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一日中目いっぱい研修を受けました。

五つもの最先端の医療、研究についてお話を聴いた後はランチョンセミナーです。私は、日常の診療の、それも今は高齢の方がたくさん来られるのですが、とても良く出会う「便秘」と「排尿」についてのお話を聴きに行きました。私なりの診療を行っていますが、もう少し問題を整理したり、さらに効果的にしたいと思っていた所でしたので。

戴いたお弁当はこれ。「てんむす」と「牛めし」のどちらかをという事でしたので、牛めしに。そしてびっくり。名古屋まで来て、「仁多米」ですよ。

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とてもおいしいお弁当でした。食事をしながら、便秘、便の写真などを様々見るのも、なかなかでしたよ。産婦人科だと、どうしても漢方が使いやすくて、高齢の方でもそれにこだわることが多かったのですが、今は様々な作用の異なるお薬が出ています。それらをどう使い分けるかです。また、以前からとても使いやすくて多く使われているマグネシウム剤の長期連用で、高マグネシウム血症となり、意識が亡くなって担ぎ込まれて来た方もあるという症例にはびっくり。どんなお薬でも、漫然と使い続けてはならないという戒めです。気をつけなければ。勿論、お薬だけでなく、日常生活で便通を整える努力をすること。でも、高齢の方は、腹筋を鍛えるのもなかなか難しくなったりしますので、それをどうアドバイスするかですね。排便の時の姿勢も影響があると。洋式トイレの下に足台を置いて、そこに足を乗せ、うんと前かがみになると出やすいとか・・。

 排尿については、東京女子医大の泌尿器科の女性の教授のお話でした。女性の尿漏れの話。また、骨盤底筋が緩んで、子宮や膀胱が下がってしまう人が私のクリニックでもとっても多いのですね。その対処方。手術の方法など。これは、先日広島で泌尿器科の先生の話を聴いていましたので、かなりダブりました。

ランチョンの後は、日本専門医機構単位付与のための講習を受けました。私は産婦人科の専門委ですが、「専門医機構」なるものが一体いかなるものなのか、さっぱり分かりません。領域講習というのと、共通講習というのがあって、領域講習は、私は広島での医会の講習などで沢山ポイントはもらっていますが、共通講習というのが、あまりポイントがありません。ので、こそれを。「医療安全講習会」というのと「感染対策講習会」という二つ。

医療安全講習は大変に面白かったです。藤田保健衛生大学の安田あゆ子教授の医療の現場での事故防止のシステムづくりについてです。現実には、沢山の医療事故があります。それをどう防いでいくかということ。これまでは、「匠」と「女将」の医療であったと。それを個人の問題ではなく、システムとしてどう防いでいくか。医師は匠ではなく、「マエストロ」・指揮者たれと。それを学ぶのに、安田先生はトヨタの品質管理に学んだと言われます。何十万人もいるトヨタのシステムをどうなのか。「お客様第一、全員参加、絶え間ない改善」これを医療の世界に持ち込みます。

さて、これを私のクリニックにどう生かして行くかです。

一日だけの参加でしたが、びっしり休みなく詰め込んで充実した研修をして帰りましたよ。帰りの新幹線は超満員で、足が大変でしたけど。晩ご飯は恒例の駅弁。名古屋駅で二個買って帰りました~。

 

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