湯来南小学校で③
湯来南小学校での午後は、4・5・6年生への思春期の話をしました。作ったパワポ「ようこそ思春期」の多くは、8月27日のブログに載せました。
http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-fc2767.html
授業に行く数日前に、ハタと気づいて、校長先生に連絡を取りました。4年生の初経教育はもう行われているのかと。そしたら、やはりまだでした。すでに習っている5・6年生となんにも習っていない4年生と一緒に話す、これは困ったぞ、で、初経や精通について、話さなければなりません。で、急遽スライとを追加して。
まず、表紙を出したまま「思春期とは何か」を話して。皆さんと校長先生はなにが違うだろうか~。子どもと大人の違い、まず背が高い、体重が多い、ひげが濃い、今は服を着ていて見えないけれど、大人はあちこちに毛が生えてるね。女性はその他に何が違う?おっぱいが大きいね。そんなことから、このスライドに入りました。月経や射精について話しましたがこれはさらりと。
力を入れたのは、やはり女の子の生理の悩みや、男の子の性器の悩み。これは中学生にさんざん話して来た私の最も得意とする所です。
大切なのは、はまだ大人になる途中なのだから、きちんと決まってないことがほとんどだから。発育も一人一人違うのだということ。そして、一人で悩まないでということ。そして、月経はいつるかわからないから、女の子のスカートが汚れたりすることがあっても、絶対にそれをからかったりしてはいけませんよと。
男の子はペニスの大きさで悩むことはないこと。大人になっても、4センチあれば十分なのだからと。それから、皮をかぶっていてもいいのだと。おしっこをする時には皮を引っ張ってしてね、そしてお風呂では皮を引っ張って剥くようにして、石鹸やボディシャンプーで洗って戻しておくこと。もう少し大きくなったら、手術をしましょうという宣伝が目に入るかもしれない、でも、そんな手術は受けなくてもいいこと。もしもくっついてて、洗えなくって、性器の先が赤くなって痛くなることを繰り返すようなことがあれば、病院で診てもらおうねと。盛んにおこなわれている包茎の手術の宣伝に惑わされないようにと願って。
それから、小学生だから、私は「マスターベーション」とか、「オナニー」だとか「自慰」だとかいうのでなく、「さわりたい」と思ったら、と表現しました。触っていいよ。自分のものなんだからね、ただね、触るのは自分一人でね。人に見せたりしないでね。大人になって人に見せたりしたら、犯罪になるのよね。(その前日に、広島検察庁の職員が公然わいせつで逮捕されて報道されていました)
ここでプライベートゾーンについて。これは低学年と同じスライドで。さわられそうになったら、逃げてということも。
それから、性の多様性について話しました。小学生の教科書を見せてもらうと、「異性が気になる」と書いてあります。そうではなく、私は「人を好きになったり、気になったりする」と表現しました。同性を好きになることも。それから、自分の体が嫌だなあと思う人もいるよ。男の子の体で、自分は女の子と思う人も、女の子の体で自分は男だと思う人も。そんなことがあったら、どうぞ一人で悩まないで。誰か大人に相談してと。
これからの時代はいろいろな家族があるでしょう。その話。それから、何より思春期の心の不安定について。色々嫌になったり、腹が立つったりすることもあるよ。それを通して大人になって行くんだからね。そして、自分自身のつらかったことなども話しました。
最後はまた赤ちゃんが生まれる動画を見てもらいました。命を大切にしてほしい、その命が生まれるとこを見てほしいと思って。
〆には、どうしても「相談してほしい」ということを繰り返して言いました。大人にとって、子どもの自殺、何よりつらいことですよね。そんなことがあった時、その前にどうしてその苦しみに気づいてあげられなかったかと、多くの大人が苦しみます。私は、「お父さんやお母さんに相談してね」とは言いませんでした。お父さんやお母さんからの虐待に会っている子もいるし、虐待にはあっていなくとも、どうしても親に言うことができない子というのも私は数多く見てきています。誰か一人でいい、相談できる大人を探してと。
盛り沢山になりましたが、さて、私の話がどう子どもたちに響いたか、のちに子どもたちの感想が届くことと思います。それを楽しみにします。その後、校長室で保護者の方たちと話しました。明日はその話をしますね。
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