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女性支援地域連携フォーラム③

そもそも女性自立支援法の制定の動きと言っても、ほとんどの人がこのことを知りません。婦人相談所はどんな人が利用しているのかということも。これらが」「売春防止法」に基づいての行政の女性支援であるということも。だからこその今回のキャラバンでもあるのですが。

戒能先生のこの支援法の制定に向けでの動きの説明があった後のシンポジウム。三つの行政の方、婦人相談所と婦人相談員と(岡山)県児童福祉班。それに五つの民間の団体がそれぞれの活動の発表をしました。配布された資料集より。

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NPOさんかくナビは岡山の地で2004年に立ち上げました.男女共同参画社会推進事業を行っています。具体的には、DV被害者支援事業、寄り添いホットラインからつながった生活困窮者の方々への支援などです。県内初の民間シェルターの運営、電話相談、面接相談、DV防止のための啓発講座の開催などなどです。でも、たくさんしていた事業、例えば子どもの心の回復支援事業としての学習支援等は、資金難から休止せざるを得なくなっています。委託や補助金は単年度制であり、安定的な資金源の確保ができないと訴えられました。厳しい中でも、継続して活動を続けられていることに敬意を表します。

にんしんSOSは、広島県の委託を受けて、2018年12月に開設しています。それから一年間、2019年12月までのデータを発表されました。
その一年であった相談件数は、電話が239、メールが548件と。特に若い人は、今は電話はハードルが高く、もっぱらメールでの相談が主流になっていると。若い人たちとの文化の違いを痛感する私的でした。相談は10代33%、20代35%。相談内容は圧倒的に」「妊娠したのではないか」と恐れてのものが48%だそうです。中絶については6%、アフターピルの相談が3%。レイプ、DVの相談が14%。やはり若い人たちの悩みの受け皿になっていることがよくわかります。貴重な場なので、なかなか困難でしょうが、頑張っていただきたいと思います。

そして、全国女性シェルターネットの代表理事の北仲先生のお話。北仲さんは、性被害ワンストップセンターの県の委託を受けている性暴力被害者サポートひろしまの代表理事でもあり、広島大学のハラスメント相談室の教官でもあります。大変忙しい活動を続けていらっしゃいます。北仲さんからは、世界の貴重な声をいろいろと紹介していただきました。

相談はたんなる「傾聴」「宿泊場所提供」では終われない。様々な包括的・全方位的・長期的な支援が必要。様々な専門家たちのチームで行うべき。

そして、大切なことは、支援の立場・理念であると。

上から目線の指導・助言ではない。本来、その人が持つ権利を様々な理由で行使できない状況にある人に代わり、その権利を代弁・擁護し、権利実現を支援する機能。
シェルターに入っている人は施設の収容者やではなく、住民なのです。それは人と人の平等を目指すフェミニズムの活動なのだから。
「私たちはプロフェッショナルのチームです。」(マレーシア:Women's Aid Organizationの理念より)。
インドの活動家Kamla Bhasinさんのスピーチ(第四回世界女性シェルター会議)から。「私たちのシェルターでは、少女たちに「女性は人間なのだ」という過激なフェミニスト思想を教えて、育てなければなりません。これは世界中で起こっている大きな戦争です。」

このような力強い言葉を教えて頂いて、力が沸いてきました。この会は、私自身の大きな勉強になり、ありがたいことでありました。私の現場でも、ほんとうに私自身が頭を抱えることが続出しています。ワンストップセンターの仲間の人たちの力も頼りながら頑張りましょう。 

 

 

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