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年の瀬に怒っていること・NPOフローレンスの寄付集め③

特別養子縁組の決定は、家庭裁判所がおこないます。申請書を提出し、家庭裁判所の調査官の調査もあり、半年以上の養育の観察もあり、(家庭裁判所から委託を受けて児童相談所が養育の観察をすることもあります。)はじめから一年近く経ってやっとれ決定がなされます。

児童相談所が申請の手続きすることもあるのですが、今は民間の特別養子縁組事業者が申請のお手伝いをしているケースが多くなりました。その特別養子縁組について、2018年春から、法律が変わり、それまでの届け出制から許可制となりました。あっせん事業は個人ですることはできず、法人であることとなりました。私は、個人で届け出ていましたが、私のクリニックは医療法人ですので、法人として手続きを行いました。大変な書類を提出して、様々なチェックや調査を受けて、やっとこの12月4日に正式に広島市の許可が出ました。それまでは、あっせんを進めていて結構ですとの許可がでていますので、その間も斡旋をしていました。

最近のケースです。これまでも言っているように、性教育に取り組む中で、特に若い女性が思いがけずの妊娠をし、悩んだ末にやっと私のクリニックを受診をした時には、もう中絶の時期を失していたという場合があります。そのような場合に、やむを得ずの養子縁組のお世話をしたのが始まりです。ですので、特別に宣伝もしません。

この度のケースでも、まず養親希望の方から、電話がかかります。そのような時、一度、ご夫妻で患者さんとしていらっして下さいとお願いします。その方たちのカルテを作り、あくまでも患者さんてして対応いたします。養親の条件としては、お住まいの地の児童相談所の特別養子縁組里親の研修を開けて、登録してあること。まだの場合は、研修を受けて登録をしてから、再度来ていただきます。この方の場合は、もう登録がしてありました。受診の費用は不妊症の病名で、保険の一部負担の850円頂きました。それは、クリニックの収入となります。

家庭訪問は、私の時間がある時、主に夜になりますが、その方が、お仕事も済ませてご夫妻が在宅されていますので、都合がよいのです。お住まいが広島の場合は、車を運転していきますし、他県の場合は、そこに講演や学会等で出張に行く時に足を延ばします。ですから、交通費もかかりません。私は、基本的に診療の延長のボランティアと位置づけていますので、もちろん調査費等は頂きません。フローレンスの家庭調査に5万円+交通費というのが、理解できません。交通費がかかるとしても、なぜ5万円もお金がかかるのでしょう。家庭訪問は、住んでいらっしゃる環境や、お住まいを見るだけでなく、さらに詳しく養子縁組についてお話や会話をしますので、とても楽しく有効です。その際のお二人の状況から、どのような夫婦関係であるかもよく分かります。そして、その時に、ラインを設定して頂いて、以後、ラインで細かいうち合わせをします。今回のケースでは、計4回家庭訪問をしました。

実親も、妊婦健診に通って頂く内に、その度に本人や親子さんと話をします。養子縁組として養育をどなたかに託すか否かは、時間をかけて結論を出して頂きます。決していそがせてはなりません。あくまでも本人が納得して結論を出すことが必要になります。それに、例えば通学している時には、学校への対応をどうするか等、こまかい相談や対応が必要になります。これらは全て診療のうちです。

赤ちゃんが産まれると、毎日ベッドサイドに行き話をし、決心は変わらないの確認をします。出生届は本人か、本人の親子さんと共に役場に行きます。これも、お金はかかりません。

実親と養親予定の方との面接にも立ち会います。これも、お金はかかりません。養親の予定の方は、実母と入れ替わりに病院に教育入院か通院をしていただいて、育児の練習をして頂きます。この費用は、養親が病院に対して直接支払います。これには、保険は効きませんので、実費です。今回の場合は、病院に約6万円支払われたそうです。

家庭裁判所への申請書は、本人と共に私が作ります。その時に、今回の申請に至った過程を私からの上申書として書いて共に提出します。これは、長文になって作成の時間もかかるのですが、まあ、これもボランティアです。今回は、実字数6671文字。原稿用紙では、改行も入れて約20枚の長文となりました。私たちの仕事というのは、無料で書かなければならない事はとても沢山あります。検察庁や警察からの診療照会書や捜査関係事項照会書というものは、これも時間がかかりますが、全く報酬は支払われません。診断書の場合は、2100円頂けますが。ですから、裁判所への上申書もボランティアとして書きます。

養親と共に、提出に行きますが、この時に養親予定の方は収入印紙800円分と文書の送付のための切手2000円分の現物を渡されました。

結局、養親予定の方がこれまでかかった費用は住民票や戸籍謄本の交付料も含めて、約65000円ほどです。

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その前の県外の方の場合、新幹線代、高速道路通行料、ガソリン代、病院への支払い、赤ちゃんの国民健康保険の保険料、裁判所での収入印紙、切手代等を含めて、計133284円だったとの報告をいただいています。この方の場合も、家庭訪問、裁判所への提出等は私の機会を合わせて、一緒に行っています。

養親になるための費用はこのようなものです。なぜフローレンスは200万円かかるのでしょう。それは、養子縁組のあっせんをすることで、それを生業として生活費を稼ぐのか、人件費を実費として計算するからでしょうか。それにしても、200万円はひどい。登録後の170万円って、何にそんなにお金がかかるのでしょうか。

私は、養親へのカウンセリングも、ボランティアの趣旨を理解している友人のスクールカウンセラーや、出産した病院のカウンセラーの方たちのお力を借りています。が、何より私自身がずっと実母とも養親ともつながって、会話を交わし続けることが必要と思い、実践しています。

本来、赤ちゃんの命でお金が動くことはあってはいけないと思っています。以前、特別養子で赤ちゃんを得た方が、赤ちゃんをお金で買ったような気がすると言われたことがありました。本来、養子縁組のあっせんは、児童相談所のような公的な機関が、公務としてなされるべきものと思います。または、民間がするのであれば、他に生業があって、あくまでも養子縁組のあっせんはボランティアですること、そうあるべきだと思います。

他にも、あっせん事業所は沢山ありますが、今回、あまりに寄付集めの宣伝がひどいので、それも養子縁組を虐待防止と命うっての寄付集め、一方で養親からこんな多額のお金を受け取っているこに、強い不信感を持ったのでここに書かせて頂きました。

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コメント

おっしゃる通りですね。
このフローレンスなる団体は監視の必要があると考えてます。

投稿: | 2019年1月18日 (金) 14時15分

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