統一教会と性教育について②
私の講演がキャンセルになった中学校。その二年後にその中学校から講演依頼があったのです。私は、喜んで講演に行きました。もしもその統一教会の人の講演が良かったなら、またその人を呼ぶでとょうに。そうしなくて私に声がかかった、良かった良かったと思いました。
ころで、「〇〇県青少年エイズ予防教育研究会」がなぜ統一教会だと思ったかということですが、そのおなじ名前を付けて広島の学校にエイズの講演をさせて欲しいと言ってきたのが、「世界平和女性連合」であったのですね。
そのことからさかのぼること6年、私が、PTA協議会の会長を相手取って裁判をしている時。私の先輩の産婦人科の先生が私を尋ねて来られました。
「先生は、ここに書いてある、こんなことを言っているのか」と。私が訴えることにしたPTA協議会の会長の文章のコピーを持ってこられたのです。それは私を誹謗中傷する本当にひどい記事でした。「私が中学生をセックスするようにそそのかして、家庭を崩壊させ、革命を狙っている」と。その根拠は、私が子どもの虐待など人権についての講演をした時に「日本の刑法では、性的自立が13歳となっている」と話した事。性的自立とは性暴力が犯罪として立証されるためには、どれだけ被害者が抵抗したかが問われるその年齢のことなのです。すなわち、13才未満であればこの被害者の抵抗は問われず無条件に罪が問われるという、そういう意味の性的自立なのですね。もちろん私は13才は小さすぎ、もっとこの年齢引き上げて欲しいと考えているし、そのような行動もとっています。そんなことを言ったのを「だから中学生になったらセックスしてもいいいのだから」と私が言っていると。
その記事のコピーを持って来た先生に、これはあまりにひどい誹謗中傷だから、私はこのPTA協議会の会長を訴えていま裁判しているのだとお話しました。そしたら、そのドクターは、実は性教育についての講演を頼まれていると。だから、それなら私ではなく河野先生に頼みなさいと言ったんだと。それはダメなのだと。河野先生はこんな人だからと、その記事のコピーを渡されたのだと。その講演を頼みに来たのは、「世界平和女性連合」の女性たちでした。彼女たちとPTA協議会の代表と共に会を作ったと。彼女たちが持ってきた名刺をそのドクターに見せていただきました。だから私はその「世界平和女性連合」は統一教会であることをお伝えしたのです。その人たちが行おうとしていた会は、ある喫茶店で飲み物とケーキ付きの「10代の性を考える母と医師と教師の会」なのだそうです。その先生は結局5・6人の人たちに話をしたとのことでした。彼らがしたかったのは、性教育についてのアリバイ作りだったのでしょうか。
そんな「世界平和女性連合」ですが。
一方、私は統一教会の女性たちが沢山アフリカに行かされたことを知っています。そこで仕入れたアフリカのエイズの状況の写真などで、日本の若者たちに見せて脅すことをしています。それがかれらの「性教育」なのですね。
10年前に私に替わって中学生に話をしたその彼女は、今、どうしているのかと、北陸の性教協の方たちにお尋ねしたのです。いろいろとネットワークをフル活用して調べて下さいました。驚いたことに、その人は、2年前の「思春期学会」で、市民公開講座の一つを受け持っていたのです。今度は研究会の名前が変わっていました。「石川県思春期性教育研究会」と。その抄録が手に入りました。
この抄録によると、これまでの13年間で、約1万2千人の生徒たちに講演をした来たと書かれています。驚きました。石川、福井、少し富山の中・高校生たちにです。ほんとうに驚きました。
この度のTBSの報道特集のディレクターたちは、この本人に会いインタビューをして、彼女自身が「世界平和女性連合」の人であり、かつ「統一教会の信者」であるとカメラの前で認めています。彼女の講演を生徒たちに聴かせた学校の先生方はこぞって「統一教会とは知らなかった」と驚いていたとのことです。
それはそうなのでしょう。でも、聞いていてこの講演はおかしいと思わないのでしょうか。それが不思議なのです。性教育は、脅して若者を性から遠ざけようとすることではありません。そんな当たり前の事がどうしてわからないのかと思います。性教育についてあまりに無知だと思います。というか、長い間の指導要領によって性教育が抑えられる中で、先生方が性教育を考える機会さえなかったということなのでしょうか。
この項まだ続きます。
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