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映画「朝が来る」について

11月3日の午後、ワンストップセンターの研修の後、数人の人に「朝が来る」を観ましたか?と聞かれました。先生の感想が聞きたいと。いえ、観てないわ、というと、先生の名前が出てますよ、と。うん?映画に「協力 河野美代子」ってと。それは観なくては、と思いました。行けるとしたら、昨日5日の木曜日しかありません。それも、府中のイーオンの「ばると」で、一日一回だけ。そして、上映は5日で終わりです。それに、聞くと会場いっぱいの人だと。当日の朝電話で尋ねると、今の所、席はまだあるということでした。もしかして、と思ったので、早くに家を出て、車を飛ばしていってきました。

カツカツ席が取れましたが、始まる時には、一杯の人でした。どうしてでしょう。「特別養子縁組」という極めて特殊なテーマを取り上げた映画ですが、河瀬直美さんという監督の力でしょうか?それとも、広島・瀬戸内海の美しいロケーションのためでしょうか?

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中学生が産んだ赤ちゃん。その赤ちゃんをとてもかわいがって育てる幸せな夫婦、家族。

しかし、そこに一本の電話がかかってきます。赤ちゃんを返してと。うーん、それを知っただけで、私はこの映画を観る気持ちを失せていました。でも、見終わって、よくできた映画だったと思いました。

 美しい瀬戸内海の景色。初め、プロデューサーの方が訪ねて見られた時に、なぜ似島?と思ったのですが、それは現実はとても無理な設定であっても、映画を美しく、事態の深刻さを和らげる一つの必要性は確かにあるとも。

映画には、突っ込みどころは沢山あります。何より、赤ちゃんを産んだ少女がその後の人生をとてもつらいものにしてしまっていることがいやです。その後のケアが全然できていない。実際、少女が妊娠し、もう中絶もできないとなった時の映画の中の両親の態度は現実とはとてもかけ離れていること。映画のように、自分たちの対面を考えるよりも何よりも、実際は娘自身の人生を考えるものです。それから、娘のサポートを。養子縁組をあっせんするものとしては、そうもっていかなければならないし。身ごもった彼女自身の意思も尊重しなければ。粘り強く話し合わなけければ。映画のように、両親が強引に事を進めてはいけません。心の傷がとても深くなってしまいます。

その後は早く立ち直って、しっかりとこれからの人生を歩んでもらわなければなりません。まして、「返して」なんて、絶対に言わせてはいけないことです。

まだいろいろとありますが、今度、この映画を巡っての話し合いがあるそうで、それに私も参加しますので、その時に皆さんと話を深めたいと思います。あっ、そうそう、映画の中の特別養子縁組あっせん事業者の代表の人は、共働きの家庭にはあっせんしないと。それは、とてもおかしい。今は特別養子縁組の養親にも育児休暇が出ますし、多くのカップルが保育園を利用しながら子育てをしている今、養子を迎えるのでも、同じような子育てがあってもいいはず。それはとても抵抗がありましたが、そのような取り決めをしているあっせん事業所があるということですね。

これは、パンフレットです。この中には監督の想いなどが十分に語られていて、興味深いものでした。

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それにしても(なんか、この言葉を使うことが多くなったような‥)映画って本当にいいですねえ。もっともっと映画漬けになりたいものですが。

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