公務災害
あまりお金、収入のことをいうのは、下品と思われるのではないかと後ろめたくて遠慮していたのですが。でも、やっぱりおかしいと思うので。ここで吐き出させて頂きます。相手が個人ではなく、国なので。
国立のある組織で事故がありました。ケガをした方が当院に連れられてこ来られました。組織の付き添いもありますしたし、その前電話があり「〇〇さんが受診しますがこれは公務災害ですので個人からは診察費を徴収しないで下さい。」と。即、了解しました。一般の健康保険を使わないことは、例えば交通事故で保険会社から連絡がありますし、労災の場合は勤務先から連絡があります。性暴力の被害者の公費負担の場合も。後で、書類が送られて来て、それにより支払いが行われます。性暴力の場合は受診する時には、即請求書を持ってこられて、その場で書きます。今回もそうだと思って。
その方は三回当院に来られました。診断書も他院への紹介状も書きました。それらも含めて全くお金は頂いていません。そのうち連絡があるだろうと思って待ちました。
その事故があったのは三月。今五月。全くその件については何の連絡もありません。うんもすんもありません。本来なら、事務手続きとしてその月の末に〆て翌日の10日までに請求をします。
なんの連絡もないのですが、と、当院の事務が言ってきたので、当方からその組織に電話をしました。あちこち電話が回った挙句担当の方にたどり着いて。上記のことなどをお話しました。いつ、お支払いがあるのでしょうかと。そしたら、
「公務災害であると認定されて、支払いの手続きをします。」とのことでした。当方には、最初に「公務だから」お金を徴収しないようにといわれたのですが、そうではないようです。「どこが認定するのですか?」と尋ねました。ある組織の名を言われました。そこが公務ではないとしたらどうなるのですか?そしたら本人に支払って頂きます。だそうです。
「で、その公務の認定というのはいつされるのですか?」「それは分かりません。」」「わからないのだったら、こちらはずっと待つしかないのですか?一体どれくらいのものなのでしょうか」
そしたら、何と「そうですねえ半年くらいは・・」だそうです。「えっ、半年もお支払いのないまま当方は待つのですね。」「それなら仕方がないことですが、待てと言われるのなら、待ちますが。それならそういうことを一言でもこちらに伝えるべきではないのですか?何にも言わないままほったらかしで。」
本当にお役所仕事というか、お上の言うことすることには庶民は従えよ、という臭いがぷんぷんです。
私達は、小さな開業医です。数百円というお金を寄せ集めて、月々の経営が成り立っています。お金をとるなと言っておいて、二か月後に問い合わせをしたら、そのうち払って上げますよ。それまでおとなしく待ちなさい、と言われてしまいましたね。
それなら、少々のことではびくともしない公的な大きな病院に行けばいいでしょ。もちろん、私のクリニックはそこが払ったくれなかったからと言って、即倒産する物ではありません。でも、そういう無視する態度が本当にいや。当方にもプライドがあります。
そこで、私は、その「公務災害であるということを認定するという組織」に電話をしました。そしたら、公務災害の認定をしてほしいという書類がまだ出ていないのだそうです。「書類が出ていないものを認定することはできません。」それはそうでしょう。であれば、災害のあった所の問題ですね。いつもそうなのですか、そんなに遅いものなのですか。
例えばものを買っておいて、それが必要なものであると上の組織が認定してから支払いしますと。いつまでも支払いのないままに放っておくという、そういうことですね。そんなのは社会的には通用しませんよ。
そちらが決してうちの問題でなく、その書類を出さない所の問題であると当方に言われても、そちらはその組織を指導する立場にあるのだから。うちの問題ではないあっちの問題であると言われても、当方にとっては知ったこっちゃないのですよ。どっちの問題であってもそれは社会的に見て、お宅も、お宅の下にあるその組織も、おかしな所であると思いますよ。まあどっちの問題であっても、当方は黙って待てということなのですね。
再度言いますが、金額の問題ではなく、小さな民間が放っておかれて文句はいうなという、そういう国家が本当に嫌い。念のために。私はお支払いができないという個人の方には決して文句は言いません。最初に言ったように、相手が国だから腹を立てているのです。わかって下さいね。
電話で話した、そのやり取りを思い出すと、腹が立ってて治まりません。気を取り直すために美しいお花を。青野さんのお花です。緑と黄色だけのお花も美しいです。
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