昨日のTBS報道特集、たくさんの方が観て下さってありがとうございました。個人的に沢山の感想を頂いています。
私にはいろいろな思いがあるのですが、どこまで言っていいものか、まだ気持ちが整理できていません。はっきりしていることは、学校現場に統一協会の信者が性教育の講師として入り込んでいるということ。それは度々報道の中でも言われているのですが、「自己抑制教育」。すなわち「セックスするとこうなるぞ」という脅しの教育。そのために昔のエイズ患者の写真などが使われているということ。
性教育というのは脅して性から若者を遠ざけることではありません。パートナーと対等で豊かな関係のなかで、素敵な性が実行できるように。その為には、人権感覚が必要ですし、体を科学的に知ることも、そして避妊や性感染症の予防の知識と実行できる力を身に着ける事。それらを包括的に学ぶことです。
私のしゃべりから、そんな事をもう10秒でも使われていたならなアと。それがちょっと残念で。でも、あそこまで追求できたTBSに拍手です。
私はもう少し明日からもこのことについて書きますが、昔からのエイズボランティア仲間の斎藤洋さんが、フェイスブックに感想を書いて下さったのでそれを転載させていただきます。斎藤さんありがとうごさいます。なお、斎藤さんのフェイスブックにはコメントが沢山寄せられています。
https://www.facebook.com/SomenoOccyan
以下、転載です。
午後5時30分からのTBS報道特集 統一教会と政治⑦見ました。
唖然としました。福井や石川の中高等学校数十校に旧統一教会の講師が入り込んで性教育の講演をしていたとのこと。それもコロナ禍が始まる2020年まで。
その内容の酷さは驚くばかり。例えばHIVウイルスは極小なのでコンドームも通ってしまうそうだ。あまりにもレベルが低すぎて笑ってしまった。講演の中で取り上げる資料はあの30数年前、メディアがこぞって伝えた患者末期の表情。例えば体中に発症しているカポジ肉腫の写真など。あのとき苦しむ患者の側に立つことなく、いたずらに危機感を煽り、あの酷いエイズパニックを引き起こしたメディアが垂れ流していったような資料を示しながら、結果、不道徳な行為としての「性」を強調してゆくような話を生徒達の前でしていたのだ。
今、HIV/AIDSはコントロール可能な慢性疾患の一つぐらいになってきています。いま、このウイルスから学び教えるべきことは、まず正しい知識こそ必要なこと、苦しみの只中で生きる当時者達への理解と思いやりの大切さ。それこそが病を乗り越える道であること、間違った知識と差別意識こそが、そのウイルスを蔓延させてしまうのだということこそ伝えるべきことです。
この講師は統一教会の価値観に沿って話すのは当然で、それがどんなに客観的に間違っていても、呆れてしまうけれども信者ゆえの使命を果たそうとしているのだけなのかもしれません。恐ろしいけど。
私が愕然としたのは、そんな間違いだらけの講演を生徒たちの前で話しているのに受け入れてしまう教育現場のあまりの酷さです。それも何十校も!
今回のこの番組取材でその講師が元統一教会関係の人だと知って学校側がショックを受けているという報道に、それこそショックを受けました。その講師が誰であろうとそのような内容の講演を今の今まで良しとしていた学校のなんというレベルの低さ、罪深さ。
私達がAIDSメモリアルキルトと共に見つめ歩いてきたこの30数年は何だったのか。
この報道特集に深く関わり知らせてくださった、ご自身のクリニックを営みつつ、長年にわたり全国の教育現場に出向き、悲しみの性から慈しみ合う性への道を語り続け、こどもたちと共に願って来られた河野美代子先生の思いはいかばかりかと。
昨年の6月にこの旧統一教会の開催する大イベントに出席し、このカルト教団の掲げる「家族観」を称賛した人の国葬が今月27日に開かれようとしている。
とんでもない事だと強く抗議をします。
明日に続きますね。
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