「パラサイト半地下の家族」
昨日は、お昼午後1時20分から5時まで、ずっと「女性自立支援法」のキャラバン、講演とシンポジウムで過ごしました。これについて、私の感想がいくつもあるのですが、それは、ちょっと後回し。
実は、結構ぐったり疲れて家に帰って。ポケッとしていたのですが。このまま夜遅くまで何もないのかなと思ったら、何か腑抜けになってしまって。それまできついスケジュールで追い立てられた気持ちで過ごしていたのに、すべて終わったと思ったら・・。で、このままで、どうやって時間を過ごしたらいいのか分からないと思って。そして、行きました。
映画「パラサイト半地下の家族」。車を飛ばしてアウトレットの最終の上映に間に合いました。
韓国映画、これまで数々感動させて頂きました。最近では、「1987,ある闘いの真実」「タクシー運転手、約束は海を越えて」「共犯者たち」…どれも見終わった後しばらく胸が一杯になり、感動はずっと続きました。今回のパラサイト、韓国語の原題は「キセンチュン」そう、英語のパラサイトは「寄生虫」。そのままのタイトルですが、日本語では英語を使って「パラサイト」、それにわざわざ半地下の家族をくっつけています。そうねえ、「寄生虫」ではタイトルとして気持ち悪い、それを横文字にするとなんかおしゃれになりますものね。
私、まったく事前の知識なしに行ったのです。ただ、アカデミー賞を取った。それを授賞式でアメリカ人も含めてみんながにこにこして拍手していた、そんな韓国映画、格差社会を描いたものらしいくらい。
でも、見る途中から怖くなりました。怖くて、もう途中で帰ろうかと思いました。やっぱり最後まで観なければとは思ったものの、隣に夫でもいれば、手をつないでもらうものを残念ながら一人です。で、たまらなくなってトイレに行きました。そこで深呼吸をして、もう一度席につきました。年を取ると、だんだんと怖いものは観たくない、知りたくないとなってきましたし、映画やお芝居には、ひどく思い入れをするようになってしまって。
で、見終わると何とも気持ち悪くて。暗い駐車場を一人歩きながら(午後11時近く。アウトレットの広い駐車場は、映画が終わるとすべて閉店しているお店の方には出られず、映画館のすぐ横の出口からしか出られなくって、そこは自分が停めた駐車場からとても遠くて、西から東へぐるっと歩かなければならなく最悪でした。)こんな映画はは全然好きじゃない、感動なんてしないわ、見るんじゃなかったと。とぼとぼと歩きましたよ。
家に帰ってからも、気持ち悪くて、悪い夢でも見るかもしれないと思ったのですが。今日も、映画のいろいろな場面が頭にこびりついて、離れません。家族みんなが優秀であっても、働くところがなくって貧しい暮らしを強いられる人達がいる、そして、ものすごい豪邸に住む人たちもいる。そんな社会への強烈な皮肉なのでしょうが・・・。これは、やはり私の頭や胸に残り続ける映画なのでしょう。感動ではなくって、何なのでしょう。まるで強烈なパンチをくらって頭がくらくらしたかのようです。
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