教師による性暴力①
ここのところ相次いで報道されている教師による性犯罪。学校は、子どもたちにとって決して安心安全なところではありません。
それは、なにも今になって始まったことではなく、以前からもそうだったと。でも、最近、それが報道されやすくなったということもあるかもしれません。
私が一番初めに本当に心底驚いたのは、1990年3月、広島県の小学校教師による教え子の殺人事件です。教師が担任の小学生を殺害した。それも、そもそもは教師による彼女に対しての性暴力があり、それが明らかになりかけた時に、彼女を殺してしまったというものです。わたしは、この事件が発覚した時すぐに地元の新聞社からの取材があり、絶句したのを昨日のように覚えています。そして、その後、なぜ子どもの命まで奪われてしまったのか、同僚の教師たちは、なぜ防ぐことができなかったのか、先生方への講演会でそう言及したことがあります。これについては、ここに詳しく記述されています。
教師の性犯罪「広島県教え子殺害事件」
https://www.newscafe.ne.jp/article/2013/10/01/1338473.html
さらに、広島県ばかり取り上げますが、それは私が広島県に住んでいるからですので。
これは、2009年9月15日の新聞で、全国に配信されています。
私は、この新聞記事を、あらゆる講演で使っています。広島県の恥ですが、この後、この元教師は控訴し、控訴審でも判決は変わりませんでした。これについては、ここに詳しく述べられています。
「誰かに話したら勉強を教えない」と脅迫し・・・小学校教師がビデオカメラに収めていた女子生徒への「鬼畜の所業」
https://president.jp/articles/-/89160?page=1
彼が罪に問われたのは、01年から06年にかけて、教え子である9歳から12歳までの小学生女児10人に対して行った、強姦46件、強姦未遂11件、強制わいせつ25件、児童福祉法違反13件についてです。新聞には被害児童は27人となっています。
あまりにむごい。これは、私もいろいろと調べています。私が子どもたちに話す時に必ず伝えるのは、「だれにも言ってはいけない」という約束は守ってはいけません。こう言われたら、早くだれかに言いましょう。言える相手を探しましょうと。中学高校生には、SOSを求める勇気を話します。それはこの事件の影響からです。ここまで被害が広がったのには、被害があったことを子どもたちが誰にも言えなかったこと。そして、同僚の先生たちにも、発覚する機会は何度もあったと。ある女性の教師がトイレから女子児童と加害者の教師が出てくるのを見たと。校長にそれを話し、校長が教師に尋ねると、「児童が気分が悪くなったので、介抱していた」と答えたと。それで終わり。おかしいと思ったなら、教師から話を聞くだけでなく、その女子児童に誰か話し易い人がそっと聞くべきなのだけれど。
もう一度最初の言葉を言います。学校は、子どもにとって、決して安心安全なところではありません。子どもを性的対象として見るロリコンにとって、学校や保育園や幼稚園は最高の職場であるからです。この項、しばらく続きます。
『河野美代子からだの相談室』
ここをクリックすると私の体の相談室と著書の販売があります。
ぜひ覗いてみて下さい。
| 固定リンク
コメント