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統一教会と性教育について⑦

必要があって私の裁判の頃の資料を見ていて、見つけました。2006年の性教協全国夏期セミナーで、私が受け持った分科会のレジュメです。

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読んでいて思い出しました。ヤッタことはしっかり覚えていいるのですが、時期を失念していました。私は診療しながら、裁判も闘いながら、そして全国に性教育の講演に駆け回りながら、そして分科会の発表もしていました。この時は、私が全国で出会った素晴らしい性教育の実践をしている方々の、その実践を取り上げたものです。


バッシングがしんどくなってきた時、でも、こんなに、皆さん困難を乗り越えて頑張っていたのですね。読み返してみてやっぱりかなわないなあと思いました。一人外部講師が精いっぱいの思いをこめて講演をしても、日頃から子どもたち、生徒さんたちに触れ合いながら工夫を凝らして授業として性教育をしている先生たち。この頃は、新聞に大真面目で「小学校一年生に性教育」とバッシングされていたころです。それらの実践のすばらしさに改めて感動しました。

小さいので部分に分けて拡大しますね。裏が写っていてきれいではなないのですが、何とか読めると思います。


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性教育を性器教育だのコンドーム教育だのと言って、過激性教育としてバッシングが本当にきつかったそのころなのです。

この中の、中学校での「命の授業」。大分の山田泉さんの実践です。山田さんは、性教協の仲間。何度も会って語り合いました。すばらしい性教育をされていたのですが、乳がんとなり、それも進行して行ってついに亡くなってしまいました。でも、体調がとても悪い中、この私の分科会に参加して下さって、発言もして下さったのです。彼女の著書「命の授業をもう一度」は、性教育はまさに生教育であることを伝えてくれます。山田さんの実践を山田さんの前で、この分科会で伝えることが出来、その後泣いてしまって参加した方にももらい泣きされました。

高校の保健体育の先生の実践。生徒たちみんなが調べ、発表しそれを一冊の本にしてクラスのみんなが共有するという、この実践には本当に心打たれました。二クラスの授業ですから当然中身が異なる、二種類の高校生が作った本、私も戴きました。とても素晴らしい、きっと、生徒さんたちの長い間の手引きになったと思います。

男子校の男性の教師が行った家庭科の授業。これも素敵でした。調理実習は、世界の食べ物。ここに書いているようにソーセージを作り、さらにそれを使ってホットドックにしてみんなで食べる。韓国のキムチづくりも。それから、保育の授業で、他校の家庭科の先生がうまれて間もない赤ちゃんを抱いて教室に入った時、それまでがやがやしていた教室がシーンとした、そのビデオがとても楽しくて。パートナーにはどうサポートしてほしかったかなどとしっかり学んだ後、赤ちゃんを抱いてもいいかと手が上がり、その女性の先生がその生徒さんのところに連れて行き、恐る恐る抱く姿もよかったです。

それから、やはり高校の授業でのピア。先輩が、後輩に向けて自らのつらかった恋愛の体験を手紙に託し、預かった養護の先生が、この手紙を生徒に示し、それを元に生徒たちのディスカッションが行われました。

こんな実践は、きっと今はできないと思います。こんな実践を「過激な性教育」の一言で、指導要領まで変えてしまい、それが今も続いています。久しぶりに感動したのですが、それはまたまた怒りとなってしまいました。統一教会と、山〇えり子と、そして文科省の責任だ!!

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コメント

山ちゃんの授業を紹介した分科会に私も参加してました。そうだったなぁと思い出しています。統一教会と関係のある政治家を一掃すれば日本の政治も性教育も大きく変わることでしょう。生き延びてその日を見たいと思います

投稿: 瀬尾 徹志 | 2022年10月 2日 (日) 18時48分

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