性被害ワンストップセンターひろしま
昨日のNHKの番組、とてもよくできていたと思います。広島の性暴力ワンストップセンターのことが十分に語られていました。(ちらっとですが、会議中の私の姿も出ていました。)
ワンストップセンターは、はじめは広島市内だけの対応でしたが、今、徐々に支援が広がって、県北も、県東部もカバーできるようになりました。
センターでは、毎日の電話当番を交代でする以外に、月に一回、支援員みんなが集まって、会議をします。その場では、相談があって支援すべき人のことを一人ひとり報告し、ディスカッションします。
その時にいつも思います。このワンストップができて良かったなあと。これまでも、性暴力の被害に遭った人たちを診療の場で診てきました。でも、私一人でできることには限界があります。肉体的な治療よりも、心が傷ついている人が多く、その場合にはカウンセラーや診療内科を紹介したり、時には弁護士さんを紹介したり。了解を得て警察に連絡したり。でも、いつももどかしい思いをしていました。
それが、ワンストップセンターでは、様々な立場の人たちと同じ場で被害に遭った人についてディスカッションできます。それだけでなく、機動力を発揮して、自相に相談したり、シェルターに連れて行ってあげたり、警察に告発したり裁判に付き添ったり、きめ細かに対応できます。沢山の支援員の人や、カウンセラーや弁護士さんの力って大きいなあと思います。
特に、子どもの性被害、これは何より慎重に、子どもの心を大切にしながら対応しなければなりません。社会的には、子どもの性被害がこんなにあることは知られていないでしょう。だって、これまでワンストップセンターで対応し、裁判で有罪判決が出ても、一件も報道されたことがありません。とんでもなくひどい事件でも。
それは、被害者が特定されて、それを知った人からさらなる被害に遭うことがないようにという事で、加害者の名前も公開されませんし、事件そのものも公開されない事が多くて、逮捕、起訴、裁判、判決もひっそりと対応されているからです。
でも、子どもの性被害は、絶対に許せません。加害者は再犯の可能性もありますし、被害者を守りながら何とか社会に警告する方法はないものでしょうか。
私は今日の夜から、車で移動です。明日は、特別養子縁組の手続き、高校生への講演、そして、広島に帰ってから、お楽しみ、今年初めてのカープ!!観戦ですよ~。
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