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性教協中国ブロックセミナー④

私は、これまで刑事事件の裁判の傍聴には何度も行っているし、民事では何度も法廷に証人として立っていますが。刑事事件について、最近まで知らなかったことが沢山あります。

性暴力の被害者の患者さんを診て、その後、一生懸命診断書を書き、警察官と一緒に供述調書を作り、更には検事さんの事情聴取に応じたりしても、それらの書類は、加害者の弁護士が「不同意」と言ったら、全くそれらは採用されないという事。採用されないという事は、裁判官はそれらを見ることができないという事なのですね。患者さんの傷がどうなさっているのかなど、裁判官に知られないままに裁判は進められるのですね。

最初に、ええっ?と思ったのは、やはり子どもの被害者の場合で、それらを一生懸命しても、検事さんが「強制性交」で起訴しなかったと。性交はされているのです。でも、「タオルケットをかけてしていたので、何かが入っていても、それが男性の性器であることは見ていないので、何を入れたのかは分からない」ですって。そんな、布団の中とか、毛布を掛けていたりということはあるものだし。「見て」いないから、何かは分からないって。だから、起訴は、「強制わいせつ」なのだですって。だから、私の診断書も供述調書も採用されず、裁判官は見ていなかったのですね。なんと理不尽なと思いました。

 そして、二回目の事件の時。この前、裁判の法廷に立った時のことです。やはり被害者は小さな子どもです。検察事務官から、法廷で証言してほしいと言われて、実は、私の書いたもろもろのものは、加害者の弁護士が不同意としたので、一切法廷に提出されていないと。だから、その内容を法廷でしゃべって欲しい。それで、初めてしゃべった内容が採用されるのですと。

更に、びっくりしたのは、被害者の子どもの「司法面接」の内容をも加害者の弁護士が「不同意」としたので、被害者がしゃべったことは採用されていないのだと。そのために、被害者の子どもも出廷して、質問に答えなければならないのだと。それなら、司法面接の意味がなくなるではないの、と思いました。

で、そのことを寺本先生に尋ねました。

司法面接は、ゆったりした部屋で、一人だけが被害者と向き合って(これは、トレーニングを積んだ女性の検事さんの場合が多いのだけれど)、他の弁護士さんや児相の方などは、隣の部屋から見守るのだそうです。それら話した内容は記録され、ビデオ撮影もされます。そして、もしそれらが採用されなかったなら、被害者は法廷で証言しなければならなくなるのだと。でも、子どもの場合は、普通の法廷で、犯人や(私が証言した時には、加害者は手錠と腰縄に繋がれて、法廷に入って来ました。)傍聴人がいる所で証言するのかと思って、すっごく心配でした。でも、子どもの被害者の場合は、たいてい、児相がどこかの部屋に裁判官が(私の証言の時には三人の裁判官でしたが)多分代表の一人だけ、そして弁護士と書記官だけで、傍聴人もない所でお話しをするように配慮されるそうです。それで、少しホッとしました。でも、あの、加害者の弁護士、私に聞いたようなしょうもないことをネチネチとかの女に聞くのだろうなあと心配ではあります。そして、もし、そのような場で被害者が何も話せなかったなら、そこで初めて、司法面接で話したこと、文書やビデオが採用されるのだそうです。

昨日、アマゾンから届きました。読んでいて、ぞっとして、苦しくなって、一気には読めません。でも、読み続けなければ。

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寺本弁護士と私との「性的同意を巡って」のお話しはこれで終わります。皆様、沢山のコメントありがとうございました。性的同意について、京都の学生さんたちを中心に作られたチェックリストについては、フェイスブックの11月25日の渡邊智子先生のコメントへのお返事で、写真を載せています。

私は今日は夜7時から、高宮中学校の保護者の方に話しに行きます。保護者として知っていて頂きたい事をしっかり話してきますね。お昼には、その次の講演、「知的障がい児の性教育」についての資料作りです。

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