小学校5年生、6年生への授業
8日木曜日の午前中の小学校での授業。5年生、6年生合同で、かつ保護者も一緒に参加していただく、「心の参観日」です。とても楽しい授業ができたと思います。
私がつけたタイトルは「ようこそ思春期」。席に着くときには、一人ひとりに私が用意した千代紙を配ってもらいました。前日に、コンパスで一枚ずつ小さな穴をあけています。その穴は、誰にも見えません。
思春期ってなあに?から。先生と生徒に前に出てもらって、大人と子どもの何が違うかな?背が違う。体重が違う。そして、なんと、「雰囲気が違う」っと言ってくれた子どももいましたよ。「裸になると、もっとわかるんだけど。」と言うと、前に出てくれた男の子がびっくりして。みんな大笑い。そこで、席に戻ってもらって、「あのね。これから体についていろいろと勉強するけれど、体を学ぶのは、いやらしいことでもおかしいことでも恥ずかしいことでもないのよね。大人になるのに、大切なことだから、真面目に学ぼうね」と言いました。みんな真剣になってくれましたよ。そして、このスライド。
「月経って知っている人?」と聞くと、数人しか手が上がりませんでした。そこで「生理を知っている人」と言うと、ほとんどの手が上がりました。で、「射精を知っている人?」と聞くと、これもほとんど手が上がりませんでした。やっぱり。女性の体と同じように男性の体について学ばないとね。そして、プライベートゾーンの話。
これらの説明の後、動画でメダカの受精を見て。それから人の受精の動画に行く前に、これ。
ここで、配っていた千代紙を光にかざしてみてもらって、小さな穴を見つけてもらいました。卵子の大きさです。そして、人の受精の動画、さらにお母さんのおなかの中で、胎児がどんどん大きくなる動画。ここで、持って行った赤ちゃんの人形を抱いてもらいました。ちょうど三キロの重さに調整しています。点のような卵子がこんなに重くなったと。
そうして、命のつながり。お父さんとお母さんがいて、そのお父さんにもまたお父さんとお母さんがいて、ずっとずっと大昔から命は続いてきた、みんなみんな大切なかけがえのない命なんだということ。サルのような時代からのスライドを3枚使って。
そこで、男の子の悩み、女の子の悩み。
男の子には、性器の大きさで悩むことは全くないこと。皮をかぶっているのも。でも、おしっこをする時には、引っ張ってすること。お風呂では、皮を引っ張って、頭の部分を石鹸で洗って戻しておくこと等も。それから、「触りたいのは、さわっていいけど、誰にも見せないでね。わざと見せると、犯罪になってしまう」ということも。
女の子の月経の不順、月経痛など。その時に、ナプキンを全員に配ってみてもらいました。特に男の子には、月経については、決してからかってはいけないこと、いたわってあげること等も。
みんなの共通の悩みとして、LGBT、性の多様性、さらにいろいろな家族について。後で校長先生に、助かりましたと言われました。当然、学内に、母子家庭の子も祖父母に育ててもらっている子も、養子の子も、外国から来た子もいると。
そして、いよいよ赤ちゃんが生まれる動画。帝王切開で生まれた人もいて、みんなみんなお母さんが命掛けて産んでくれた大切に命なんだということ。
さらに、性犯罪を意識して、つらいことがあった時には、誰かに相談してほしいということも。加害者は「誰にも言うなよ」と言うのです。だれにも言うなよと言うのは、それが悪いことだとわかっているから、知られると困るんだね。だから、だれにも言うなよという約束は守ってはいけない、早く誰かに言いましょう、言う人を探しましょうと。
いろんなことを盛りだくさん話したけれど、わかってくれたかなあと心配ではありました。そしたら、なんと、質問のある人と言ったら、もう、すごいたくさんの手が上がったのです。また明日に続きますね。
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