない、私たちがどう彼女を支援するか、それぞれが行動すべきであると、発言しました。

産婦人科医の仲間である私たちは、臨床の場で、まだまだ進行した子宮頸がんに出合っています。その多くが若い人です。そして、命を失ったり、まだ出産をしていない子宮を失う人たちを見ています。そのような経験から、子宮頸がんのワクチンを多くの女性がうつべきだと思っています。

村中さんは、あくまでも科学的に取材し、研究し、分析し、子宮頸がん予防ワクチンの日本における状況のおかしさを追求しています。

WHOでももっとも安全なワクチンとされ、世界中で接種され、そのうち歴史上の病気とされるであろうと言われる子宮頸がんは、今や、日本も含めたアジアの病気とされています。アジア人が罹り、アジア人が死んでいくと。

孤軍奮闘している彼女に与えられたこの素晴らしい賞、ジョン・マドックス賞のロンドンで行われた受賞式での彼女の講演が英語バージョンから日本語に翻訳されています。すでに公開されていますが、少しでも多くの方に読んで戴きたく、あえてここに転載させて頂きます。


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世界では毎年、53万人が子宮頸がんと診断され、27万の命が失われている。
現在では子宮頸がんを防ぐワクチンがあり、世界130カ国以上で使われているというのに。
 
しかし、近い将来、ワクチン接種率の高い国では、子宮頸がんは歴史の本でしか見つからない過去の病気となるだろう。

けれども、その道のりは決して簡単ではない。

2013年4月、子宮頸がんワクチンは日本でも定期接種となった。ところが、それから2か月後、日本政府はこのワクチンを定期接種に定めたまま積極的接種勧奨を「一時的に」差し控えるという奇妙な政策決定を下した。けいれんする、歩けない、記憶力や成績が落ちた、不登校になったなどという訴えが相次いだためだ。

脳波に異常のない「偽発作」に代表されるように、小児科医たちは思春期の子どものこういう症状は、子宮頸がんワクチンが世に現れる前からいくらでも見てきたと言った。厚生労働省の副反応検討部会も、副反応だと訴えられている症状は、ほぼ間違いなく身体表現性のものだろうという評価を下していた。

親たちは娘のけいれんする姿や車椅子姿を携帯電話やスマートフォンで撮影し、インターネットに投稿した。メディアからの取材にも積極的だった。大多数のまっとうな医者たちは「心ない医者に、心の問題だと言われた」などと激しく批判されて面倒になり、みんな黙ってしまった。

世界中どの国でも新しいワクチンが導入されればそれに反対する人は必ず出てくる。しかし、日本には、他の国にはない厄介なことが2つあった。ひとつは、政府がサイエンスよりも感情を優先した政策を取ったこと。もうひとつは、わざわざ病名まで作って、子宮頸がんワクチンによって引き起こされたという薬害を唱える医者たちが登場したことだ。

その名はHANS(ハンス)、子宮頸がんワクチン関連免疫異常症候群。HANSを唱える医師たちの主張は、患者の訴えと印象に基づいており、決して、エビデンスを示すことはなかった。代わりに、エビデンスを示せないのは、現代医学が十分ではないからだと糾弾した。しかもHANSは「ワクチン接種から何か月、何年経っても起き」「消えてもまた現れ、一度なったら決して治らない」のだという。

昨今、科学的根拠に乏しいオルタナティブファクトが、専門的な知識をもたない人たちの不安に寄り添うように広がっている。私は医師として、守れる命や助かるはずの命を危険にさらす言説を見過ごすことはできない。書き手として、広く真実を伝えなければならない。これが、メディアに執筆を始めたきっかけである。

子宮頸がんワクチン問題は、エボラ出血熱から水素水まで、私が取り扱ったさまざまなテーマのひとつに過ぎない。この問題が、原子力爆弾のように何千・何万もの人々の命を危険にしていると気づいたのは、1本目の記事を出してからのことだ。私はただ真実を書いてきただけであり、このワクチンを推奨するために書いたことは一度もない。

最初の記事がビジネス誌「Wedge」の誌面とオンラインに掲載されたのは2015年10月だった。この記事は文字どおり数百万の人々に読まれ、子宮頸がんワクチンの安全性に関する議論を再開させるきっかけとなった。その後も私は取材、調査を続け、このテーマで20本以上の記事を発表した。

明日に続きます。



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子宮頸がんワクチンについて・村中璃子先生1

 もう少し古い話になります。12月17日の日曜日、東京に日帰りで行きました。そのお話です。

少し早めに東京に行き、息子や孫たちとお昼ご飯に焼肉を食べ、そして会場まで連れて行ってもらいました。行き場所は銀座。住所を頼りに息子が探しだしてくれたのは、なんとなんと「広島ブランドショップTau」なのです。うそじゃろう!!思わず広島弁でそう言いました。でも、まちがいありません。そこの三階が会場でした。


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孫に広島のお好み焼きなどの食品をいくつか買って渡し、サヨナラしてその三階に行きました。そこのイタリアンのお店で開かれたのが、「村中璃子先生ジョン・マドックス賞受賞祝賀会」でした。


ジョン・マドックスは科学雑誌「ネイチャー」の編集長を22年務め、同誌を一流専門誌に育てました。ウィキペディアによると、「熱意とたゆまぬ努力をもって科学を守り、困難な議論に関わり、他の人々もそこに加わるようインスピレーションを与えた人物である。書き手であり編集者としての長い人生を通じて、人々の態度と考え方を変え、科学の理解と認知を高めるために戦い続けた。」

その名を冠した「ジョン・マドックス賞」は「公共の利益に関わる問題について健全な科学とエビデンスを広めるために、障害や敵意にさらされながらも貢献した個人に与えられる、2012年に始まった国際的な賞」であり、その受賞者は「ネイチャー」に発表され、毎年、11月に受賞式が行われます。日本人の受賞者は村中璃子先生が初めてです。

その祝賀会が行われたのです。なんとしても参加したいと思いました。村中先生と子宮頸がんワクチンについては、ここから三日に渡って書いています。

http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-44af.html

子宮頸がんワクチンについて、孤軍奮闘、頑張って書き続けていらっしゃる村中璃子先生がこのとても名誉ある賞を受賞されたこと、何よりもうれしくて、どうしても祝賀会に出席したいと思いました。

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この項、もう少し続きます。

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産婦人科の現場から、年末年始を通して①

今年もあと二日。今年の総括を書かなければと思いながら、時間か経ってしまいました。私は喪中でお正月もありませんので、年末から年始にかかりますが、ちゃんというべきことを言っておこうと思います。

安倍政権の数々の横暴、原発の事なども言いたいこはありますが、これは沢山の人たちが言って下さっているので。私は私の持ち場の範囲でお話をしようと思います。

産婦人科医療の現場では、性教育はやはり全くダメと言わざるを得ません。それも、大人がいけません。

詩織さんの事件が世に問うたように、現場では、性暴力がひきも切らず起こっています。薬物を使ってのレイプ、それから幼児に対する性暴力。目を覆うばかりです。

事件とならなくとも、とても貧しい性がはびこっています。性をどうとらえているのか、カップルで、お互いをいとおしみながら交わすことの喜びなど、無縁のような性を実行している姿に愕然とすることしばしばです。

あるカップル、十分過ぎるほどの大人同士です。まったく避妊のない性を続けており、当然のごとく彼女は妊娠。その彼女が私に

「親がとても厳しいから、言えません」だそうで、中絶を希望しました。
その後付き添って来た彼は、
「順番が違いますから」とのたまいました。私は切れましたね。

「順番が違う?違うことをしたのは誰ですか?違うのなら、違うことをしなければいいではないですか。それに、避妊とい手段があることくらい知らないですか?避妊しないでセックスすれば女性は妊娠することくらい、中学生でも知ってますよ。どうしてコンドームを使うことくらい、しないのですか?」

彼女も厳しい親に育てられて、してはならないことだと思うのなら、しなければいい。しようと思うのなら、なぜ避妊をくらい言わないのでしょう。

ある、緊急避妊を求めて来た高校生、受験生です。緊急避妊の薬を処方し、その場で飲んでもらいました。そしたら、言いましたね。

「このことは、親に言いますか?」

だそうです。誰が?どうして?

先生やこの人達が、と、ナースたちを指さします。

また、私は切れましたね。私たちは、守秘義務があります。わざわ連絡するなんてことはしません。そんなことを聞くのは、とても失礼なことですよ。親に知られて困るのなら、困ることはしなさんな。

このように、親が厳しいことは、若者の行動の歯止めにはなりません。厳しいという事の中身の問題です。ただただセックスしてはいけません、では何の役にも立ちません。まだ妊娠しては困るのであれば、避妊という方法があることをちゃんと伝えなければ。これは、男の子を育てるにも必要なのです。

ある高校生のカップル。二人とも、国立大学を目指して頑張っています。私は、彼女の生理痛がひどいこと、それに避妊も必要であることを考慮して、ピルを出しました。それを飲んでいることを知った彼の母親がその薬を調べて、

「こんな薬は高校生が飲む薬ではない」

とやめることを彼女に言ったと。彼女からそれを聞いて、彼の母親に「では、息子さんにちゃんと避妊をするように厳しく言っていますか?」と言いたかったですね。もちろん、守秘義務があるので言えませんが。

まさか、高校生同士で勉強も頑張っているカップルがセックスもしているなんて知らないのでしょうね。


親が厳しくすることの抑止力なんて、こんなものです。親は子育ての中で、どう性教育していけばいいのか、このブログでもさんざん言ってきました。今、学校現場での教育は後退していて、学校に期待することも無理。

まったく教育されず、まるで野放しでエリートの大学生になっての、慶応、東大、千葉大学医学部などの集団レイプや、詩織さんの山口氏のデートドラッグレイプの犯人などの姿を私たちはしっかり見なければなりません。大学生の彼らが、「セックスなんて、こんなものだと思っていた」と言ったのを報道で見て、背筋が寒くなる思いがしました。彼ら自身の人生も棒に振ることになるのではないでしょうか。

別府の我が家の庭のレモンがもうすごいことになっています。前回帰った時に沢山採ってスタッフみんなに分けたのですが、まだまだざっと数えて200個近くあります。私の父が亡くなった時に父の思い出として植えたレモンです。来年早々に父の二十周年のお祭りです。


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