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村中璃子さん、授賞式での講演3.

 おはようございます。雨の玉造です。昨日は、母の25周年、父の15周年の供養のお祭りでした。姉一家、甥とその子も一緒に。それにうれしいことに、私の長男一家も東京から来てくれて、孫も一緒。みんなで賑やかに過ごしました。娘が仕事の都合でこれなかったのが残念ですが、孫と一緒に温泉につかって、本当に幸せな時でした。今日は松江城に行くつもりです。雨が残念ですが、もし動いていれば、お堀の船に乗りたいと思っています。

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村中璃子先生のスピーチ、今日で終わります。この中に書かれている、池田氏の論文については前々回紹介した以前の私のブログにも書いています。すでに、厚労省からも見解が出ていますが、ねつ造の論文を大々的にテレビのニュース番組で報道した時のことをまざまざと覚えています。


それまでも、私も一貫してワクチンの安全性については、揺るぎない信念をもっていました。 いろいろな人から、心配して問われても、大丈夫と答えてきました。これは、いわゆる薬害と違って、組織的に作りだされたものと。それでも、このニュースが流れた時、そんなバカな、と思いながらも、脳に沈着した物質があると科学的に証明されたという報道に、驚いたものです。

それが、こんなねつ造だったとは。報道する人は、チャンと広く多くの人から取材をして、いわゆる「裏を取る」という作業をしなければ。数々の「副作用」とされるものは、ワクチンのせいではなく、思春期に起こりうる様々な症状で、これがすべてワクチンのせいとされ、HANSなどというあたかも新しい病気の一種であるような報道がなされました。ホルモン的に成熟した女性のほとんどに起こる「生理痛」さえも、「HANS」とされているのです。生理痛で来た高校生のお母さんから、半年前にうったワクチンのせいではないでしょうかと言われて、絶句したこともあります。ダイエットにより月経が停まった少女さえ、ワクチンのせいではないかと。


日本では国家賠償請求訴訟が終わるまでには10年を要すると言われる。また、訴訟が終わるまで、接種再開を決断できる首相や官僚は出ないだろうとも言われる。よって、もし子宮頸がんワクチン接種再開まであと10年を待つ必要があるとすれば、日本人の産婦人科医は、いったいいくつの子宮を掘りだせばいいのだろうか。

答えは「10万個」だ。

掘り出した10万個の子宮を想像してほしい。その持ち主である女性たち、そこから生まれ母を失った子どもたちを。そこから生まれてくるはずだった子どもたちを。

一方、私の古巣でもある、世界保健機関(WHO)のワクチンの安全性に関する諮問委員会GACVSは、今年7月に出した子宮頸がんワクチンに関する最新の安全性評価をこう結んでいる。

“科学的分析とは裏腹に、世界では症例観察に基づく誤った報告や根拠のない主張が注目を集めている。合理的根拠に乏しい主張によって接種率の低下する国が増え、実害をもたらしていることに対し、委員会は引き続き懸念を表明する。今後もモニタリングを続け、大規模データの解析を通じてワクチンへの信頼を維持していくことが大切だが、その過程で結論を焦り、文脈を無視した、確たるエビデンスのないアーチファクト(二次的な事象)が観察されることがある。これこそが「挑戦」だ”

長く大変な道のりだった。しかし、私は今日、このような素晴らしい賞を受賞することができた。私はこの2017年ジョン・マドックス賞を与えられたという事実を、こうした子宮頚がんワクチンをめぐるアーチファクトやオルタナティブファクトに対し、世界中で行われている挑戦の象徴として受け止めている。

しかしながら、この場を借りて1つだけお願いしたいことがある。今週に入ってから、9番目に話をした出版社である平凡社から、本の刊行を決定したという連絡をもらった。本はできている。私の夢はこの本が、世界中の病院やクリニックの待合室に置かれて読まれることである。ぜひ海外の版元にも、この本の翻訳・刊行をお願いしたい。本のタイトルは「10万個の子宮」という。

推薦してくれた日本産婦人科医会の木下勝之先生、石渡勇先生、北海道大学小児科の有賀正先生、国立成育医療センターの五十嵐隆先生に感謝します。私を信じてくれた京都大学医学研究科の本庶佑先生、松田文彦先生、ウェッジ元編集長の大江紀洋さんと、私の次の仕事を辛抱強く待っていてくれる読者の皆さんに感謝します。そして、何よりも、私の不在と上の空に耐え支えてくれた家族と、このような形で私に名誉を与えてくれたジョン・マドックス賞関係者の皆さんに心からの感謝の意を表します。

本日はこのような名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございました。

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村中璃子『10万個の子宮──あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか』 平凡社 2018年2月刊予定


まだまだワクチンについてはお話したいことがあります。もう少し続けますね。

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