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 広河隆一さんのこと。③

長年性暴力の被害者支援に関わっていて痛感するのは、その被害を訴え出るのがいかに困難であるかという事です。多くの被害者が、自らが悪いわけではないのに、自分を責めてしまいます。それに、詩織さんの事件でもわかるように、被害者に対しするバッシングのひどさ。詩織さんは、男性のみならず、女性からも本当にひどいバッシングがなされました。

今回の被害者に対して、そのような攻撃がなされない事、それを痛切に願います。私は、彼女たちに、訴えてくれてありがとうと、感謝します。

そうでないと、私たちは、ほんとうにだまされ続けていたことでしょう。この人の本質に気づくことなく、尊敬し続けたことでしょう。

今となっては、この人がやってきた、数々の実績も色あせます。ただ、そこに「対象」があったから、取り組んできただけはないのかと。人々に賞賛される材料は何かと探した挙句の取材であり、報道活動であったのではないのかと。

この人がやってきたことは、こんなことがあっても消える物ではないと、彼の実績は実績であると彼を擁護する人もいました。何を言っているのでしょう。女性たちを暴行しておいて、その一方では素晴らしい実績を上げていたと誰が思えるでしょうか。被害を受けた人でも、そう評価できるとでも?彼は、暴行魔なのです。
被害者に謝れと言っている人もいます。そもそも自分が加害者であるということを実感していない人が何を謝ることができるというのでしょう。


昨年、札幌においてのシェルターシンポジウムに参加した時に、DV加害者支援に携わっている人の話を聴きました。加害者は、何よりも自分がしてきたことが被害者の人権を侵害したことであるとの自覚がないこと。被害者を傷つけていること、それを自覚してもらうのが、どれだけ大変なことであるのか。その自覚があってこその謝罪でもあるのです。

私は、広河氏がとてもその自覚をしているようには思えません。様々な加害者が口にすることば。「私は無理やりしてはいない、断ることだってできたはずだ、これは合意の上での行為だ」、ただ、その後の彼女たちへの自分の向き合い方がよくなかっただけだと彼は言いました。


通販生活で、落合恵子さんが、彼へのインタビューを行い掲載されたと。落合さんの痛恨の声明文を読んで、胸が痛くなりました。早速通販生活を買って、そのインタビューを読みました。広河氏が言っていることは素晴らしい。すごいインタビューです。そして、腹立たしくってたまらなくなりました。この男が言っていることは嘘だと。こんなことを知ってしまった今、素晴らしい人であるとは思えません。女性や社員や学生等、人を人として尊重できない人が弱者の立場にたっているかの如くふるまう事が却って不快です。


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通販生活では、落合さんの声明だけでなく、性暴力について、次号でさらに深めて頂きたいと思います。「心引き裂かれつつ」ある落合さんに、何とか頑張って頂きたいとエールを送ります。


「DAYS JAPAN」では、最終号で「被害実態の報告記事」を掲載するとのこと。ぜひ、広河隆一氏本人に向き合って欲しい、追及して欲しいと思います。一筋縄ではなく、しっかりと。被害者の方たちはもちろん、多くの裏切られた思いを持っている私たちも納得できるように。


先述の、札幌での加害者に向き合っている人が言われました。加害者プログラムには終わりはないと。終わる時は、被害者がもういいと言った時。いいというのは、本当に心から彼は変わったと被害者が実感できた時、または、「もう、彼はダメだと。何も彼は変わらない、もう離婚して関わりを持ちたくない」と決心した時なのだそうです。

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コメント

被爆74年:広河さん、カメラのシャッターはきれても、「写真と写心」は撮れなかったのでしょうね。

投稿: 小倉っ子 | 2019年1月23日 (水) 10時26分

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