映画「Codaあいのうた」
今日は、クリニックでレセプトを仕上げてから映画に行きました。
「ドライブ・マイカー」を差し置いてアカデミー作品賞を取った「Codaあいのうた」。でも、アカデミー賞をとったからというのでなく、その中身が「コーダ」だから。コーダとは、「耳が聞こえない夫婦の間の耳が聞こえる子」のこと。
もうずいぶん前、調べてみると、2016年のことです。作家丸山正樹さんを招いての講演会、イベントをしました。丸山さんの第一作「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」は正にコーダである男性が主人公でした。その出版を記念してのイベントでした。開催するにあたって、手話通訳の関係の方たちや聾の方たちの団体にイベントのお知らせに行ったりしたものです。ミステリーであるこの本は、単に謎解きでなく、障がい者の様々な問題を提起されました。
その時のことはここから二日間のブログに書いています。
http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-60a3.html
それから、実際の講演会のことはここから三回にわたって書いています。間に一日カープの巨人戦について書いていますが。
http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-c190.html
「コーダ」を真正面からタイトルにしたこの映画は、一体何なのだろうと興味持ったのです。しかも、コーダの高校生の少女が歌を歌うと。両親が聴くことがない歌をです。
明るくって、楽しい所も満載のいい映画でした。もちろん、障がい者への差別や、漁業の大変さ等の問題もいろいろと描かれます。それに、ドライブ・マイカーのような濃厚ではないけれど、クスクスと笑えるセックスや、堂々とした下品と紙一重のいわゆる下ネタが結構多くて。それらを少女がうまくこなしていくのも見事でした。手話、ドライブ・マイカーでも出てきた言語。その手話言語のろう者の俳優さんたちの演技も圧巻で。アカデミー助演男優賞の受賞も当然だと思いました。それにしても、少女と彼にコンドームをちゃんとつけなさいと話す父親の手話がなんとも楽しくて、大笑いしたのですが。それがその後彼女のいじめにつながるとなると笑ってはいられません。
彼女たちに体当たりで合唱を指導する高校の教師、本当に素敵でした。こんな先生に出会えたらどんなにか人生楽しくなることかと思います。
どちらかというと、「ドライブマイカー」の方が重厚で、しばらく頭から離れませんでした。「Codaあいのうた」は後味がさわやかな楽しい映画と言えると思いました。
予告編で見たのですが、今度こんな映画が公開されると。「赤ちゃんを高く売る」、見なくては。
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