性暴力の被害に遭うということ①オルガさんの講演
また、オルガさんは、今日から東京で開かれる第20回「全国シェルターシンポジウム」の基調講演者です。全国シェルターシンポジウム「No more viorence」のビデオメッセージはここにあります。少し恥ずかしいけれど、私も登場しています。
https://ja-jp.facebook.com/pg/NoMoreViolence2017/videos/?ref=page_internal
オルガさんの講演「トラウマを抱えた被害者を支援するということ」は、それは素晴らしくて。
「オルガさんは、父親から母親への激しいDVがある家庭で育ちました。本人も3歳ごろから父親からの身体的・精神的・性的虐待を受けながら生き抜いてきた一人です。現在では弁護士としての専門知識と被害当事者としての知見を活かし、児童虐待・DV・性暴力などへの総合的アプローチを提案するコンサルタントとして活躍しています。」(講演会の講師プロフィールから)
父親から受け続けた性暴力は、それだけでなく、父親が仕向けて二人の兄たちからもレイプされ続けました。あまりの暴力に聞いていて胸が苦しくなりました。
それでも、オルガさんはそのような困難を生き抜き、そして、今、弁護士として活躍し、幸せに暮らしています。最後にオルガさんの幸せな姿の写真を次々と流され、見ていて涙が止まらなくなりました。
私は二年間の会合、準備を続けてきて今年の3月に立ち上げた「NPO性暴力被害者サポートひろしま」の一メンバーでもあり、県からの委託を受けての「性被害ワンストップセンターひろしま」の一員でもあります。
日頃の診療の場においても、またそのような活動においても、性暴力の被害に遭った人たちをたくさん診てきました。そして、被害に遭った人が誰のサポートを受けることもなく、トラウマをずっと抱え続けている姿も。
そして、この度、詩織さんの告発を受けて、政権の中枢にいる人の指示で、レイプ犯が逮捕直前に逮捕を逃れ、不起訴となったということも知りました。
私の現場でも、最近、明らかにレイプをされた子どもの、加害者が逮捕されたにも関わらず、起訴されなかったということも知りました。その被害の診断書を精力を使って詳しく書き上げ、子どもの性被害の文献をつけて提出したにも関わらず、それが生かされなかったことを知り、無力感でいっぱいになりました。
私でもそうなのだから、当事者である詩織さんはいかばかりかと思います。加害者の声明を読んで、まあ、ぬけぬけとと怒りで震えそうでした。
これから、しばらく、性暴力について書きたいと思います。
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