診察室で。「性交って何ですか?」
更年期のテレビ出演で、診察室に反映があるかな?と思っていましたが。二連休明け、さっそくに来られたのは、89歳の方でした。お体の具合が悪く、「どこにいってもよくならなくって、テレビで先生が女性ホルモンが足りなくって、具合が悪いことがあるって言われたので。尿で調べることができるそうなので、調べて下さい」と。うーん、もうあなたには女性ホルモンはありませんよ。なくっても大丈夫です、なんて言えません。お具合が悪いのにわざわざ出向いてこられたのですから、よくいらっしてくださいました、というお気持ちで対応しなければね。
二番目が79歳の方でした。ウーン。でも、日頃我慢をし続けて、産婦人科なんて、敬遠しがちのお年に方々に来ていただくのは、大切にしなければ、ですね。
今日から三連休です。午後から奈良に行きます。子どもたちはすでに行っていて、私は後から合流です。夫は行きません。今になってですが、昨日新幹線の切符を買いにJTBに行ったら、指定席全滅でした。グリーンは大丈夫でしたので、そうしました。レセプトは完了。溜まっている原稿はこれから出発までに書こうと思います・・。明後日には帰って、6日の土曜日は普通に診療です。
もう少し、診察室のことについて。
大学生ががん検診に来られました。市からの検診票をもって。問診の後、「性交はありますか?」と聞くと、もごもごして、何か戸惑っています。大学生にもなると、「途中まで」ということもあって、あると言っていいのか、ないと言っていいのか、戸惑う人もあります。そうなのかな?と思ったのですが、彼女が言ったのは、「性交ってなんですか?」だったのです。
この頃、高校生には、時々あります。「性交はありますか?」に、付き添っているお母さんの顔を見て「性交って何?」と尋ねていることが。大学生は初めてでした。
文科省が学校現場で「性交」という言葉を使うことを禁じて、教科書からも一斉に「性交」が消えて、この言葉を知らない若者がいるのですね。もちろん「セックス」も禁です。それでいて、「性感染症」を教えなさいなのですから。「性交」も「セックス」もない「性感染症」なのですから。さらに、少子化対策で、若い人たちに「妊娠可能年齢」には限界があることを教えなさいなのですから。性交をしないで、どうやって妊娠するのでしょうね。
そんな腹立たしいことがいっぱいの診察室です。
でも、うれしいことも。20年前の写真をもって患者さんが来て下さいました。私も若いです。
そして、この度も息子さんを連れて。関東の国立大学に通っていると。彼女も関東に引っ越すと。そのためのあいさつの来院でした。
了解の上での顔出しなのでマスクを。私に対しても素直でにこやかな息子さん。シングルで本当によく頑張って育てましたね。彼女の頑張りぶりを見ているだけに、とっても嬉しい訪問でした。
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