映画「共犯者たち」
17日の木曜日の午後、横川シネマに映画「共犯者たち」を観に行きました。「タクシー運転手」「1987、ある闘いの真実」に続いての韓国映画です。でも、前二作と異なるのは、これがドラマでなく、ドキュメントであるという事。
イ・ミョンバクとパク・クネ政権の役9年間にわたる言論弾圧の実態を告発しています。
公共放送局KBSや公営放送局MBC等への露骨な介入。社長の解任、自分の側近を社長に。調査報道チームは解散。政権に批判的な番組は中止。記者たちは制作部門から外され、または解雇され・・・。両局は、政府発表だけを行う「広報機関」と成り下がり・・。
それらに対し、職員や労働組合等、懸命に闘います。本物のジャーナリストたちは、非営利独立メディア「ニュース打破」を作り、韓国のジャーナリズムを解体させた「主犯」と、権力に迎合した放送業界内の「共犯者たち」にカメラを向けます。
今の日本とそっくり同じような状況で、如何に彼らが闘ったか、ドキュメントの持つ真実が胸を打ちます。
韓国の人々の、民主主義を求める闘いの姿に胸が熱くなりました。なぜ、韓国は「長期保守政権」を終わらせることができたのか、今の日本と比べて・・・と。
警察に引きずられながらも、多くの者が座り込み続けた職員のストライキ。一人でフェイスブックを通じて「社長は出ていけ」と叫び、それが多くの人を集めて行く姿。
配置転換でアイススケート場の管理の仕事をさせられる記者、アナウンサー、ディレクターたち。
最後に、田舎に引っ込み、がんの闘病をしている元記者が、「子どもに残す書き物をしている」と。そして、「私たちは、あのような状況でも、黙っていなかった。声を上げたということが大切なのだ」と語る姿に、もう、涙涙でした。
ぜひ多くの方たちに見て頂けますように。まだまだ続いている闘いの続編を期待したいですね。
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