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「みをつくし料理帖」の特別巻

私は、学会やら研修やら、講演やらいろいろな所に行くための移動は、ほとんど夜です。診療を済ませてから車を運転したり、新幹線や飛行機に乗ったりします。だから、この前の東京行きの時に、昼に新幹線に乗るのは、めったになくて、うれしいかったのです。日ごろは真っ暗で面白くもありませんが、今回は、「富士山が見えるか」の期待でドキドキしました。その前、厚生労働省の「特別養子縁組」のあっせん事業者の集まりの時にも、そうだったのですが、台風が来ている所で、暑い雲に阻まれて富士山は見えませんでした。今回は、静岡を過ぎると、じっと待ったのですが、だんだんと雲が出て来て、また全くだめでした。裾野が見えただけ。まったく、もう。

そんな新幹線の中では、本を読みました。待ちに待ったこれ。

2

主人公を初めとして、登場人物のその後が書かれています。完結した時に、「2018年」 にその後を出版すると宣言されていて、いつかいつかと待っていました。先日、友人から「出てるんではない?」と言われて、ネットで調べると、正にこれ。9月1日付で出版されていました。即、本屋さんに走りましたよ。

今回のも、本当に読み応えがありました。夢中で読んで、そして深い感動。

好きな人をあきらめる、それはとてもつらいことだった主人公も、穏やかでやさしい医師と結婚して、共に大阪に行って、そこでの暮らし。その夫ある医師に大変なことが起こります。主人公の苦悩。

そして、もう一人の主人公、小さい時の水害で家も家族も全てを失い、だまされて吉原に売られた花魁、そこを出た後、主人公とともに大阪に行き、かつての実家の商家を再建します。

その吉原の遊郭にいた時、ずっと彼女を支え、彼女を救うために命を落とした男、又次とのなれそめが、ここで明かされます。それは壮絶でした。

それにしても、この高田郁という人、すごい作家だと思います。その構成力だけでなく、あらゆることについての蘊蓄がただ事ではありません。「みをつくし料理帖」は、初め、料理に関しての小説と思ったけれど、それよりも、登場人物の生きざまが面白くて。時代考証も細やかで。筋に太い骨があり、料理はその香りづけとし大切な役目を担っています。今回、彼女が夫を救うために懸命に味噌を作るくだり、それで作った味噌汁をすっかり弱ってしまった夫が口にするあたり。料理や医療や健康についても、考察が深くて。

待っていた本を読み終えて、なんか虚脱です。まだその後を書いて欲しいと思っても、「もうこれで終わりです」だそうです。同じ作者の別の本を読もうと思うけど、あまりにこのシリーズがおもしろかったので、もう少し時を置いてからにしようと思います。

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コメント

高田郁さん、宝塚市の出身です。
山本周五郎が好きだったという父君の影響でか、
彼女の作風は凛々しくて温かく、
主人公のひたむきな生き方がとても好きです。
考えれば先生の生き方に通じる所が有りますよ。
図書館に予約1番で待っているのですが未だです。
「あきない世傳 金と銀」「銀二貫」も良いですよ。
面白いので一気読みで私の様に目を悪くしないでくださいね。

投稿: ふじやま | 2018年9月21日 (金) 09時28分

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