本願寺広島別院で講演しました。
遅くなりましたが。ちょっと重かったので、なかなか書けませんでした。
9月4日、浄土真宗本願寺広島別院で講演をしました。主催は、「御同朋の社会を目指す運動」安芸教区委員会人権・平和部会担当。目的は、「人権・差別問題への取り組みと、多様性社会の即応した取り組みを通して学びを深め、自らの課題につなげる」と。対象は、浄土真宗本願寺派僧侶、寺族、門徒と。
この取り組みの依頼を受けた時からもう感動です。担当の方と相談して、題名をやさしく「性と人権~幸せに生きるために」としました。
会場の共命ホールは、なじみがあります。ここで「8.6ヒロシマ平和の夕べ」を開催したこともありますし、朗読劇「父と暮らせば」の会場で、お手伝いをしたこともあります。
参加の方は、法衣を着た方が3分の2でしょうか。日頃は、お坊様のお説教を聴く立場ですので、若干緊張しました。宗教関係の方にお話しする時には、教義と異なることを話すこともあり得ます。それをどうとらえて下さるかです。例えば、キリスト教関係の方たちに、人工中絶の問題を話す時など。ある神道の学校で話した時、私の講演の後、校長先生があまりに理不尽なことを生徒さんたちに話されたので。中絶のことではありません、女性の生き方にかかわること。その学校は偏差値の高い生徒たちが集まっている所で、女性の難関大学への入学もとても多い学校なのです。その生徒たちに向けての理不尽なことだったので、後で、校長室で言い合いをしました。そこからは、もう二度と講演の依頼はありませんでしたが。あとで、校長のあの話はないよねえと生徒たちが皆さん大憤慨をしたと聞いて、溜飲が下がりましたが。そんなことも準備段階で頭をかすめていました。
正面の御仏壇の前にスクリーンが下りて、そこにパワーポイントを映しながらお話しました。
お話した後、質疑応答で、わたしがちらっとだけ話した「統一教会」のことを「統一教会が様々なことに影響を与えていたということは知っていますが、性教育の分野にまで手を伸ばしていたということは知りませんでした。そのことをもう少し詳しく話していただけませんか」という質問!ありがとうございます。よくぞ聞いて下さいましたと言って、お話しました。いまだに文科省の歯止め規定があること、中学校で教師による避妊の話などはできないこと、それらの政治に多大な影響を与えたのが、統一教会であること等をお話できました。
それから、講演が済んだ時、一組の母娘さんがいらっしゃいました。私の土谷病院時代の患者さんです。大変お世話になったとお礼を言われましたが、当時、私が診るよりも、もっと専門のドクターにかった方がよいと判断し、大きな病院にご紹介した方でした。その後、とてもご苦労なさったことをお話し下さいました。でも、本当によく生き抜いて下さいました。そして、今日の私の話を聞きに来てくださって、それはとてもうれしいことでした。
統一教会だけでなく、神道政治連盟のひどさなど、宗教はいろいろと難しいことがありますが。この度本願寺の関係の方たちにお話できたこと、そのお寺の行事として、人権・差別を学ぶ会を続けられている事、さらに、私自身が望んで今年の夏の金光教の広島の集会に出席し、そこで非戦の誓いを聴いたこと、さらにさらにこの講演の前に笹の墓標強制労働博物館に行ったとき、その基礎を作られたのが、浄土真宗の僧侶であったこと等、全く無宗教の私にとって、いろいろと胸に残る夏になりました。
ホームページ見ると、広島別院では、このようなことが呼びかけられています。一部だけ転載させて頂きますね。
「7月5日(土)に勤修された「本願寺広島別院・安芸教区 全戦争死没者追悼法要 並びに 原爆忌80周年法要」の関連事業として、先の世界大戦で深い悲しみと悲惨な状況を生んだ世界遺産「アウシュビッツ強制収容所」を見学し、被爆地ヒロシマで伝わる戦争体験とは違う角度から、あらためて戦争の悲惨さを学ぶと共に、他世界遺産を巡る研修旅行を、下記の通り実施いたします。
寺族、門信徒の皆様をはじめ、この機会にぜひ多くの方々にご参加いただけますよう、ご案内申しあげます。」
関係者の皆様に熱くお礼申し上げます。
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