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広島県の行政がおかしいことについて・続き

広島県と市の両方が、今年の6月から7月にかけて、「広島県子供の生活に関する実態調査」を行いました。小学5年生と中学2年生とその保護者に対するアンケート調査です。県立の特別支援学校についても同じくです。調査内容等については、ここにあります。

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/248/r5seikatsujittai.html

中国新聞に書いてあったので、多くの方がもう知っていることとと思いますが。私は、改めて、小学生向け、中学生向け、保護者に向けてのすべてを読みました。小学生へと中学生の質問は、ほぼ同じです。問題は、このアンケートの問18です。

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このaからhまでを拡大します。

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私の個人的なことなのですが、今年の3月に亡くなり、先日来遺作展をした兄は離婚をしていて、相続の関係で、遺児三人に会い、いろいろと話を聞きました。子ども三人と母親だけの母子家庭がどれだけ厳しい生活であったか、それは胸が詰まる思いで聞きました。

e、両親の離婚を聞いています。この質問は、当事者にとって、容赦なく迫ってきます。人には知られたくない事もあるでしょう。または、知ってもらうのも、その人間関係がしつかりできていて、信頼できる人にであれば、話すことができるかもしれません。でも、こんな聞き方では、この質問の向こうに誰がいるのかわからない所で、子どもがこの質問と向き合わなけばなりません。親が離婚した子どもには、なにも触れるなというのではありません。とてもデリケートなことなのですから、熟練したカウンセラーなどが触れることはあり得ます。(離婚した子どもに向けての絵本などもあります。)

g、お酒と麻薬。子どもたちに、それも5年生に、麻薬の授業をしていますか?どんなものかわかっているのでしょうか。

h、うつ病も5年生でわかりますか?もし、親が自殺した子どもがいたら、その子がどんな気持ちになるのか、想像するだけで恐ろしいです。

私は、長い間性教育に関わってきました。それについては、学校の先生に、ずいぶん多くの事を学びました。もう、ずっと前、性教育に真摯に取り組んできた先生が、言われたことがあります。「もしも、この授業で一人でも傷ついたりつらい子が出たら、そんな授業はしてはいけないのです。」と。


 以来、私もそれを見習っています。講演の前に、子どもたちの中に、親が自殺した子はいませんか?とあらかじめ教師に尋ねます。自殺の問題を話す時に必要です。それから、一人親家庭についても、尋ねます。中には、虐待されている子もいるかもしれません。その当事者がつらくなるような話をしてはなりません。その子たちにも、しっかり受け入れられるような話をしなければ。それは、学校という場で最も必要な事だからです。

中国新聞の記事によると、この質問は、国、内閣府が作ったと言います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/01a3ae6ef40d6183081cc160f96ce811b03dc19e

そして、その国、子ども家庭庁はこんなことを言っています。わざわざ子どもの心を犠牲にするような質問をした結果が、たったこんなことなのですか?あったり前ではありませんか。これまで子どもたちの何を見てきているのでしょう。

「心理的負担を伴う質問もあるが、得られる結果も大きい」と同庁家庭福祉課。内閣府が20年度に進めた共通調査項目案による全国調査では、中学2年と保護者の2715組が答え、低収入の世帯で逆境体験の割合が高く、生活満足度が低くなる関連性が浮かんだ。

学校現場を通してということですが、先生方からこれに対する意見は出なかったのでしょうか。以前だったら、人権感覚を磨いている先生から、これはまずいという意見が必ず出ていたと思うのですが・・。情けない話です。

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