映画「子どもたちをよろしく」
今日は診療後大急ぎで横川シネマへ。従来なら午後3時からということで諦めていたら、横川シネマのフェイスブックで「当館の編成ミスにより、開演時間を変更しました」とあり、何とうれしいことに3時40分からとなっていたのですよ。ミス、バンザイです。一生懸命自転車をこいで、3時半に到着すると、人が一杯。整理券を持っている人から順番に入り、次に前売り券を持っている人、何にもない私が入った時には、もう席がありませんでしたよ。今、ソーシャルディスタンスで席は一つ置きになっているものですから。で、補助椅子が両脇の通路と一番後ろに出してあって、私は一番後ろの真ん中に座りました。
「子どもたちをよろしく」。
あの寺脇研さんと前川喜平さん企画です。今日は、映画上映後に寺脇さんと、出演した女優さんの速水今日子さんの舞台挨拶があるということで、特に人が多かったのかもしれません。寺脇さんは、フェイスシールドでお話しされました。
まあ、何ともしんどい、やりきれない映画でした。中学生を巡るいじめ、貧困、そして自殺。本当に今の世情を映し出しています。こんな社会を作り出している大人たちへの強烈な告発でもあります。子どもたちがかわいそうでかわいそうで。
寺脇さんには以前の広島県の教育長の時代に中学生(多分)からの自殺予告があって、県中の全校の先生方に子どもたちの安全確認をしてもらった話、子どもたちにとにかく死なないで、死んではいけないということをどうわかってもらうかというような切実だった話がありました。私は、寺脇さんには、組合潰しと日の丸君が代を強制することで、校長の自殺が出たりした広島県の歴代の教育長の中で、人間味のる方だと感じておりました。特に不登校の子どもたちの相談役をしてもらっていました。それは、文科省に帰られてからも、続いておりましたし。
ただ、性教育バッシングについてどうだったのか、それはわかりません。ぜひいつか聞いてみたいと思います。
それから、映画では、性的虐待やギャンブル依存の親たちの姿がとてもリアルに描かれましたが、でも、学校の教師の姿が全く出てきませんでした。わずかに給食費を請求されていることとか、子どもが自殺した後の学校側の言い訳が述べられたくらい。
あのひどいいじめは、教師が気づかないはずもなく・・。それどころか、私なんぞは、教師からのいじめで自殺を考えていたりしたもので。どうも家庭だけに責任を負わせすぎているようで。どうして、全く教師が見えないようにしたのか、聞いてみたいと思いましたよ。実際の先生方の多くは、家庭の問題を知らんぷりできず、大変な労力を背負っていると聞きます。映画の中では、教師や、それから例えば石を投げて家のガラスを粉々にしている時間などにも、全く大人の姿がないようにして、それは一つの演出なのでしょう。
パンフレットを買って帰りました。表紙にサインをしてもらいましたよ。台本を読み直して、ますます胸が痛くなりました。結局は、私たち自身、この映画を観た一人一人がどうするか、何ができるかということなのでしょう。私には、まだあの夜中の電話の少女がどうなったか、とても気になる所なのですが。
ここに、予告編を張り付けておきますね。ぜひご覧頂きたい作品です。広島県内では、尾道シネマなど4館同時上映されるそうです。横川シネマでは、当面7月24日までは上映されます。
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