「8.6ヒロシマ平和の夕べ」平和講演は森達也さん
「8.6ヒロシマ平和の夕べ」の、今年の平和講演は、森達也さんです。
フライヤーの画像とは別に、ネットから、私の好みでかってに頂きました。森さんは、笑っている画像がほとんどないのです。やっと見つけた一枚です。
若い人の圧倒的人気がある森さん。私は、先日の「i-新聞記者-ドキュメント」を映画館で観て、唸りました。東京新聞の望月いそこ記者に密着し、望月さんを排除しようとする官邸とあくまでも食い下がり続ける彼女との闘いが、あます所なく描かれました。また、望月さんの取材の場での、伊藤しおりさんの柔らかな笑顔、籠池さん夫妻もむしろ闘う人よりも楽しい人として魅力的に描かれるなど、時の人のルポの底に人への愛があふれていると思いました。
フライヤーの森さんについての所を切り取って載せようとしましてが、それだと小さくなってしまって。だから、転載しますね。
森達也(もり・たつや)
平和講演~「核をもってしまった世界」を問う~
1956年、広島県呉市生まれ。(何と、呉出身の方です!)TVディレクター。ドキュメンタリー作家。「広島・長崎は終わらない。焼け爛れた人々、放射能障害に苦しむ人たち、悲しみ。その実相を、世代を超え世界へ伝えるべき」(16年「現代思想」8月号)。98年、映画「A」が国際的に高い評価、01年続編「A2」、12年ドキュメンタリー映画「311」、16年「Fake」、19年「i-新聞記者ドキュメント」を発表、第93回キネマ旬報文化映画第1位。著書に「放送禁止歌」「下山事件」「東京番外地」「死刑」「アは愛国のア」、共著「戦争の世紀を超えて」ほか。
その元の文を読んでみました。現代思想8月号特集〈広島〉の思想、「自発的プロパガンダの連鎖を斬って」より。その初めの部分を転載します。
「あなたは不思議に思ったことはないだろうか。アメリカ人の多くが広島と長崎に投下した原爆について、いまだに「戦争を終わらせるためには正当な手段だった」と主張することについて。だからこそ、彼らは謝罪をしない。オバマ大統領が広島を訪れることが決まったとき、謝罪の言葉を述べるかどうかは大きな焦点になったけれど、期待はできないとの見方が大きかった。(そして実際謝罪の言葉は述べなかった)。もしも謝罪の言葉を述べたなら、原爆投下は正当な戦争行為の延長であると信じる多くのアメリカ人たちからの強い抵抗が予測できるからだ。
広島と長崎への原爆投下は、明らかに国際法違反だ。確かに呉は軍事拠点であったけれど、ならば軍需工場や港湾施設を通常爆弾で破壊すればよいだけのはずだ。この時点で日本は戦争を継続できる状態ではない。ガソリンは欠乏して松の樹脂で戦闘機を飛ばし、迫るB29に対して竹やりで応戦しようとしていたのだ。そして、その状況を、アメリカは十分に把握していた。
つまり、広島・長崎への原爆投下は、正当な戦争行為の延長では絶対にない。」
「戦後70年以上が過ぎている、なぜいまだに、原爆は正当な戦闘行為の延長などと本気で主張できるのか。統計を見ると、年齢層が高い国民ほど、謝罪は必要ないと主張する傾向が強い。その理由は何か。」
そして、森さんは、一本のアメリカのドキュメンタリー映画「アトミック・カフェ」を見て、それが腑に落ちたと言われます。そして、それを指導する学生たちにも必ず見せると。
この辺りを今度の講演の中でも、しっかり語って下さるでしょう。その結果、
「だからこそ、広島・長崎の実相を、家族を奪われた子どもの叫びを、全身の皮膚が焼けただれながら死んでいった市民たちの苦悶を、今も放射能の後遺症に苦しむ人たちの悲しみを、世界に伝えることは重要だ。日本のためだけではない。核兵器という大量破壊兵器を保持してしまった世界のために」
と書かれています。森さんの骨のある講演を聞くことができること、とても楽しみです。皆さん、期待しましょうね。
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