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姉と兄と松本零士さん。

姉が施設に入った悲しい日。何をしていても、ふと涙が出てきます。どうしているだろうか、知らないところで不安に思っているだろうなあ、ごはんはちゃんと食べたかね、もう寝たかな、などと、姉のことで頭がいっぱいです。

 そんな早い夜、博多の義姉から電話がありました。兄が、悲しいことを言うと。文字盤を押さえての会話なのですが。「明るく元気で暮らすように。先に天国に行って待っているから。」などと。義姉はすっかりも落ち込んでいます。

「そうね、あんな管が入ってもう長いもの。しんどいでしょうね。しんどくて、先が見えなくて、生きる気力もなくなっているのでしょうね。でも、私は望みを持っていますよ。数字的には落ち着いているのでしょう。管が抜けると、楽になるのだから、それまでもうひと頑張り。がん張ってと伝えて。」と話しました。動揺していたお義姉さんも少し落ち着かれたようです。

 でも、こんな苦しい事を長い間強いられている兄もかわいそうで。苦しさが続いて絶望しているのでしょう。命の終わり方と言うのは、本当にいろいろとしんどいものです。で、考えて、お姉さんにラインをしました。このラインを私からだと明日の面会の時に読んであげてと。

「康行さん、管が入って長いので、しんどいでしょうね。肺炎で、肺の機能が弱っていて、酸素をしっかり入れるために仕方がない治療です。でもそのおかげで、ずいぶん良くなって、血圧等が落ち着いています。確実に良くなっているのだから、もう一息。頑張って下さい。もう一度元気になって、しなければならないことが沢山あるのだから。今死んだらいけんよ。しんどいでしょうが、頑張って❢ 弱気な事を言ったら〇〇子さんも私もみんなが悲しむよ。今度の日曜日に会いに行きたいけど、行ってもいいかね。」

 そして、カープの黒田の「がんばれ!」というスタンプも一緒に送りました。兄も熱烈なカープファンです。スタンプを見て、少しでも笑って元気になってくれるといいのですが。

 そして、松本零士さんが亡くなったとの報道に接しました。テレビ朝日の画面から。「人は生きるために生まれてくるのだ。死ぬために生まれたのではない」と。強くて、はかなくて、美しいメーテル!!

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姉と兄のことで悲しくってたまらない私の胸によけいに響いています。

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コメント

河野先生   こんにちは

お兄様・お姉様のことで大変悲しんでいらっしゃることに対して本当に胸が詰まる思で読ませて頂きました。
お兄様が少しでも楽に過ごされることをお祈りしています。河野先生からのメッセージを聞かれたら自分の気持ちに寄り添ってくれている妹もいるんんだということをお感じになって、必ず温かい気持ちになられると思います。気持ちがほぐれると、体調にも影響が現われるでしょう。喜んでおられますよ。
お姉様は、入所なさったとのことで、ご心配でしょう。私は高齢者施設に勤務しています。その立場で少しお聞き頂きたいと思いました。知らない人の中でさぞかし不安な思いをされていると想像されて、心を痛めておいでのご家族のお気持ちは、本当に尊いといつも感じています。専門の施設では、お姉様が青春時代や子育て世代であられた昭和の歌に接したり、他人と関わった感覚を思い出されたり自分を感じる安全な場所である。とも考えて頂けたらなといつも感じるのです。
家族でも、姉妹でも、どんなに時を共にしていても、お姉様ご自身の人生や喜びをお姉様に代わって作り上げてあげることがお姉様の幸せとイコールでないのだから。
と言いますのも、最初は不安そうであられたり、徐々に慣れてこられて、入所者さんから話しかけられて一切言葉としては表現されない方が、表情がほぐれてその場にとどまって居られたり。何でもない普通の世間話・懐かしい話をされている他者の会話をそばでお聞きになって楽しんでおられるように変化していかれる姿に接していると、家族には絶対に出来ない家族では作れない世界がそこにはあるなといつも感じています。
ご家族に見せてあげたいなと思うことがあるんですよ。本当に。母親や姉や妻という立場ではなく、一人の人間として、娘時代に感じとこと、主婦として切り盛りしていた時代を生きてきて人として、愚痴を言ってみたり好きだったといってみたり人生模様が垣間見えるんですよ。どんなに認知機能が低下されていても、その人自身は何にも変わってはおられませんもの。
何にも事情が分かっていないのに、勝手な解釈でごめんなさい。しかしあまりにも胸が苦しかったものですから。
お姉様はご家族や妹様が目の前の自分の生活をごそごそと頑張っていてくれるのを、喜んでおられる思います

投稿: ゴンちゃん | 2023年2月22日 (水) 09時00分

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