「青空の休暇」と森氏の辞任
もう少し経ったのですが、先週の水曜日、広島市民劇場の例会で、ミュージカル「青空の休暇」を観に行きました。ミュージカルって私にはあまりなじみがないのですが、十分に楽しめた大人のミュージカルでした。
パリ在住、かつて中山美穂のパートナーであった辻仁成さんの原作です。かつて真珠湾攻撃に参加し、戦闘機に乗っていた若者三人が、50年の時を経て、そのパールハーバーを観ようじゃないかと、ハワイに旅するというものです。「戦争で青春を失った若者たちが老いてなお輝きを持ちながら生き続けようとする姿を描いた」とチラシには書かれています。
三人の一人は、妻が自死した人。妻を病気で失った人。自分が工場を建てたものの今は息子にその職を譲り、息子家族に疎んじられている人、彼は劇の中で末期がんに侵されていることが分かります。結局はそのハワイで亡くなってしまうのですが。ここまで生き抜いて、なお孤独の人たちが胸に迫ります。
うーん、劇中の彼らは75歳。私は73歳。しっかり身につまされて。私は余生をどう生きるのかと、いやでも突き付けられましたよ。余生はあまりないと、あらためて思い知りました。
さて、あの森さんの謝罪の記者会見や辞任の挨拶を見ました。きっと彼は、何が問題なのかわからないままなのでしょう。あの年代の人だからしょうがない等という人がいます。少なくとも世界に向けて仕事をする人は学ばなければならないのです。今日本はとても特殊な状況であることを。ジェンダーギャップ指数が日本は153か国中121位と、とってもみじめな状況であるということを。それすら森さんは、一体なぜなんだと思うでしょうね。あの森さんの初めの挨拶の全文を読んで、(延々と山下氏を持ち上げたりしていて何じゃいなと思うくらい長ーい挨拶でした。女性がいると会議が長いというどころか、彼の挨拶はとびっきり長いものでしたが)あれは明らかに女性差別です。多分ラグビー協会の女性の理事のことをひどく差別しておいて、組織委員会の女性のことは「わきまえている人達と」持ち上げておいて。
それが「解釈の仕方」であり、「意図的な報道」なのですって。もう本当にどうしようもない。
私は、あのミュージカルと今回の森氏のことがダブってしまうのです。私、これからを若い人にどう接すればいいのか。私の経験やもてる物を若い人達に繋ぎたいと思ってきたけれど、それすら迷惑なことなのかもしれません。寂しいことですが。少なくとも「年寄りは若い人に学ぶこと。」それだけは心しておきたいと思います。森氏のようなみっともない老人にはなりたくありませんから。
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