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「8.6ヒロシマ平和の夕べ」で原発のお話をしていただく樋口英明さん

今年の「8.6ヒロシマ平和の夕べ」では、原発について、樋口英明さんにお話しいただきます。

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皆さんすでにご存じのごとく、樋口さんは、福井地裁の裁判長として、2015年5月、大飯原発3・4号機運転差し止め判決、2015年4月には高浜原発3・4号機運転差し止め仮処分決定を出しました。こののち、2017年 名古屋家裁部総括判事で定年退官。2018年秋から市民向けの講演活動を開始されました。

 樋口さんは、2019年10月に広島の「ひろしま・ふくしまを結ぶもみのきイベント」で講演してくださいました。お話します。わたしが「大飯」をを止めたわけ。その時の講演録がこれです。

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「危ないものは、止める」。この本を読んで、なんとわかりやすくお話くださるのだろうかと思いました。原発の危険性について。この本のすべてを皆さんにお伝えしたいと思いました。でも、それを当日お話いただくのですから。どうぞ楽しみにして下さいというしかありません。ただ、ご講演の初めに、原発訴訟の裁判官についてと、一番最後の方に「原発と原爆について」お話されています。そこの一部だけ引用させていただきたいと思います。

 「3.11後、原発の運転を差し止めた裁判長は、3人です。広島の野々上さん(火山事象(火砕流)を理由に差し止めた)、私、それから大津の山本善彦さん、その3人だけです。差し止めなかった裁判官はどれだけいるかというと、16.7人ぐらいで、圧倒的に違うんですよ。その16人と私とで、どこが違うのか。私は原発は非常に怖いと思っています。(だから差し止めた)。そう思っていない人は、差し止めない。非常に単純です。 」

「先ほど言ったように、原発と原爆は非常に似ています。核エネルギーを使って、死の灰を生み出します。恐ろしいぐらいに似ている。しかも厄介なのは、原発の方は水と電気で冷やし続けないと爆発する。必然的に大事故になる。非常に厄介なものです。原子爆弾を広島と長崎に落とされた、福島であれだけの大事故を起こしたにもかかわらず、その原発を外国に売りに行こうという。この神経は理解不能です。私は「責任」というものを考える時、案外みんな、みんなというのは政治家も含めてですが、自分の「責任」がどこにあって誰に対して責任をもっているのかということを、明確にわかっている人が日本には少ないんだな、と感じています。私自身は、自分の「責任」がどこにあって誰に対して責任を負っているか、明確にわかっています。この「責任」を明確にわかっている人といない人とでは、分かっている人の方が、はるかに幸せだと思います。私は、自分の責任が明確にわかっていたので、それに従って裁判官生活を送ることができました。それは、非常に幸せな裁判官生活だったと思っています。ただ、それで私の責任が全うできたとは思っていません。原発の危険性を知ってしまった以上、それを皆さんに伝えるのが、私の責任だと思っています。」

どうぞ皆様、樋口さんのお話も楽しみにしていてくださいね。なお、ご紹介した冊子は、まだ在庫があるそうです。

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