フードバンクあいあいねっとに感謝します。
フェイスブックでは少しお話したのですが。もうすぐ出産の妊婦さんがいます。田舎から出てきて、一人暮らし。男とはもう切れていて、連絡も尽きません。田舎の両親との折り合いは悪く、連絡は全くしていません。アルバイトで生活していましたが、妊娠してお腹が大きくなって仕事が出来ません。初めて受診した時にはもう中絶は不可能でした。彼女は生活が出来ないので、生活保護を受けられるように、私のところに連れて来た、相談機関の人が役場に連れて行ってくださいました。何回か窓口に行ってやっと生保を受け付けてもらった時は、彼女の手持ちのお金が1万円になっていました。その時点で役場から当方にも電話がありました。「生保の申請がされましたが、許可がでるのに二週間かかります。その間受診をした時、支払いは生保の保留にしておいてください」と。医療費は私は何とでもしますがそれ以上に、一万円で二週間。生活できるのでしょうか。
私が少し愚痴を言ったフェイスブックを見た友人が、ニュースで見たと、「フードバンク」のことを教えて下さいました。
さっそく私がフードバンクに電話して彼女の窮状を訴えました。そしたら、電話で話を聴いて下さった方が、ひどく心配して下さいました。そして、すぐに荷物を作って発送します明日には届きますと。
そして今日、彼女から荷物が届いたとラインがありました。お手紙つきです。
こんなに。
彼女のラインには、これで二週間持ちますと。本当にありがとうございますと。誰一人援助してくれる知り合いがいないところで、一人ボッチでさぞ不安なことと思います。そんな時にこんな食料が届いたことは、多いに力を付けることになったでしょう。
私の電話一本で、何の難しいことも言わず、書類の一枚も求めず、即座に食料を送って下さったフードバンクの方たち。その行動力のすごさ。
私は尋ねました。その資金はどうなさっているのですかと。寄付を募っていますと。
一方の行政です。やっと申請できて、家庭訪問に来られた時に、もう一万円しかありませんと言ったら、それで何とか二週間つなぐようにと言われたと。即座に行動しなければ、明日の命をつなぐことさえできないような方たちには、行政はまず何もしてくれないと考えた方がよさそうです。
そういえば、やはり困った妊婦さんに、河野のクリニックに行けば、ただで診てもらえるし、交通費も出してくれるでしょうから、行って見なさいと言った行政の方もありました。仕方ないので、私は自腹で診療費を出しましたし、交通費も渡しました。でも、おかしい。私は困っている人があればそれはボランティアと思って何とかしますが、行政にボランティアをもとめられるとそれは違うと思います。
なんにも言わず即座に食料を送って下さったフードバンクの方には、深く深く感謝申し上げます。同時に、三万円の貯金があれば生活保護は申請できない、全部使ってから申請に来なさいと言ってのけた、そしてやっと申請を受け付けたら、そこからさらにお金が出るまでには二週間かかるという、そんな行政には立腹しています。
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