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アフターピルを自分で買えるようになることには反対なのです。

避妊しないで性交をした場合、妊娠・中絶まで行く前に、、いわゆるアフターピル、緊急避妊薬があると捉えられています。本来、これはレイプされた、コンドームが破れたという犯罪やハプニングが起こった場合の救済策としてあるものです。そのような場合、遅くとも72時間以内に内服それば、85~90%の妊娠を防ぐことができるというものです。

それが、本来の使い方でなく、「避妊しないでセックスしたから」と言ってアフターピルを求めて来る人がとても多いのですね。レイプされたという人は、私のクリニックではほんの少しで、避妊をしなかったからという人が圧倒的なのです。

なぜ避妊をしなかったのか、私は尋ねます。そしてこれからはちゃんと避妊をするようにと。昨日言ったように、「コンドームも使わないでセックスする男はとても失礼な人だと知りなさい」といううことと、「そのような人と、まだ付き合うつもりなのなら、あなたがピルを飲んで防衛しなさい」と、ピル、OCを勧めます。
アフターピルを求めて来る人には、単に今回の事を何とかするだけでなく、今後のことをしっかり考えな直してほしいし、OCの内服へのきっかけとしてもらうための機会であるとも思っています。

 アフターピルを求めて来る人に違和感を感じることもあります。それは、リピーターが多いという事。私は、アフターピルは一回きりのものと思っています。一回内服したら、あとはちゃんとした避妊をして欲しいのです。そのための指導が必要と思っています。でも、まるでアフターピルを普通の避妊法としているかのような人。それも、相手が同じ人という場合。それはとても悲しいと思います。ちゃんと相手と避妊の話や実行がなく、あとで一人で薬を取りに来る、寂しいものです。

「あなたは、こうしてアフターピルを取りに来ていることを彼には言ってるの?」と尋ねます。ちゃんと話をしなければね。でも、それを彼に言うこともなく、一人で何とかしようとしていること。これではいけないでしょう。悲しすぎるよね、と。

それに、男から、あとで薬を飲めばいいからと言われたという人もいます。何度も言いますが、詩織さんの事件でも、男が「ピルを買いに行きましょう」と言ったそうですが。そんな、卑怯で情けない男もいます。

今、緊急避妊薬を産婦人科でなく、薬局で自分で買えるようにという動きがあります。女性たちはそれを歓迎しているようです。厚労省にも、圧倒的にそれを歓迎する意見が寄せられたと。確かに、産婦人科に行ってこれを購入するという、一つの垣根が取り除かれるということは、女性にとってありがたいことかもしれません。でも、と、私は思います。

多くの国で自分で買えるようになってはいても、それは、同時に性教育にも国を挙げて取り組んでいる国々です。

例えば、これは日本にきて、大学の先生をしている方からうかがったことです。イギリスでは、若者の人工中絶を減らそうと、国家プロジェクトを立ち上げたと。国中に保健センターを作り、そこに行けば、ピルを無料でもらうことができる。緊急避妊薬も無料です。でも、緊急避妊薬は、時間の制限があります。できるだけ早く内服する方が効果も高くなります。公的な機関ですので、休みがあることも。そのような時には、スーパーマーケットの中のドラッグストアで自゛分で買うことができると。でも、その時には、「教育」が゛セットされていません。保健センターでは、「これからはピルを飲みましょう」などと、教育ができる、でも、自分で買うのには、それができないので、少し高くしましょうと。で、保健センターでは無料ですが、自分で買うのは、1500円くらいなのだそうです。

日本では、15000円もします。薬局で、自分で買うことができるようにということに反対する産婦人科の団体に、「自分の既得権益を守るためた」という人がいます。とんでもない、15000円というお金は、自分の収入になるわけではありません。その分、高い金額で、薬問屋さんから仕入れるわけですから。それに、指導などにとても時間をかけて、お話しますので、時間的なこともと考えると、決して儲かることではありません。

それよりらも、ピル、経口避妊薬も広まっていない、性教育も、中学生に避妊の教育もできない日本で、アフターピルだけ自由に買えるようにするという必要性が私には分かりません。せめてアフターピルを求めて来る人に、避妊の必要性をしっかりお話したいと思っているのに、ただ、お金で買えばいいということになるのは、とても心配なのです。

そして、あとで薬を飲めばいいからという男たちもきっと増えるでしょう。あの、詩織さんをレイプした男のように。それに、まだまだ日本の性教育が十分でなく、エイズの予防教育も、まだまだできてなくって、日本の感染率がなぜ多いのか、なぜコンドームを使うことが定着していないのか、世界中から指摘され疑問に思われているのに。日本のように豊かで、義務教育も行き届いている日本でなぜ?と。

それは、義務教育が行き届いていても、性教育は全くダメだから。だから、私は、まだまだ自由にアフターピルを自分で買うことができるようにするには、反対なのです。

◎レイプされて、警察やワンストプセンターに届けて受診する時には、緊急避妊薬は無料でで提供されます。

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