産婦人科医のための女性保健医療セミナー
昨日は、東京四谷にての「産婦人科医のための女性保健医療セミナー」に参加しました。リアルの会とZOOMにてのハイブリットで行われました。
メインは、日本医療政策機構マネージャー今村優子さんのお話「全国で活躍する産婦人科医への期待」。様々なアンケートによる統計から見える現状と提言でした。「現代日本における子どもをもつことに関する世論調査~妊娠を望む人が妊娠できる社会の実現を目指して~」そのデータの発表と分析、そして以下の視点についての参加者のディスカッションと発表がありました。
視点1. ヘルスリテラシーの向上のための支援の強化
視点2. 婦人科へのアクセス向上のための体制整備
視点3. 子どもを持ちたい人のための経済的支援、働き方改革の推進
視点4. 子どもと触れ合う機会の提供や地域で支え合う仕組みの促進
ヘルスリテラシーの向上のために、これまでも教育現場を主体に介入しようとしてきたのですが。反対の勢力が強くって。この機構が様々な提言をするそうですが、誰に向かってなさるのか。ぜひ有効な活躍をして下さることを願います。
婦人科へのアクセスの向上なのですが、婦人科はハードルが高いと言われます。そのハードルをいかに下げるか、それは私たちが問われていることです。このたび、青森の蓮尾先生が、みんなに一冊ずつ冊子を配って下さいました。弘前大学の学生さんたちが作った「産婦人科への一歩」という冊子です。蓮尾豊先生や斉藤美貴先生が協力なさっています。
大学生たち自らが作った画期的な冊子です。これを弘前大学の全学生、男性にも女性にも6000人に配布したと。これはすごい。多いにハードル下げることにつながると思います。
私は最後に近況報告の時に、ワンストップセンターでのこと、性被害の人を診る時に産婦人科医が心がけること、そして、産みたい人が産めるだけでなく、産むしかなくなった人が、産んだ後子育てできなくても様々な選択肢があることを同時に伝えてほしいと思っています。そのことをお話しました。産むしかなくなった女性が一人追い詰められて孤立出産、赤ちゃんを放置して、一人罪に問われる、あちらこちらで起こっている事件を見るに、産んでも自分で育てられないなら、児相に相談してもいいし、里親や養子縁組の制度があるよ、ということですね。どこかに繋がれば、必ず道はあるからと、伝えたいのです。それから子ども産めなくても、子育てしたい方、養子縁組や里親になる制度がありますよということも同時に伝えたいですね。その仲を取り持つのが、私たち民間あっせん団体でもあります。まだまだあまり知られていません。
そんなこんなで、いつもより早めに終わり、懇親会もなく直ちに解散で、寂しいことでしたが、でも、三年ぶりにリアルで開催できて皆さんにお会いできて良かったです。
そして、子どもたちと食事の約束をしている東京駅に向かおうと、四ツ谷駅に行ったら、そこで大変な事態に遭遇したのです。まさに事故の現場に出会いました。
今診療しながらこのブログを書いています。そろそろ患者さんが立て込んできましたので、また明日に続きます。子どもたちとの食事についてもご報告しますね。
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