広島産科婦人科学会総会でした。
今日は、朝から広島産科婦人科学会総会でした。日曜日というのに、いつもよりも早く車で出発して午前9時には会場に。ハイブリッドでしたが、やはりリアルに聴きたいと思ったので。若いドクターたちの発表、教育セミナー、そして特別講演とぎっしりお勉強でした。日頃一人で診療している身には、多いに勉強になりました。
若いドクターたちの発表では、ウーン、今の医療はこんなに進歩しているのかと感動する場も、私も日頃気を付けなければね、と思うことも。腺筋症や子宮筋腫で肺塞栓症を起こした例や、これまで絶対に助からないと言われていた赤ちゃんの腎臓がない例の治療歴も。特に、重症の進行がんの方の治療はすごかったですね。もう、治療法がないと言われているがん肉腫も治療できたり、子宮頸がんのⅣb期で、こんなに進行してても、助かるんだと。これはすごい。どこの病院にかかるかで、寿命も異なります。病院を選ばなければと思いました。
教育セミナーの講師のお一人は、なんと92歳の先輩先生。まだ現役です。激痛を伴う難治性の外陰潰瘍は、実は二期の梅毒であったというお話し。梅毒の潰瘍は痛くないし、その内改善するとされていたのが、こんなこともあるとの警告でした。
特別講演の「妊娠糖尿病」は、日頃妊婦健診をしている私たちも、気を付けなければという話です。軽くても、母親は将来ニ型糖尿病になる可能性があるし、胎児は将来生活習慣病になる可能性もあると。きめ細かくチェックしなければ、と思いを新たにしました。
それから、一般演題で、若年妊娠の話もありました。家庭内の性暴力で中学生が生んだ子は、両親の養子として家庭で育てると。生母の姉弟として。しかし、その養子は特別養子ではなく(特別養子は認められません)、戸籍上は姉弟とはならず、ずっと中学生の実母とその子のままだし、両親の養子として存在し続けます。事実上は姉弟として育っても、いつかは姉と思ってた人が実は母親だった、では父親は誰なのかという疑問を必ず持ちます。その時の真実告知をどうするのかという問題もあります。このような場合、実母と児と両方の将来を考えて、特別養子ということも考えてほしいと思いました。
特別養子について、うれしいことがありましたので、また明日書きますね。
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