性暴力でこだわっている事に違和感。
二連休です。でも、今日はHIVの日曜検査の当番です。他の方から代わってくれと頼まれて、よくカレンダーを確かめもせず、ついうっかりO.K.してしまいました。ああ、残念。札幌の性科学学会に行けばよかったのに。来年、この学会で一つの役目をするようにと言われています。そのためにも今年は行かなくては、と思っていたのに。ハッと気づいた時には、引き受けた後で、遅すぎました・・。はい、ちゃんと役目を果たします。
明日は敬老の日。今年も、紙屋町の町内会からお祝いを頂きました。三次のピオーネです。豪華です。ありがとうございます。
2年前、初めてブドウが届いた時、なぜなのかわからなくって、送り主の方にお電話しました。どうしてでしょうかと。そしたら、敬老のお祝いですって。びっくりしました。私もそんな年なんだと。そういえば、姑さんが敬老のお祝いだと、地域の公民館に歌や踊りを観に行かれていたなあと。まさか、私もそんな年になるなんて。ちなみに、居住地の中島町は、お祝いに千円札がピラっと封筒に入って配られます。ありがとうございます。でも、千円なあ。どう使うかなあ。で、取っておきました。昨年も。今年で三千円になります。これくらいになると、なんか使えそう。ありがとうございます。
先日もちょっと書きましたが、今、性暴力の事件がとても多くて。なんだかんだと、そのためにとても忙しくなっています。金曜日、忙しく診療していると、某警察署から。ちょっと聞きたいことがあると電話です。はい、というと、〇〇ちゃんの件で。この件の・・と話し始めるので、聞きたいことって、どのくらいですか?と聞くと、5点お伺いしたいと。で、「私は今、診療中です。患者さんがいらっしゃいます。そうであれば、お昼休みか夜に、あらかじめお電話してからにして頂けませんか?」と言いました。私は、それくらいの配慮、当然だと思うのですが・・。で、その日の午後7時にお電話を頂くことにしました。そして、午後7時。電話がありません。ずっと待って、7時40分にこちらから電話をしました。そしたら、その方はもう帰られたと。もう、当直体制になっているので、よくわからないと。帰った?警察官といえども、公務員だよなあと、バカバカしくなって、帰る用意をしていたら、その方から電話がかかってきました。お電話を頂きましたか?と。すみません。ちょっとバタバタしていて、お電話できませんでしたと。また、日を改めさせて下さいと。はい。あらかじめお電話してからにしてくださいね。
そしたら、昨日の土曜日は、別の署から電話で、診断書を書いてほしいと。はい、書きます。でも、どの件を書けばいいのでしょうか。もうこのことについては、詳しくお話ししているはずですが。と言ったら、だから、書いてほしい内容を打ち合わせして、と。そのために火曜日のお昼に行きますと。いえ、火曜のお昼は別件が入っています。では、水曜日のお昼。はい。それでは1時半にお待ちします。
そんな風に次々とお昼が埋まっていきます。
で、それはまだいいのですが。私、どうしても納得がいかない事があるのです。ずっとモヤモヤしているので、ここに書きます。
処女膜裂傷の事です。警察も、検察も、弁護士さんも、裁判官も、皆さん、処女膜裂傷にこだわられます。詳細に。どこがどうなっているのか、ねちっこく。犯罪の重さは、処女膜裂傷に集約されるものではないはずなのに。そして、そもそも基礎の知識がないから、絵を描いても、写真を撮っているのをお見せしても、なかなか理解されません。私、でっかい教科書をもって来て、それにはいろいろな例の写真があるので、これを見て、勉強して下さい。と言います。はい、教科書を買います。と皆さん言われるのですが、でも、値段を見てびっくり。買えませんと。なら、県警に図書コーナーでも作って、いろいろな本を置いておいて、各署の皆さんがそこに行って勉強をするようにでもされませんか、と私、ついに言いました。特に子どもが被害者の場合、変化は微妙なものであって、よく観察しないとわからない事もあります。それらを知るために勉強してほしいとつくづく思います。
特に、こだわられるのが、これは法廷でも、加害者の弁護士さんからねちっこく問われるのですが、処女膜は運動で破れることがあるのでは、と。足を広げるような激しい運動でと。そんなバカな。足を広げたら、膣まで拡がるとお考えでしようか。パートナーか、恋人か何かに足を広げてもらって、見せてもらったらと思います。診察をするのに、内診台で足を広げてもらって、さらに、指で広げないと、膣の入り口まで観察できないのです。足を広げただけで膣まで拡がるのなら、いろいろな事が簡単なのですが。
もう、いい加減、処女膜にこだわるのはやめてほしいものです。被害者はそこにいたるまでにいろいろと怖い思い、死ぬような思いをしたりしているのですから。そのことの犯罪性がうんと大きいと思います。もちろん、何かが入ったかどうかで犯罪の有無が問われるとはわかっています。でも、何かが入ったか否かを処女膜で証明するのはおかしい。裂傷の痕跡がないと犯罪は犯してといないとする事に無理があるということです。
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