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障がいのある人の性教育について③

知的障がいのある子どもの性教育についての続きです。

子どもたちは、いろいろな言葉に傷つけられたり、なかなか自己肯定感を持てないで育っています。私の患者さんでも、できるだけご本人に直接話かけたいのですが、そうすると、付き添いの方から、

「この子に話しても分からんから。障がい者なんだから。私に話して下さい。」と言われて、当人がうつむくという姿もあります。当事者は、こんなやり取りをいっぱい見て聞いてきているのでしょう。

自己肯定感、大切な自分という意識をもってもらうために。これが、七生養護学校の先生たちがもっとも力を入れた所でした。自画像を絵に描いたり。子どもたちは、赤ちゃんが好きです。自分が生まれた時のことを勉強する中で、自分に対してのいとしさも身につけて行きます。

長年、知的障がい児の性教育に取り組んできた永野先生がその授業の様子を話してくださいました。自分が生まれた時のことを勉強する中で、難産で知的障がいが残ったという生徒。授業を見学に来た方のそばにとことこと行って

「こんにちわあ。僕は○○と言います。僕は生まれる時に頭が出たり引っ込んだり出たり引っ込んだりしてなかなか生まれなくって。頭が壊れました。だから、時々バタンと倒れることがあります。その時には宜しくお願いします。」と
ご挨拶したのだそうです。

他の先生の実践です。好きな事を一杯上げてもらう。子どもたちは生き生きと探します。楽しい授業づくりですね。

そして、体の勉強。性教育というと、性器の学習みたいにとらえられがちですが、体全ての勉強です。その上でのプライベートゾーンですね。これは、その体の勉強をした特別支援学級での、私の友人の実践の報告です。こうして頑張っている先生方、感動します。


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この項、まだ続きます。

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