「女性が躊躇なく活躍できる日本に」種部先生の講演から、続き
世界の中で125番目という、日本のジェンダーギャップ。種部先生は、女性医療の情報を若い人にきちんと届け、それらを一人一人が駆使することによって、男女間の差を解消し、それがやがて人口増となり、経済の発展につながると言われます。
しかし、そのこと、ジェンダーギャップも含めて、今の日本の状況は誠に悲惨です。そして、それは誰によってもたらされたのでしょうか。
子どもの貧困。全国に子ども食堂が沢山作られ、それはボランティアによって賄われています。生理ナプキンも買えないほどの生理の貧困。私は、本当にスカートを真っ赤にして、ナプキンが買えないとワーワー泣いてクリニックに来た女性に出会っています。確実に上がる物価。電気代もガソリンも食品も。それなのに給料は上がらない。大企業優遇の政策によって、大企業は、どんどん内部留保を膨らませ、それは従業員には少ししか還元されません。安倍さんは、アベノミクスによって、大企業が豊かになれば、やがてそれは中小の企業も豊かになることにつながると言いました。しかし、それはちっとも実現していません。一部の大富豪と、その他大勢の貧困層。貧富の差が広がるばかりです。
先生は、直接経営に携わっていないのでしょうが。(身近な所では、医療の分野でも、どんどん上がる資材、薬、注射。でも、医療費はちっとも上がらない。経営は、青息吐息です。自分の給料は一時よりももう半分にしています。従業員を減らしても、楽になりません。)給料は上がらないし、それどころかお年寄りの年金は下がる一方なのに税金はじんわりと上がって。国民が苦しんでいても、そこに手当をせず、総理が外国に行く度に、その国に大金をばらまいて。
そもそも、ごはんが食べられない子どもたちが沢山いるのなら、それらは公が賄うべきもの。それを、自助、共助、公助などと言って、個人に押し付ける。まさに、今日です、稲田朋美さんが子ども食堂に見学に行って「皆さんが笑顔になれるように頑張ります」ですって。そもそも子ども食堂なんて、なくてもいい状況にするのが政治家の責任でしょうに。
食料の自給率は低いのに、大切にされない農業に携わる人にも、せっかくの牛乳を捨てざるを得ない酪農に携わる人たちにも。それから原発の汚染水の海洋投棄により、漁業に携わる人たちにも、厳しい状況が起こり続けています。
そのような状況にある時に、なぜ日本のジェンダーギャップもひどい状況にあるのでしょうか。それこそ、まさに権力者がこの状況を作っているのではないでしょうか。伝統的家族の形態が権力をふるいやすいからでしょう。
男女が平等になっては権力者にとって困るから性教育も都合が悪い。
性暴力に対する罪だって、本当についこの前まで明治時代に作られた刑法が生きていて、世界に対しても恥ずかしい状況でした。女がどこまで抵抗したか、それが男が罪に問われる条件でした。まして、男性が被害にあっても、刑法では被害者とはならず、加害者が罪に問われませんでした。性的自立は13歳。13歳はまだ子どもなのに、性犯罪の分野だけ大人扱いでした。さらに、地位利用による犯罪も見逃されてきました。刑法の中には、そんな条項はありませんでした。それが今のジャニーズの問題につながります。それらはみんな時の権力者によって認められ続けてきました。そのほうが社会を統治しやすいから。権力が振るいやすいから。(この項、まだ続きます。)
今日こそ、満月の中秋の名月でした。昨日より早く帰ったら、まだ月は高く上がっていなくて、写真はよく撮れませんでした。
月はまだ低いので、原爆ドームの窓から名月が。
慰霊碑と月。
平和の灯と月。
原爆資料館と月。
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