「8:15 8時15分」
昨夜遅くから、八丁座での試写会に行きました。上映されたのは、「8:15 8時15分」。原作は「8時15分 ヒロシマで生き抜いて許す心」美甘章子さん著。監督 J.R.ヘッフェルフィンガー、エグゼクティブ・プロデューサー美甘章子さん。プロデューサー ニニ・レ・フュイン。ニューヨークで作られた映画です。
美甘章子さんのお父様、美甘進示さんの実話を再現した映画です。
進示さんは、爆心地から1200メートルの屋根の上で、何の遮るものがないところで、原爆の直撃に会い、全身大火傷を負います。崩れた家の下敷きになった所をお父様から引っ張り出され、焼死からは救われます。その後、焼け野原、火の手がごうごうと迫る中、皮膚がずるむけ傷だらけの体で逃げまどいます。この辺りの再現がものすごい迫力で迫ってきます。
こんなひどいからだで、それでも、進示さんは生き抜きます。それには、自らもひどい火傷を負いながら、息子を生き抜くように励まし続け、そして自らは息絶えた進示さんのお父様の影響が強くありました。
映画は、生き抜いた進示さんの穏やかで強い意思がぞんぶんに語られます。
その父親から当時の話を聞きながら、原爆と戦争の悲惨さ、平和の大切さを身近に感じながら育った次女、美甘章子さんは、広島大学を卒業し、その後渡米、現在は心理学博士として「US-Japan サイコロジカル サービス」代表、「サンディエゴ・ウィッシュ:世界平和を願う会」代表。
章子さんは、初めこの本を2010年に英語で書きました。そのいきさつなどが上映の後で語られました。その話も感動でした。この本も、そして映画も、それよりも何より美甘さんの家族にとって、すべてが奇跡の連続で今があると。
初めに、「今日は、私たちにとって記念すべき日です。」と。今日は、美甘進示の初孫が生まれた日ですと。その当時の主治医が今日ここに来て頂いています。と言われて、ドキドキしました。私は1986年に章子さんの第一子を土谷病院で取り上げたのです。そして、「この八丁座、これがある福屋は、75年前、私の母がここに勤めていて、被爆した所です」と。お母様も、爆心地から720メートルの福屋で被爆し、大きなガラスが肩に刺さり、腕がとれそうになりながら、生き抜いた方です。そのお二人が被爆後、生きるのが大変な厳しい中で出会い、駆け落ちの形で結婚、そして章子さんたちが生まれました。
本を買って帰って、もう遅かったのですが、むさぼるように読みました。これは、大変な本です。章子さんは素晴らしい作家です。よくぞこの本を書いて下さったと思いました。よけいなことですが、本を読んで知ったのですが、章子さんのお母様は「美代子さん」ですって!被爆後の進示さんとお父様のいつ命が尽きても不思議ではないような状況で、いかに生き延びたか、多くの広島市民がこのような状況の中で亡くなり、または生き抜いたかということが・・。これは、ぜひ多くの方に本を読み、映画を見てもらわなければなりません。特に、今の若い人達。そしてアメリカ人も含めて世界中の人たちに。
広島では、明日、7月31日金曜日から、八丁座で上映されます。美甘章子さん・Akiko San Diegoさん、本と映画をありがとうございました。
予告編がうまく載せられないので、アドレスだけ貼っておきますね。
https://www.youtube.com/watch?v=HEUddYgB5gs&fbclid=IwAR0gRoJ5wmt56cAIY3Vav90JT6_CZzBo_6zzrlk8RW3M57weavsLNroPvJM
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