患者さんのお父様から怒られました。
先日、患者さんの父親という方から電話がかかってきて、ひどく叱られました。生理不順で母親が付き添ってこられた方なのですが、親子さんに子宮頸がんの予防ワクチンについて、早く始めないとキャッチアップの期間を過ぎてしまうからというお話しをしたのです。その上で、読んで見て下さいと、子宮頸がんとワクチンについてのパンフレットをお渡ししました。そして、次の来院の時にお母さまが「打ったほうがいいのでしょうか」とおっしゃったので、打ったほうがいいですねとお話しし、予約を取って帰られました。
お父様が怒られたのは、そのことです。あんなものを勧めてと。テレビでやっとったでしょうが。あんな副作用のあるものを勧めるのかと。私は、打ちたくない人に無理やり勧めはしません。その前に、本を読んでくださいとお渡ししました。そして、予約した日に来られた時に、親子さんに詳しくお話しします。予約は、お電話で取られる方がほとんどですし、その段階では、詳しくはお話ししません。質問があれば、それはお答えします。でも、予約当日には、一人約15分かけて、副反応についても、詳しく詳しくお話しします。その上で、納得して頂いて希望する方のみに打つだけです。保護者の方の中には、これだけ説明していただければ、もう充分ですとおっしゃる方もあるくらい説明します。お父様にもそう説明しました。もし、それでも受けたくないと言われればそこまでです。でも、ガンの予防ですから、私としては、ぜひ受けてほしいという思いはあります。予約も取り消して、お嬢さんが接種を受ける機会を失われるのは残念ですとお答えしました。
私は、このワクチンについては、ずっとぶれないで一貫して必要としてきました。それは、ワクチン導入前から、世界の動向をしっかり見ていましたし、これを導入するにあたって、宗教団体が反対ののろしを上げていたのも見てきていました。彼等は、票と金があって、政治を動かすこともしてきました。それに動かされた政府がやっとこの国にワクチンを導入したのは、世界の中の100番目の国です。若い人に「100個国名を挙げてみて」というと、皆さん笑われます。それに、WHOは「世界中でもっとも安全なワクチン」と言っていることも知っていました。ワクチンの必要性を訴えたドクターたちがいかに迫害されたか、日本に住めなくなってしまった方もおありです。副反応について、なん度も言ってきましたが、名古屋市長の委託を受けて、名古屋市立大学の鈴木先生たちがなさった「名古屋スタディ」。これをマスコミの方がほとんど知らなくって、だから、報道することもしないで、ましてや世の中の方が知らされていないのも当然なのでしょう。
ワクチン導入から10年経ってスコットランドが「我が国は子宮頸がんは克服した。これからはごく稀に見る珍しい病気になるであろう」と宣言したことは、衝撃でもありました。どこの国の報告を見ても、日本で報道機関がこぞって報道したあの副反応とした症状と同じ報告は全く見られていません。それに、今、ワクチンをうっていないのは、日本も含めたアジア。今や子宮頸がんはアジア人がかかり、アジア人が死んでいく、早くに見つかれば死ななくても済むけれど、子宮を取ることになる。子どもを何人か産んだ後ならまだしも、これから子どもを産みたいという20代の女性が子宮がなくなるのは、ほんとうに可哀そうで。日本は今、毎年1万人がこの進行がんにかかり、3千人が死んでいます。そして、毎年千人の20代の女性の子宮がなくなって行っています。研究者で、子宮頸がんの研究をしたければ、日本に行け等と言われているのですね。
今の高校一年生とキャッチアップとしてそれ以上の年齢の方(平成9年・1997年4月より後に生まれた方)は、来年の3月で終わりです。それ迄に3回の接種が無料なのですが、それを過ぎると、有料となります。
コロナワクチンや子宮頸がん予防ワクチンだけでなく、ワクチン全体にノーと言う方があります。中には、ドクターでそんな方もあって、びっくりするのですが。これは、ワクチンのおかげでこうなったという一覧表です。少なくとも、ドクターはこの事実を無視したらいけないでしょう。
まだまだ言いたいことは沢山あります。今回も何回かに分けてお話しすることになります。よろしくお願いします。
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