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ノーベル平和賞について

東京、息子宅二日目です。昨日は、息子夫妻の10周年の結婚記念日でした。

家族と共に上の動物園に行きました。大変な人出で、お目当てのパンダはチラリとしか見えませんでした。孫は、トラもライオンもたくさんの人の後ろから息子に肩車をしてもらったり、または潜り込んだりしてそれでもチラリと見ました。写真はパンダ舎の前です。もちろん、お母さんパンダと赤ちゃんはいません。オスだけですが。パンダの写真を撮ることなんてできませんでした。

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夜は娘も合流してイタリアンのお店でワインと共にお祝いをしました。素晴らしくおいしいお料理。それはまた。

息子はもう出勤しました。私は午前10時から午後4時までびっしり研修です。そして夜はみんなと合流して食事をして帰ります。

さて、気の重いことを書かなければなりません。ノーベル平和賞についてです。この度の「ICAN」の受賞です。ICANがしてきた核兵器廃絶の国際キャンペーンの活動は素晴らしいと思っています。私自身も8.6ヒロシマ平和の夕べで国際署名をたくさん集めましたし、本をたくさん売ったりしましたが。でも、全く喜ぶ気になれませんでした。

ICANの人たちは「広島・長崎の被爆者の活動があってこそ」とメッセージへを送られていますが。

それなら、被爆者にこの平和賞は送られるべきだと思いました。日本被団協への平和賞の受賞はこれでなくなったと思います。

被爆者は広島に来る人達に、または命掛けで世界中に出かけていき、証言し、核兵器廃絶を訴え続けました。そして核兵器廃絶の実現を見ることなく、次々と亡くなって行き、証言できる方も少なくなってしまっています。

被爆後のまだ間もないうちから、夜行列車に乗り、東京駅で顔を洗い、国会や厚生省に陳情に行き、座り込みをし人々に訴え続けた、そのころのことを聴くたびに涙ぐんでしまいます。核実験が行われる度に平和公園の冷たい石畳の上に座り込んで核兵器廃絶を訴え続けてもいます。

実は、日本被団協の経済状況も大変なのです。今、寄付もとても少なくなりましたし。広島ではもうすぐ活動するお金が尽きてしまいそうな、そんな状況にあります。もしも平和賞が被団協に与えられたなら、しばらくはお金の心配もなくなるでしょうに、なんて切実に思います。

それでも、被爆者の方々は、今回の受賞に拍手を送られています。なんと寛容なことかと思います。

そんな思いで、素直におめでとうとは言えないままでいます。私はあまのじゃくかと何度も自問しながら、それでもその思いは消えず、ここに喜べないと書かざるを得ませんでした。拍手を送られたヒバクシャの皆様、すみません。

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コメント

私も本当は国内の被爆者団体が授賞すべきだとおもいます。地球市民としては国際的な団体に授賞させるのが平和だという風潮なのでしょう。本当に極東軍事裁判の判決内容や核兵器裁判の判決にある意味寛容なんでしょうね。医療費をアメリカは支払うべきだし、謝罪すべきだとおもいます、核兵器を使用させた国がわるい、加害者なんだと肯定されてる部分があるのでは。本当にいろんな意味で戦争被爆国は生きられない。死んでくれと言われている気もがします。あくまでも私の主観です。極東軍事裁判の判決からそもそも間違っているのだと思います。本当にさみしい限ります。

投稿: 愛ちゃん | 2017年10月 9日 (月) 07時45分

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