子宮頸がん予防ワクチンについてどなられた続きです。
子宮頸がんの予防ワクチンの副反応について、マスコミは一斉にとてもひどい副反応があると報道しました。それは、少女がひどい症状があっても、それが本当にワクチンのせいであるのか否かの検証は全くないままに報道がなされ、そして、国はたった二か月で「積極的推奨はしない」と決めました。それまでかなりの率でワクチンが打たれていたのが、まったくと言っていいほどうたれなくなりました。それは、世界の中でも異常な状況でした。これは2019年の世界のデータです。この間、WHOだけでなく、世界産科婦人科学会、世界婦人科腫瘍学会など多くの学会が、日本の異常な事態に対し、早く積極的推奨を再開するように警告を発しました。
その上、子宮頸がんの検診もこんな状況です。
ワクチンは打たない、検診は受けない、結果、子宮頸がんの研究をしたければ、日本に行けと言われるような状況が続いているのですね。
マスコミにより子宮頸がんワクチンは危険と刷り込まれた方たちが、打ちたくないのは、いわば当たり前だろうと思います。だから、私がどなられたりするのです。私は、いつになったら、マスコミがこれらについての検証を自らするのだろうかと、待ちかねています。
私のクリニックでは、いま、2700回の子宮頸がん予防ワクチンをうっています。この中にお一人、うった当日に発熱した方がありました。翌日にはもう下がったのですが、私はその方の副作用報告をきちんと届け出て、二回目三回目は打たないようにお伝えしました。その他はなんにもありません。お一人、接種から三年経って、生理痛がひどくなったのは、ワクチンのせいではないかと来られた方がありました。もうお一人、やはり三年経って、拒食症になったのはワクチンのせいではないかと来られた方がありました。三年も経つと、いろんなことはあったでしょうし・・。生理痛は、ワクチンとは関係なく、成熟した女性にはほとんどの方にあるものです。ですが、私の立場としては、ワクチンをうとうが打つまいが、生理痛の人は楽にしてあげなければいけないし、拒食症の人は、ワクチンをうとうが打つまいが、治してあげなければならないと思います。もし何かがあったら、必ず治療をするから、その体制もとれているから、だから心配しないでうってほしいと言います。
20代で、これからという時に子宮を取らなければならなくなった方の苦しみを見てきているからです。
それから、ワクチンをうって失神するという副反応の事が行政の方のお知らせに書いてあることもあります。これについても、私はあらかじめお話ししています。
注射のお薬のためでなく、「注射は嫌い、痛いかしら、痛い!!」という緊張のために後で気分が悪くなる人がいます。我慢していると倒れるから、気分が悪くなったら言って下さいね。ベットに寝て頂きます。10分も寝ていると、気分は戻りますからね。これは、迷走神経反射と言って、緊張のために起こることです。これらは、採血をしただけでも倒れたり、病気についてお話ししただけでも起こったりということがあります。
やっと積極的勧奨が再開され、キャッチアップの期間も作られているのですから、ぜひこの機会にうってほしいと思います。それから、多くの国では、男性にも無料で接種しています。2022年2月、世界では60か国を越えて男性にも定期接種のプログラムが組まれています。日本は、まったくその気配もありません。このウィルスによる肛門やのどのがんは、男性にも女性にも発症します。これらの事を考えると、日本も早く他国並みになってほしいて思いますが・・。先進国のプログラムです。日本以外はみんな男性にもうたれています。
以上、子宮頸がん予防ワクチンについては、もう言うだけ言いました。これまでに、学校の養護教諭の方や国会の議員さんに、まったく検証もなしに、世界も見ることもなく、マスコミによって(それは、宗教団体によってまき散らされたものですが)作られた印象操作でこちらが攻撃されたこともあります。でも私は、信念をもって、副作用宣伝、これらは作られたものであると言い切りますし、がんの予防のためにはワクチンはぜひうってほしいと言い切りますね。
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