おりづるタワーで講演です。

今日は、朝10時から講演に行きます。広島県人権啓発指導者等養成研修会でLGBT応用講座です。昨夜遅くまでかかって、一旦作ったスライドの直しをしました。

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作っていて、思いました。ああ、社会は数年前と比べて、大分変わってきたなと。当事者、特に若い人には、ずいぶんと過ごしやすくなってきたと思います。でも、もちろん、まだまだです。自分らしく生きるためには、かなりの心身の負担を乗り越えなければなりません。それができるかどうか、かなり親などの周りの大人たちの理解がカギとなっているように思います。特に、情報に触れることなく籠っている人にとっては、しんどいことに違いありません。少しずつ、少しずつ、社会は進んで行っている。そんな話をしたいと思います。

ところで。昨日、メールを受け取りました。今日の会場は「おりづるタワー」です。以前、行ってみて、入場料があまりに高額なのに驚いて、上がるのはやめたタワーです。初めて入ります。広島県の男女共同参画財団がエソールからここに移っているためです。そこに行くのにこうだそうです。

早速ですが,河野先生は自転車で行動されると伺いました。

おりづるタワーでは,来館者用の駐輪場は500円となっており,

かつ,手続きをインフォメーションで申し込みを行うなど,少々不便なように思えます。

 

宜しくお取り計らいください。

なんと自転車を停めるのに500円だと。広島市の駐輪場は100円です。これまでのエソールでは、当然無料の駐輪場がありました。これでは、歩いて行くしかありません。いえ、ケチで言うのではありません。そんなムチャなことに乗りたくありません。一体もう、何を考えているのだか。すみません。こんな所で愚痴をいっても仕方がないことですが。

講演後、今日の午後はカープCSに行くことにしていたのですが。時間ができましたので、残りの仕事をしっかりするつもりです。これから、全部の日曜と木曜日は講演に行きます。それらの用意がまだ出来上がっていません。やれやれ。それでは、そろそろ出かける準備をします。

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特別養子縁組について、少し。

今日は、診療後東京に行く予定です。明日のセミナーに参加します。台風、どうなのでしょう。行くことは多分できるけれど、帰れるのでしょうか・・・。

先日、うれしいことがありました。私のお世話で特別養子縁組をした子の就職が内定したと、お母さんが写真を持ってきて下さいました。彼は、私のクリニックで高校生が産んだ子です。おなかが痛いとクリニックに飛び込んで、そのまま内診台の上で出産しました。

特別養子で育てて下さった養母は、時々クリニックに連れて来て下さったり、写真を見せて下さったり。ずっと成長を見させて頂きました。両親にかわいがられて、しっかり育ててもらっていることがよく分かります。以前、私が代診の先生にお願いして、学会に行っている時に来てくれて、手紙を残してくれました。これをカルテに貼っています。もう色が変色していますが。

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就職内定、おめでとう。ここまでよく頑張りましたね。今、すっかり大人になっている写真を見せてもらって、とてもとてもうれしいです。さあ、いよいよこれから自立して生きて行くのですね。近くに行った時には、連絡するかもね。(彼は、自分が特別養子縁組で養親に育ててもらっていることは、小さい時から知っていますのでここに書いても大丈夫です。)

8月に厚労省の指示で特別養子縁組の民間あっせん事業者が集まった時も台風でした。また台風ですねえ。

その時、様々な事業者の方にお会いしました。中には、事業として有料で行っている所の、あまりの金銭感覚にびっくりしましたが。それでも、本当に善意でこじんまりとあっせんしているかたのお話も聞きました。

東京よりずっと遠い所の方ですが、ダウン症などの「障がいの有る子」のみの養子縁組をあっせんしている方もありました。大変困難なことを頑張っていらっしゃる姿に頭が下がります。

米軍の基地の近くの方は、黒人の子が生まれることがあると。このような子は、日本よりもアメリカで育った方がいい場合もあると。今後あっせん事業が届け出制から許可制になって、変わることの一つに、養子縁組先は、国内優先でと指示されていることに、この方は、クレームをつけられました。

これから、あっせん事業者は、年に5回の研修を受けることが義務付けられます。私も、5回も診療を留守にして研修を受けるというのは、とてもきついのですが、その遠い所の方は、研修のための交通費だけでも、負担が大変だとおっしゃっていました。

私も、許可の申請をしましたが、いくつか不備があって、まだ完了していません。それが完了しても、許可されるかどうかも分からない状況です。そんな状況ですが、今も二人の赤ちゃんの養子縁組の手続きが進行中です。

一週間前の岡山でのペンギンプロジェクトの立ち上げの会に講演に行った時にも思ったのですが。周りに相談できる大人が一人でもあれば、この女性はここまでならなくても救われたでしょうに、と思うことがしばしばあります。

先日の、判決があったという高校生の殺人事件。高校生同士の妊娠で、彼女が彼に殺してくれと頼んで殺してしまったと。そんな事件は、もう、ごめんです。若者が大人に相談する勇気あれば、そして大人の側が若者の思いを受け入れる度量があればこそと思います。


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医学部入学試験女性差別⑤

 私自身が医師となって医療界に居続けて、初めから今に至るまでずっと持ち続けている違和感、それは医師の世界には「人権感覚」とか、「ジェンダー意識」が本当に希薄だということなのです。

考えてみれば、これらは医学教育の中には全く入っていないといってもいいでしょう。「病んだ人を診る人格者」であるべき医師は、自ら医師以外の人たちと接し、学ぶことでしかこれらは獲得できないものだということなのですね。

そして、また大切なことは、その医師の世界で同僚との闘いに勝ち抜き、教授の地位にある人達がこの「入学試験」の合否の判定をする立場にあるという事なのです。彼らは、女性の医師が仕事をしやすいように考え工夫する以前に「女子」の入学を少なくすることを考え、実行して来ました。

今、私たちの時代とは確実に社会が変わりました。我慢をし、自ら犠牲を強いて頑張り、出世の闘いを勝ち抜いていくことが「男の医師に課せられた課題」なののではなく、もっと働くことに喜びを持ち、家族を大切にし、パートナーと共に子どもの成長に目を細めながら、ゆっくりとした人生を歩んでいく、そんな理想を掲げる若者が多くなっています。社会ではそうなのに、この「医」の世界だけ、社会から取り残されて行っているようです。

各企業がどのような対策をとっているか調べました。

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これらは、ベテランの社員を出産で失う事以上に、そのような対策を取って仕事に復帰してくれる方が、企業のためでもあると経営側も分かってのことなのでしょう。だって、教師の世界も女性が多くなって、でも、産休・育休をとった後、ほとんどの人が仕事に復帰しています。それは、医療界でも、ナースはそうですし。

医師の世界がいかに遅れているか。そして、それらの工夫、システムづくりは、単に女性の医師の仕事のしやすさだけでなく、男性が「人間らしく、ゆったりと生きて行くために」こそ必要なことであると思います。

長々と読んで戴いてありがとうございました。若い女性の皆さん、これをきっかけに医療界も変わっていくことが期待できそうです。どうぞ医学部に沢山の女性が入学して下さい。それを心から望み、歓迎しますね。

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医学部入学試験女性差別④

私がまだ一年生で、大学病院から地方の出張病院に派遣された時。その院内の宿舎に住み、それこそ夜昼ない生活を送っていました。そこに素敵な女性の小児科のドクターがいらっしゃいました。

私は、その先生に尋ねました。私は仕事も続けたい、結婚も出産もしたいのです。いつ出産するのがいいのでしょうかと。そしたら、そのドクターは、医師になって2年。2年は、しっかり研修、仕事をして、それからにしなさい。2年間しておけば、基礎ができます。少々休んでも、すぐに取り戻せますと。

そう、長い人生、長い医師生活、少々休んでも、すぐにまたフルに働くことができるようになります。そう私は後輩たちに言ってきました。私たちのように産休は任意、育休なんてまだ存在すらない頃、それなりにつらい思いもしました。今は、産休も育休もあるのだから、これは女性たちも十分に働く環境ができていると思っていました。

そしたら、何と、社会的には、その入口の所で、医学部の入学を女性は制限するということが行われていて、それが当然のように言われている、それがとてもとてもショックでした。

でも、本当に女医たちは出産すると仕事をやめているのでしょうか。この統計がありました。

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女性医師が休んだ理由とその期間です。その60%の人が一年未満の休み、約80%が2年以内の休みなのですね。中には自分の病気、夫の転勤、留学なんてのもありますが、それらを含んでの休業期間です。やめてはいないではないですか。多くの女性は、ちゃんと復帰しているではないですか。

これくらいの休みは私の同僚の男性でもあることでした。開業医の親の病気でしばらく実家の診療をしなければならないからとか、自分自身が肝炎になって休むとか、そしてしばらくして勤務医に復帰なんて場合もごく普通にありましたね。少し休んでも、また復帰するということは、普通の社会でもあることです。それをも許さないと言うのであれば、この日本の社会はもっともっと少子化が進むでしょう。

今、私の後輩たち、広島大学の産科婦人科学教室は、今の大学のスタッフ17人のうち、8人が女性です。ホームページから。

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先日、教室の平田先生にお尋ねしました。先生は、「女性医師はとても大切です。出産をしても、やめさせません。」と言われました。産休、育休をとっても、半年から1年以内にみんな復帰します。復帰の形態は色々です。本人が望むように。関連病院で勤務する時には、本人の希望によって「短時間正社員」制度を利用すると。厚労省でちゃんと決められている制度です。本人が望めばまた当直にも復帰しますと。
その制度で、とにかく、やめないでつながっていさえすれば、またフルに働ける時が来ます。広島大学は、出産後復帰する女性の医師が日本一なのですね。


 ここに、広島大学の女性医師のレポートが出ています。ああ、なんていい時代になったのか、と思います。工夫すれば、どこの教室でもこんなことができるはずです。その工夫もしないで、女はやめるからなんて言うのは、許せません。

https://home.hiroshima-u.ac.jp/sanfu/recruit/voice/scene1.html


何故医師の世界だけそうなのか、この項、まだ続きます。

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医学部入学試験女性差別③

医学部入試女子差別について続きます。ある女性医師免許を持ったタレントのこのままでは、「医師は眼科医と皮膚科医ばかりになってしまう」から、女性を制限するのは正しいと言ったことについて。

では、診療科別の男女比はどうなっているのでしょうか。

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これは、平成24年の統計です。やっぱり眼科と皮膚科が多いではないかと言われそうです。ちょっと待って。これはそれぞれの診療科の中での女性の占める割合です。そもそも、眼科、皮膚科医は全体が少ないのです。

平成28年の医師数は、304,759 人。眼科医は13,144人。皮膚科医は9,102人です。それぞれ医師全体の4.31%と2.99%です。


それでは、それぞれの性別の中での診療科別はどうなっているのでしょうか。

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平成28年の、それぞれの性別の中での診療科別構成割合です。

やはり圧倒的に多いのは、内科医です。1の内科から12の感染症内科までの総数では、女性の37.7%は内科医なのです。眼科医は7.8%、皮膚科医は6.7%。ちなみに小児科が9.0%、産婦人科は産科、婦人科を含めて7.3%です。

それに、眼科や皮膚科が「救急の無い楽な科」のように言われると、それもまた違うよ、と私は言います。事故で眼科に救急搬送される人、火傷などで皮膚科での救急の医療が必要な人は沢山いますし、勤務医時代には当然夜間の緊急手術も、当直もあります。

このままでは医師は皮膚科医と眼科医ばかりになってしまうと言ったあの人は、どの科でも厳しい医療の現場の実態を知らないのでしょうし、それに同調して、そうだそうだという人は、もっと馬〇だと私は思います。

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医学部入学試験女性差別②

東京医大に端を発した女性の受験生の合格制限は、どこの大学もがやっていることと言われています。女子が増えると医療に弊害があると等と言うのが理由ですが。

昨日の国別の女性医師の割合から、今度は日本の女性医師の経時的割合です。医師数が増えるにしたがって、女性の医師の割合も増えているのですが、平成22年をピークとして、平成23年ではむしろ減っています。医学部は6年ですから、女性の合格を制限し始めたのは、平成23年の6年前頃からでしょうか。

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これは、富山の種部先生作のグラフです。大学の合格率です。理系でも、女性の方が男性を上回っているのですが、医学部だけが極端に少なくなっています。

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 女子が増えると、「眼科医と皮膚科医ばかりになってしまう」と、医師免許の有るタレントがある番組で言い、それに同調する意見も散見しました。はて、彼女の大学の女性医師は、眼科や皮膚科医ばかりなのでしょうか。

私はそれに強い違和感を覚えました。私たちの医学部のクラスは定員80人で、うち女性は18人でした。そのみんなの行先は、圧倒的に内科が多かったのですが。それ以外は、皮膚科2.眼科1.精神科2.小児科1.産婦人科2.。ちなみに、ほとんどみんな仕事は続けています。眼科の一人だけ、商社マンと結婚し、夫の海外赴任に伴い海外で生活しています。そこは日本の医師免許は通じない所ですので、多分医師の活動はしていないと思います。独身は一人です。

勿論、これは昔の私たちの世界です。時を経て、今や女医は、眼科医や皮膚科医ばかりになっているのでしょうか。その検証をします。そして、妊娠、出産に伴い、本当に女性医師は仕事をやめているのでしょうか。

この項、まだ続きますね。


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医学部入学試験女性差別①

東京医大の入試での文科省のお役人の子どもを不正に合格させたということに端を発して、女性の受験生の合格を制限していたという事が公にされました。そして、それについて、様々な人が発言しています。それらを見ながら、情けない思いをしてきた一人の女性医師として、やっぱり発言をしなければと思いました。

私は、1947年4月生まれ。広島市内の公立小、公立中、公立高、そして広島大学の医学部を卒業し、その年の医師国家試験に合格、医師として広島大学産科婦人科学教室に入局、勤務医を経て、現在広島市内にクリニックを開業しています。大学病院から市内の病院の勤務医時代に結婚、二度の出産、子育てを経ました。

特に、土谷総合病院での勤務医時代、夜昼ない出産、救急指定病院であったための急患の受け入れ、緊急手術、それはしんどいものでした。大学病院で10年弱、土谷総合病院で10年弱、あまりの激務に精も根も尽きて開業しました。

それはしんどいものでした。でも、それでも、私はやめないと思ったのは、産婦人科の現場には女の医師が必要という信念。結婚も子どもも欲しい、欲張りでも、男性の医師に許されることが女性の意志に許されないのはないという意地。当時、広島ではまだ女の産婦人科医がほとんどいませんでした。入局した時、一級上の女性がお一人いらっしゃいました。後は全部男性(ナイショだけど、その女性の先輩は、すごくいじ悪で、よく泣かされました)。


私はしんどい。でも、私の次に続く人は少し楽になるだろう、その次の人はもう少し楽になるだろう、その道を私は作ろうと思っていました。女性の医師がもっと増えて欲しいという思いでいっぱいでした。

私は、私も苦労したのだから、みんなも苦労しなさいという思いは全くありません。

大学病院から土谷病院に移り、産婦人科を新設する過程で、初めは一人で赴任、大学から後輩を派遣してもらう時には、女性の後輩を派遣してほしいと教授にお願いしました。少しずつ女性の入局もあるようになっていました。その次も。土谷病院産婦人科を女医の病院にしたいと思いました。当時は、他の病院では、女医さんは困るという部長さんが多くいらっしゃいました。女性のお産を診るドクターが、「女は妊娠するから」と堂々と言われていた時代。だから、私の所では、その女医さんをと希望しました。

私は二人、その次に来てくれた女医さんも二人、その次は三人、そしてその次も二人の子を産み、子育てをしながらの勤務でした。

それをするには、私は決まりを作っていました。子どもの保育園・学校と、私の勤務場所と、自宅が走っていける範囲に。これが鉄則でした。何かあった時には、どこへでも飛んで行けるように。私の枕元の電話が鳴ったら、飛び起きて自転車に乗り、5分後には分娩室に到着していました。

夜中の緊急手術で朝になり、午前7時。手術室の看護師さんに頼んで家に電話をしてもらい、夫に「帰れないこと」を伝えてもらいました。その時には朝ご飯を夫が用意し、子どもたちを学校に送り出してくれました。


後輩、同僚たちには、とにかく、勤務時間には必死で仕事をして、時間には帰りましょう。当番(順番に夜の当番を引き受けていました)の時には、子どものことを自分で何とかする手配をと。

し残した仕事があれば、例えば、カルテやいろいろな書類を書いたりの雑用が沢山あります。それは、ごはんを作り一緒に食べ、お風呂に入り、子どもたちが寝た後にまた病院に行き、仕事の残りをしていました。この時代、思春期学会の学会発表など、カルテを調べながら統計をとったり、データをまとめたりして、沢山の発表もしました。


当然、医師の飲み会や様々な行事は欠席です。それは優先順位からすれば仕方がないことです。休みの日のゴルフなんて、とんでもない、子どもたちと海に行ったり、山に行ったり。精一杯子どもと過ごします。

そんなことで犠牲になったのは、決定的に私の睡眠時間です。睡眠を削れば沢山のことができる、それだけのことです。

さて、重ねて言いますが、そんな私の経験を、そんなしんどいことを後輩たちはしなさいと言うつもりは全くありません。私はしんどかったけれど、後輩たちはもっと楽にできたはず。社会的にも認められているはず。というのが、今回の東京医大を発端として、社会的に全く進んでいなかったと言う、深い失望が私を覆うのです。産婦人科の世界では、とても女医が増えました。先日の「産婦人科医のための女性保健医療セミナー」でも、3分の2は女性です。全国で皆さん活躍しています。

何故、女は体力的に無理だとか、出産するから仕事をやめるとか言われるのでしょう。それが入学試験の不正な操作まで行われることになるのでしょうか。それが当然、仕方がないことと言われなければならないのでしようか。

私、男性を多く入学させたいのなら、それは簡単なこと。男たちが入学試験で高い点を取ればいいだけのこと。それだけ勉強すればいいだけのこと。全ての男たちが女より高い点を取れば、彼らの望みは、たちまち解決すること。低い点しか取れなくて、それでも入学したい、させたいってずうずうしい。

これまで時間をかけて、沢山のデータを集めました。少し長くなるでしょうが、これらを提示して、反論を試みたいと思います。

まず、世界の中の医師の女性が占める割合です。もし女性に不向きな職業であれば、世界中でそうでなければおかしいです。
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この項、暫く続きます。

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薬物を盛られたのではないか?という時

性被害ワンストップセンターの相談でも、以前からの私のクリニックの受診の方でも、それから、詩織さんの事件でも、どうも何か盛られたのではと思われることがありまず。

すでにこのブログでもお話しましたが、カラオケでカルピスを飲んで意識がなくなった、新幹線の中でコーヒーをどうぞと言われて飲んだら、気づいたらホテルで裸だった。合コンに参加していて、いつの間にかホテルにいたなど、沢山あります。

私のクリニックでは、以前からそのような場合のために、薬物が検出できるきキットを置いています。検査法はとても簡単で、10分もあれば結果が出ます。検体は、少しの尿。


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でも、薬物はどんどん分解、排泄されますので、早くしないと検出できなくなってしまいます。薬物にもよりますが、二日以内に検査させてほしいですね。

いつまでに検査すればいいのか、個人によって、水分摂取量や排尿の量なども異なるので、とても難しいのですが、こんな文章がありました。

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検出できる薬物です。

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と言っても、コカイン、覚せい剤や大麻やモルヒネなどは分かりますが薬物では何なのかが分かりませんね。

ベンゾジァピン は、多くの睡眠薬や安定剤がこれに当たります。レンドルミン、ソラナックス、ハルシオン、ロヒプノール、サイレース、ベンザリン、リーゼ、レキソタン、セルシン、メイラックス・・・。まだ沢山ありますが、これらが使われることが多いと思います。

バルビツール酸類には、ラボナール、ラボナ、アイオナール、イソゾールなどの催眠鎮静剤。注射も錠剤もあります。

三環系抗うつ剤には、トフラニール、アナフラニール、アモキサンなどが含まれます。

でも、問題は、この検査のキットが高いし、使用期限が9カ月となっていて、9カ月では全部を使いきれず、結局クリニックの負担になるという事です。

もし、おかしい、記憶が飛んでる、何か飲まされたのではないかという時には、どうぞクリニックに来て下さいませ。一回一万円で検査可能です。そして、ワンストップセンターに相談すれば、薬物の検査も公費負担でできますのでね。くれぐれも、一刻も早く!!とお伝えしますね。


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緊急避妊薬の処方、当院の統計を見て。

緊急避妊薬、ノルレボ錠の当院での処方、患者さんの統計を取っていました。大体の所が出ましたので、一部ここでお知らせしますね。

今年のなって、1月9日から7月13日までに緊急避妊薬を処方した方は、計77人でした。
年齢は16歳の高校生から50歳の主婦まで。

10代9人。高校生1。大学専門学校生7人。社会人1人。

20歳から24歳までが28人。大学専門学校生が11人、社会人16人、主婦1人。

25歳から29歳までが17人。社会人16人、無職1人。

30歳から34歳までが12人。社会人11人、主婦1人。

35歳から39歳までが3人。全員社会人。

40代が7人。社会人6人、内結婚している人3人。無職1人。

50歳一人。主婦であり社会人でもあります。

結婚している人が計5人。でも、このすべての人が夫との性での緊急避妊を求めているとは限りません。

風俗に携わっている人が3人。

そして、なぜ緊急避妊薬が必要であったかです。

レイプされて来た方は3人です。
コンドームが破れたまたははずれて膣内に射精があったという人が39人。
避妊をしなかったという人が35人です。


そして、緊急避妊薬を内服したのに妊娠した人が2人。2人とも、人工中絶を受けています。


緊急避妊薬は100%確実に妊娠を防ぐ訳ではなく、80~85%くらいの確率であると言われています。今回だけの期間で見ると、97.4%の防御率となります。その意味では、妊娠しても産めない女性にとって福音と言えるでしょう。


でも、77人の内35人、45.5%の人が避妊をしていませんでした。避妊をしなかったから、緊急避妊薬をアフターピルとして求めるというのは、あまりに悲しいことです。避妊をしたのに失敗してしまったと言うのであれば、仕方がないことですが。


私は、アフターピルは一回だけのもの、今後の避妊はどうしましょうかと問いかけます。結局は多くの方に低用量ピルをお勧めします。そうすれば、破れようが外れようが、ナシでしても、あなたの方で防衛できるのだから、と。でも、アフターピルに引き続いてOC(低用量ピル)を飲んでいる人は77人中19人しかいらっしゃいませんでした。


もう少し、せめて一年間の処方についての統計を取って、近々の学会で発表しようと思っています。
しかし、それにしてもコンドームが外れたり破れたりという人がどうしてこんなに多いのでしょう。日本のコンドームは、とても性能が良くって、そう簡単に破れる物ではないのですが。破れたり外れたりという人は、コンドームのつけ方が良くないのではないでしょうか。しっかりトレーニングをすべきでしょうね。私は、患者さんに、彼に岩室先生の「コンドームの達人」を見てもらってと言います。でも、そのコンドームの達人が「年齢確認のためにログインしてください」とあるのは、とても残念です。こんな動画こそ、若い人たちにしっかり見ておいてもらいたいのですが。


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世界の中で、とても遅く、2011年にやっと日本で認可されたノルレボ錠ですが、その価格が他の国に比べて、なぜ高いのか。これも何度もいいましたが、これは認可するのに反対する宗教団体を中心とした、金と票を持っている人達の政治的動きによるものです。低用量ピルも、子宮頸がん予防ワクチンも、それらだけでなく、性教育に反対して、いまだに中学校での避妊を教えてはならない、文科省の指導要領を作らせたのも。この人達の動きによって、日本の女性行政が動いているという現実を何とかしなければと思うのですが。でも、この緊急避妊薬のジェネリックが認可されそうという情報もあります。一刻も早く安い薬が出てほしいと思います。今の15000円という金額では、若い人はなかなかつらいでしょうから。

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「先生、ハグして」

昨日の診療中、一人の人から後で話があるとナースからの伝言がありました。彼女は、性的違和で、手術もすみ、裁判所での決定も出て、戸籍上は女性になっています。でも、手術の後がよくなくって、ずっと処置が必要で、定期的に通って来ています。その処置をして、暫く休んでいる時の伝言でした。

いいよーといい、彼女に診察室に入ってもらうと、彼女が言いました。

「先生、ハグして」と。私は、即座に立ち上がってハグしました。「孤立感が半端なくって」と言いました。彼女はかつて恋愛をし、パートナーと一緒に来たりしていましたが、それがその内破綻して傷心であったのを知っています。それは彼女にとって、決定的と言える程のダメージを与えました何もできなくなって、診療内科に通いながら、今、やっとすこーしずつ元気が出てきた所です。

失恋については、本当に何もしてあげられないのです。どうしてあげたらいいのか、いろいろと考えたこともあるけれど、これはどうにもなりません。自分で乗り越えて行ってもらうしかないのですね。

特に、性同一性障害で性を変えた人、何よりつらいのは、子どもを得ることができない事。FTMの人は、彼女に精子を提供する人がいてくれれば、二人の子を得ることができます。そうして子育てをしている、とっても幸せな方も私のクリニックにもいらっしゃいます。いつも、彼女と子どもの三人で来られます。

でも、MTFの方はとてもつらいです。

日本の法律では、性腺を取ってしまわないと性別を変えることはできないことになっています。それは、即、自分の子を得ることをあきらめなければならないことになってしまいます。これは、とってもひどいことで、私は人権侵害だと思っています。不妊になることによって、やっと自分の本来の性になれると言うのですから。

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勿論、彼女の失恋やその後のつらい状況が子どもができないという事だけが原因ではではないかもしれません。それでも、彼女は「子宮移植」の新聞記事をもって来たりして、何とか自分の思いを将来実現できないだろうかと、心中苦闘していたことを知っています。

正直、今の私が何をしてあげられるのか分かりません。

帰る前に、「先生、もう一度ハグして」という彼女を、しっかりと抱きしめました。私にできることはこんなものです。




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