診療再開です。

昨日から診療再開。いない間しっかり守ってくれたスタッフ、代診を頑張ってくれた四方先生に感謝。迷惑をおかけした患者さんたちには本当にごめんなさい。中には、これで癒してくださいと、お菓子や飲み物、自分で作った甘酒などを差し入れして下さった方たちもあって、ホロリです。

昼時間にはまだ手続きがあって、夫と駆け回りました。

土谷病院からのお歳暮にこんなのが入っていました。早速に使います。口元、両方のほほにカープ坊やがついています。

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診療後は、お世話になっている女性弁護士さんや友人たちと忘年会。久しぶりに気の合う方たちと話し、食べ、ずいぶん癒されました。その時に、学校現場での性教育の不十分さについて沢山話が出ました。何十年頑張っていても、何にも変わらないのです。


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今日は診療後ワンストップの月一の会議。その後、たぶん中座することになると思うけれど、京都に行きます。明日の午前中、京都教育大学で講義です。教師になろうとする人たちに、性教育についてしっかり力をつけてほしい、その思いで話します。頑張りましょう!!

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性暴力の診断書とカルテ

性暴力の被害を警察に訴えた時、当方は診察した結果の診断書を提出します。時にはとても詳しく、文献や本の写真を添付して。そして、後から警察に事情聴取されることもあります。その時、必ずと言っていいほど「カルテのコピーを出してください」と言われます。どこの署の方も、一様に言われます。

カルテの提出は、医療裁判の時、裁判所の決定に基づいて、裁判所の職員と共に弁護士さんが来られた時にコピーをして提出するものと思っていました。だから私は、大いに戸惑いました。診断書をちゃんと書いていますので、と言っても、「証拠としてのカルテが必要です」と言われます。診断書をねつ造するわけでもなく、それにカルテは、患者さんと話をしながら、殴り書きのように、ドイツ語や英語を交えながら、くしゃくしゃと自分だけが分かるような、単語の羅列みたいになることもあります。それを出せと言われると、恥ずかしい気もします。

それに、この前来られた警察官は、このカルテのコピーはどなたかほかの医師にも見てもらいますと言われました。なんだかねえ。疑われているのかいなと気分がいいものではありません。

まあ、それほど信用されていないということなのかもしれませんね。今では、そういわれるだろうというのがよく分かりましたので、カルテは、できるだけきれいな字で、誰が読んでも分かるように、丁寧に書くことをこころがけていますが。患者さんの目の前で話をしながら書くのは難しいものです。

大相撲の暴力事件での医師のカルテが二通出ていて、なんか書き方がおかしいと論議されています。診断書と言うのは、その書き方で、刑事事件では、一人の人が有罪になったり無罪になったりするものでもあります。とても責任が重いものです。それを痛感するのですが、でも、その責任が重い診断書よりも、カルテをと言われるのが、なんだかねえ、なのです。

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先日行ったリストランテマリオのイタリアン。私は魚のコースでしたが、お肉のコースの人の前菜はこんなシーフードいっぱいでした。メインは黒毛和牛のほほ肉の赤ワイン煮でした。


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60000人

今日は終日当番医です。お昼には警察の方がレイプの事件で来院されます。一日忙しくなりそうです。

先週、 クリニックのカルテ番号が60000を超えました。一人一番号。姓が変わっても、ずっと一番号で通しています。1990年11月21日、まだ43歳と若かったころに開業。 電子カルテなんてまだない時代。以来、ずっと紙のカルテで通しています。以来27年経ちました。

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6万という人を考えてみると、あのマツダスタジア二杯分近い人だと気づいて、ゾッとしました。お一人お一人にチャンと向き合ってき来ただろうかと考えると・・・。胸が痛むことも数々あります。後は、この数字をどこまで伸ばすかというか、いつ辞めるかという事ですね。

一昨日夜、リーガロイヤルホテルで骨盤臓器脱の勉強会がありました。帰り、寒さの中で光っているクレド広場のクリスマスツリーを長い間立って見ました。

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きれいでした。まだ平和大通りのドりミネーションは見ていません。段々街が賑やかになって行きますね。あまり縁がないけど・・・。


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生理は毎月ないといけない?

月経痛がとてもひどい人、鎮痛剤でもなかなか痛みが取れない人、そのような人の中には、筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れていることもあるのですが。そのような強い痛みの人には、低用量ピル(OC=Oral Contraceptive)と同じような成分のLEP(=Law dose Estrogen-Progestin)製剤がもう5種類保険採用されています。すなわち、健康保険で処方できます。
一番新しく保険採用されたのは、「ヤーズフレックス」です。これは、毎月出血を起こすのではなく、最小4か月に一回、年に三回の月経様出血を起こすだけですみます。生理があることがとても苦痛という人には大きな福音となります。出血はなくとも、ホルモンはちゃんと保たれますので、体への影響はほぼありません。

先日は、とてもとても強い生理痛で、何度も倒れて救急車で運ばれるという高校生にこのヤーズフレックスを処方しました。鎮痛剤の効き目も思わしくなく、ヤーズ+鎮痛剤、これでもまだ学校を休むほどの痛みがあります。いろいろと検査もしました。その挙句、生理(正確には消退性出血)の回数が少ない方がいいでしょうとなりました。

高校生で生理痛のひどい場合、特に受験生は大変です。もう10月ごろから沢山の生徒さんが来られています。OCやLEPで月経の時期を調整して、試験日にぶつからないようにしています。お一人ひとりのカレンダーで内服する日をデザインします。

試験とぶつかると、痛みは鎮痛剤で何とかなっても、問題はトイレなのですね。試験会場の女子トイレは長蛇の列になります。間にあうかしら、ナプキンを替えないと、かなりのストレスになることもあります。そのようなことのないように、あらかじめ試験日と生理がかさならないように、調整します。

さて、これまで何度も言ってきたのですが、このような時に、ネックになるのは、母親を中心とする周りの方たちの反応なのですね。いまだに生理痛は薬を飲まない方がいいとか、ピルなんて、不自然なものを使うべきではないとか。それなら、痛みを何とかしてあげてほしいのですが。毎月苦しんでいるお嬢さんをどうしてあげればいいのか、それがどうにもならなくて、受診されたのですから。

中には、痛みがすっかり楽になったから、もうピルはやめた方がいいのではないかと言われる方もあります。これは、ピルのおかげで楽なっているのだからねとお話するのですが、その上でやめたい人には、どうぞと言います。でも、やっぱりやめると痛いからと必ず戻ってこられますし、それからはお母様も納得して続けられます。

この日本の社会には、ずっと以前からふりまかれている「ピルは害」という意識がいまだに根付いているようです。中には、学校の養護教諭、保健室の先生が「いつまでこんなものを飲んでいるの」と強くやめるように言われたこともあります。

ヤーズフレックスで出血の回数が少なくなることをどうぞ喜んで上げて下さいますように。毎月あることが健康のバロメーターなどと言わないでください。つらいことは少ない方がいいと。もちろん、飲むのをやめれば、また排卵や月経は戻ってきますから。

35歳以上でたばこを一日15本以上吸う人とか、前兆のある片頭痛のある人とか、コントロールできない高血圧の人とか、飲んではいけない人がありますが、その人達を除けば、まず副作用は心配ありません。でも、血栓症についてのお話をしっかりし、何かあった時には必ずすぐに連絡をということをしっかり押さえておけば、怖いものではなく、受験をも応援する心強い味方になるでしょう。

昨夜は、ビル開業の産婦人科医の集まりでした。公的病院の産婦人科のドクターたちの数が足らなくなって、次々とお産の受け入れがなくなっている今、いったい産婦人科医療はどうなるのだろうという心配や、ヤーズやヤーズフレックスや緊急避妊薬などの話が沢山出ました。一人で開業しているものにとって、このような集まりは、楽しいし、勉強になります。

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がんと向き合っている人への誹謗中傷

私のフェイスブックのお友達で厳しいがんと闘っていらっしゃる方があります。抗がん剤でしんどい所ですが、でも、とても意欲をもって闘病していらっしゃいます。

その方のフェイブックに、代替医療をしている医師から、ひどい、誹謗中傷としか思えないような書き込みがされています。抗がん剤は殺すだけだと。

闘っている最中の方にひどいと思います。科学的データ、いわゆるエビデンスが示されるならまだしも、思い込みだけとしか思えないような代替医療。もっとも、効くと思ったらうどんこでも聞くと言われるような病の世界ですが、全く無駄とは言えないかもしれません。

前にも書きましたが、がんと闘っている方の食事をあれはいけない、これはいけないという人がいました。私は、食べられるもの、食べたいものを大いに食べたらいいと思っています。少しでも採れる時にカロリーをとること、エネルギーを入れて体力をつけること。せっかくおいしく食べている人に、これはいけないと強く言ってのけた人がいました。

ごはんや砂糖はがんの餌だとか、それこそエビデンスもないままに。

もう、ずっと前、私の夫は31歳で胃がんになりました。それは大きながんで、胃は全摘、肝臓の一部と脾臓もとりました。リンパ腺にも広がっていました。

2歳と3歳の子どもを抱えて、まだがんを告知してはいけないとされている時に、夫本人に話すこともできず、相談相手のいない私が一番つらかったのは、夫に生きてほしいと願うこと。かなわぬことだと思いながら、切なくて。

それと同時に、様々な医療以外のものをいろいろな人に勧められたことです。お茶だとか、ワクチンとか、宗教に至るまで。私は医師ですから、信頼して治療をお願いしている先生方に迷惑をかけることまで。それらを私の所でブロックし、医療をきちんと受けてもらうようにすることに、ものすごいエネルギーが必要でした。

様々な雑音。がんに罹ったと知った人たちから、それこそ群がるようにいろいろと言ってきます。

標準医療は、世界中の医師や研究者たちが確かなデータを持ち寄って、日々作っています。がんの専門医は、それ等を使いながら、一人ひとりと向き合いながら、治療をして下さいます。

ちなみに、夫は胃が全くないままにもう40年。生き続けています。夫のしたいことをしてもらう。それは、記者という厳しい仕事でもありましたが。食べられるもの、好きにものを食べてもらう。まず朝には、たっぷりの砂糖とミルクを入れたコーヒーを飲むことから始まります。低血糖で苦しんだ挙句の対策です。以来、砂糖でカロリーを採ることを40年続けています。ですから、砂糖ががんの餌と言われると苦笑します。

あれだけ喜んで食べていた人の食卓の写真が、それは食べてはだめだと、強く言った人の影響でしょうか。みるみる変わって行ったのを悲しく見ていました。好きなものを思いっきり食べさせてあげたかったなあと。

自分が気持ちよく、長く生きるために頑張っている人にあれこれ中傷しないでほしい。

乱暴な言い方かもしれませんが、闘っている、頑張ってっている人に、激励ならまだしも、自分の代替医療の宣伝かのような誹謗中傷、本当にやめてほしいと憤りました。

一昨日、芸州で食べた牡蠣の土手鍋です。牡蠣がもうおいしくなりました。


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「女性アスリート診療のための講習会」5.

女性アスリート診療のための講習会では、この後にも「アンチ・ドーピングの基礎知識」国立スポーツ科学センターメディカルセンター薬剤部の上東悦子さんのお話もありました。

これについては、ここではお話しませんが、私たち地方の医師で、気を付けること。スポーツ選手が来院された場合に「ドーピングがあるような大会にでますか?」という問いかけを必ずします。もし、国体などに出る可能性のある人だと、不用意にサプリメントや風邪薬を飲んだりしてはいけません。私たちも無月経の治療として軽い排卵誘発剤を処方することがありますが、これはドーピングに引っかかることがありますので、注意しなければなりません。

しっかり知った上で患者さんが不幸な事態にならないように気を付けて診療します。

なお、このような講習を受けた医師については、次のホームページにある「産婦人科医検索」のページに飛ぶと一覧表が出ますので、ご自分の近くの医師をさがされたらと思います。

http://f-athletes.jp/

その上で、もう少し私の感想、意見を。

今回の講習では、東京オリンピックを控えて、オリンピック選手などの対応をしていらっしゃる方々のお話でした。が、私たちは日ごろ、中学生、高校生などのいわゆる「部活」で無月経になってしまった少女を主に診ます。この時、部活の成績アップを目指している少女にそう簡単に体重アップを図るよう言えません。それがとても悩む所でもあります。

無月経の骨密度、疲労骨折の問題も大切なのですが、一生にわたる無排卵、無月経もとても深刻です。お話の中にもありましたが、いったん体重減少性の無月経となってしまうと、また排卵を取り戻すのに、とてもとても時間がかかります。

日本のマラソンのオリンピック選手だった人たちで、引退後母親になった人はとても少ないし。

例えば、バレリーナを目指している人は、それはそれで生き方の問題です。みんながみんな将来子どもを持たなければならないものでもありません。一生バレリーナとして生きる人はそれで立派な選択です。ただ、それを思春期のうちに決めさせるというのも、酷なこともあります。

私たちはもちろんですが、現場の先生、指導者の方々もそれらのことを考えたうえでの指導をして頂きたいと強く願います。

昨日の続きのスライドです。このシリーズもこれで終わります。読んで頂いてありがとうございました。

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「女性アスリート診療のための講習会」4.

女性アスリートの健康についての話しを続けます。車や演劇部のOB会についてはまたお話しますね。
講演の二題目は「利用可能エネルギー不足の女性アスリートの食事の注意点」、公認スポーツ栄養士・国立スポーツ科学センター委嘱スタッフの石井美子さんのお話でした。

女性アスリートの三主徴(Female athlete Triad:FAT)のスクリーニング、これははじめの百枝先生のスライドにもありました。これらで問題があるか否かを診た後で。


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その上で、どのように無月経を改善していけばいいのか、その指導、取り組みなどです。

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体重が増えるか減るかは、入るカロリーと使うカロリーのバランスの問題だと、私も診療の中で言っているのですが。要するに、入る量が使う量よりも増えれば言い訳です。

このスライドでは、「スポーツにおける」とされていますが、これはアスリートだけでなく、すべての人に当てはまることでもあります。

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先日も、私のクリニックでの患者さんにあったことなのですが、学校が終わるとすぐに宿題。それから練習。夜遅く帰ると、疲れてあまり食べられないと。それなら、食べながら宿題ができるように、それしかないですねえ、と。

そして、大切なことです。

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私は、今、とても気になっています。いわゆる「糖質ダイエット」です。これが、アスリートにもずいぶん取り入れられているのですね。何を主に食べていますか?食べないようにしているのは何ですか?と聞くと、ごはんを食べないように、おかず、とくに野菜をしっかり食べています、という人がとても多いのです。

即エネルギーとなる筋肉のグリコーゲン濃度で明らかになるでしょう。糖質はとても大切なものなのですね。もちろん、すでに無月経になっている人は、骨粗鬆症の予防のためにも、カルシウムを含むものをたくさん食べることも必要ですが、同時に糖質をしっかりとることも必要なのですね。

講演の中では、選手が食べる時間を取れるように、コーチと共に練習時間の見直しをしたりの取り組みもお話されました。

明日、もう一度お話しますね。

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新車が来ます。

女性アスリートの健康についてのお話はまだ続きますが、今日はちょっと一休みです。今、少し感傷的になっているので。


今日、新車が届きます。台風の雨ですが風はないので、たぶん無事届くでしょう。朝ごはんを済ませて、これまで乗った車の掃除をしました。掃除機をかけ、ふき掃除も丁寧に。ステレオで村下孝蔵を聞きながら。

たくさんの録音をした音楽は、どうなるのかな?あっさりと消されてしまうのでしょう。こんなものをそのまま残されたら、次に乗る人は大迷惑でしょう。一番最初に録音したのは、スメタナのモルダウです。そして、英語のスピードラーニング、韓国語のスビードラーニング、ビートルズ、ニールセダカ、ベンチャーズ、井上陽水、韓国の少女時代、山口百恵ちゃんなどハチャメチャだもの。最近、大分に帰ることが多くて、夫を乗せている時は必ず「冬ソナかけて」、それが済むと、「テレサ・テンね」。私一人の時は、もっぱら韓国語か村下孝蔵。

140000キロ。長い間ありがとうよ。せっせと車をふきながら、この車ともお別れだと、それに村下孝蔵が輪をかけて、ちょっと悲しくなりました。そして、昨日来院した女性の涙につながります。

高校時代に出産し、特別養子縁組で赤ちゃんを手放した女性です。その後、大学に進み、無事就職し、立派な社会人になっていました。

この頃、出産した子を特別養子縁組で手放した女性の来院が相次いでいます。彼女たちは、しっかり立ち直っているようでも、やはり心の傷は深く、みんな涙ぐみます。ああ、彼女たちの傷がいえるのはいつだろう、きっと一生抱え続けるのでしょうねと思います。

手放すときには、「時々は会わせてほしい」とみんな望みます。でも、それでは子どもが混乱するからね、完全に縁は切れるのよと説得します。

私の車どころではありません。9か月もの間自分のお腹の中で育て、大変な陣痛を乗り越えて生んだ子。手放すまでは数日の間でもずっと抱っこし、ミルクを上げ、お風呂に入れて、精いっぱいの愛を注いで、そして幸せになってほしいと泣く泣く手放した子です。

特別養子縁組のお世話をしながら、赤ちゃんも、そして生んだ女性も、もちろん新しい両親もみんな幸せになってほしいと思い、コーディネートをします。中でも、産んだ女性の立ち直りが一番しんどいことです。何年もたって、自分自身も今度は育てられる赤ちゃんを産んで育てることで、やっと傷は少しずつ癒えていくでしょう。でも、きっと完全には消え去ることないと思います。

当方としては、赤ちゃんは、それはかわいがられて大切に幸せに育ててもらっているからね、かわいく育ってるよ、と伝えるのだけで精一杯です。

そして、それにしても、と思います。昨日もありました。まったく避妊もしないで当然彼女は妊娠。そしたら、自分はまだ親になるつもりはない、中絶をと迫る男。なんと、自分は一緒に子育てはしない。そんな中で一人で産むのはしんどいでしょうと彼女に言ってのけた男。

「彼女は、妊娠したら産めると思ってたそうだけど、あなたはそのつもりはなかった。親になるつもりもないのなら、なぜコンドームを使うことくらいしないのか。避妊もしないでセックスすれば女性が妊娠することくらい、今、中学生でも知ってるよ。いい年した大人が、なぜ?」

男に言いながら、ああ、このセリフ、何百回繰り返しただろうかと思いました。、こうして赤ちゃんを産んで、手放して、そして一生続くであろう傷を抱えて生きている女性のことを、赤ちゃんの実の父親はおそらく忘れているのだろうなあと思います。

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「女性アスリート診療のための講習会」3.

では、無月経の治療はどうしましょう、ということなのですが。これがとても難しいのです。

いえ利用可能エネルギー不足は、これは食べる量を増やすか、運動量を減らせばいいのですぐにでもできることなのですが、無月経の治療や骨量を増やすことは、とても時間がかかります。年単位です。ですから、ははじめっからそこに陥ることがないような指導が問われます。

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が、こちらとしては治療が分かっていても、スポーツの現場の指導者の方たちと方針が異なってしまうと、本人に混乱が起きてしまいます。もちろん、強制もできませんし。本人や保護者の方たちがどうこれをとらえて、どうしたいのかが一番大切なことですね。それは、その後のこれからの彼女たちの生き方にもつながってきます。

アメリカなどは、もうすっきりしていて、無月経に陥った女性には競技に参加させないという手段がとられています。


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まだ、競技と月経がぶつかるときの調整、ピル、OCの服用の仕方などについての講義もありました。海外のアスリートのOC使用率は、2008年で80%。でも、日本のアスリートは2012年のロンドンオリンピックの出場選手は7%、2016年のリオオリンピックの出場選手でも、27.4%なのですね。
これらの講義の後、私は質問をしました。現場の指導者の方とぶつかることがあります。まだ、「月経がないくらいの方が記録は伸びる」とか、月経は無視してとても厳しい減量を求める方もいらっしゃいます。今、そのような指導者の方たち、文科省、教育委員会、体育の教師、そして部外のコーチなどに、このようなことがどこまで広められているのでしょうかと。

百枝先生のお答では、まず受け入れ側の医師の講習から、ということで、全国でこのような講習を行っていると。そして、スポーツを指導する側の方たちにもずいぶんと広げてきていると。しかし、思春期のころから、そのような厳しい減量を強いることなどをすると、その選手は、必ずつぶれます。オリンピックの選手などは、思春期の頃にはまだそう目立った記録などは出していない人が大成しています。しかし、現実にスポーツの指導をしている方たちにこのような講演をすると、かなり反発をされることも確かですね。ということでした。

また、明日に続きますね。

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「女性アスリート診療のための講習会」2.

 私のクリニックには、月経が長い間ないという思春期の女性がたくさん来ます。その時にいつからなくなったのかと同時に、必ず、月経がなくなったころ、体重が減ったかどうかを尋ねます。さらに、「スポーツは?」とも。部活などでの激しいスポーツをしているか否か。

やはり多いのは陸上の長距離選手ですね。まだこれから身長も伸び、体重も増え続けて、大人の体になるためにたくさんのエネルギーを必要とするときに、体重を減らすように指導される女性が多いことに、心痛めてきました。

私には、今もなおもっとも心痛んでいる少女がいました。中学生の長距離選手の女子生徒。厳しい体重制限で28キロになっても、まだなお体重を減らすようにとコーチに指導されていました。彼女は、表情が暗く、うつ傾向にありました。お母さんも心痛めて、校長室でコーチと対峙しましたが。それなら条件として、おやつを食べないように、それで手を打ちましょうと、そんなことになってしまいました。自殺したいと言っていた彼女がその後どうなったか、分かりません。

頂いたスライド原稿からです。

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ある駅伝が優れた大学の学生が何人も、無月経と共に、疲労骨折をしているのにも出会いました。

私は、その後の彼女たちの人生も引き続き診ています。その後結婚をして、妊娠を望んでも、なかなか排卵を起こすことができず、とても強い排卵誘発を長期使わなければならなかった人も少なからずいます。

では、治療はどうすればいいのでしょう。

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また、明日に続きますね。

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