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厚労省の研修、抗議文を出しました。①

特別養子縁組民間あっせん事業者への厚生労働省の講習について、先日ブログに書きましたが、その後もいろいろな方に相談し、悩んだ挙句、つい先ほど厚労省と研修を請け負ったコンサルティング会社の両方に抗議文を提出しました。厚生労働省という機関の主催の研修で、責任があることですので、うやむやにしておいてはいけないと考えました。私の抗議文の全文を開示します。長いので、二回か三回に分けて掲載するようになるかと思います。ぜひ読んで下さり、ご意見もお聞きしたいと思います。特に、性暴力、それも子どもの性被害に関わっていらっしゃる方、児童養護施設で働いていらっしゃる方のご意見を頂けると幸いです。よろしくお願いします。以下、転載です。

厚生労働省 子ども家庭局 家庭福祉課 指導係御中
山田コンサルティングフォスタリング・養子縁組研修事務局御中
                  
 私は、広島の医療法人河野産婦人科クリニックの理事長・院長の河野美代子と申します。特別養子縁組あっせん事業につきましては、日ごろ大変お世話になっています。この度もあっせん事業者への研修につき、お世話になっています。

 その件につき、失礼を承知でお話したいことがあって、こうしてお手紙を書いております。
私は、まだ一日目の研修を受けたのみで、二日目は210日に受ける予定でいます。
 
申し上げたいのは、一日目の研修の講義3についてです。この講義は、私たち実践をしているものにとって、大学の先生からの、貴重なお話を意図されたのかもしれませんが、実際は、何の役にも立たない、無駄な時間でした。学者さんの机上の研究なのかもしれませんが、私達の貴重な時間を使っての研修なのですから、何らかの役に立つように、人選をしっかりして頂きたいと思いました。

 そのうえで。さらに抗議したいことがあります。講師のお話の中で、6才の女の子の事例を上げられました。
<2>
各主体の認識力・想い【4】特別養子縁組への想い
④一人の「6歳女児」との出会い
とされる所です。
性的虐待を受けて、児童養護施設に入所している少女についてです。
 言った言わないを防ぐためにその部を書き起こしましたので、以下にそれを提示いたします。

ある6歳女子との出会いです。

これは児童養護施設で出会った女の子ですね。

この女の子は入所理由は性的虐待ということで入所してきた女の子ですけれども、お父さんとお母さんと彼女が小さい時から一緒に暮らしていて、ある時実母がいなくなって、その後、まぁ、実父のもとに入れ代わり立ち代わりいろんな女性たちがやってきて、まぁ一緒にしばらく生活をし、そしてまたある時にいなくなるということをやって。

 

いなくなったときに6歳の女の子は、まぁ、お父さんと性的な関係を持った。

まぁ、女の子はそれを持ったという意識がどの程度持っているかわからないけれど、それが性的虐待の理由として挙げられているような例です。

ただ、この女の子はお父さんと一緒に暮らしたいという思いをずっと強くもってました。

 

そして、お父さんのことをどうやら好き、好きというか、好きというのが、ま、どう言う感覚なのか今でもよくわかりませんが、まあ、一人の男の人として好きという感覚を持っているように感じました。6歳の女の子がそれを本当に感じるのかどうなのか僕は実はよくわからないのですが、印象深かったです。

 

そしてその女の子のその後のことをずっと追ってきたのですけれども、その女の子が20歳になって児童養護施設を退所、まあ、19歳の時かな?1819の時に退所して、地元で一人暮らしをしたのですが、もっと早い段階で養子縁組などができてればまた別の人生があったのではないかなと感じることがしばしばあります。


お断りしておきますが、私は産婦人科医として今も毎日診療をしていますし、広島県の性被害ワンストップセンターを請け負っているNPO性暴力被害者サポート広島の理事もしています。診療の場で、個人的に患者さんとして連れて来られた、またはワンストップセンターから、または児相から連れて来られる子など、性被害の子どもを診察する機会が多くあります。あらゆる犯罪の中で、子どもの性被害は、もっとも痛ましいものの一つです。保護者が加害者の場合、これは文句なしに虐待となります。一方的に大人の男が犯した性虐待であり、赤で示した部分、「6歳の女の子がお父さんと性的な関係を持った」ものではありません。こんな言い方では、彼女が主体的に意志を持って父親との関係を持ったような言い方です。(明日に続きます)


クリニックの青野さんのお花。蝋梅がいい香りです。私は黄梅と蝋梅と同じかと思ってたけれど、違うのですね。黄梅は香りがなくて、その上ジャスミン属で見た眼は梅と全然違うのですって。蝋梅も梅と似ているようだけれど、実際は梅とは異なって、花びらが梅のように5~6枚でなく、10枚以上あるそうです。


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