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OCの長期投与などを検証する-蓮尾豊先生のお話から

 昨夜は、診療後女性医療懇話会に行きました。シェラトンホテルで午後6時45分から。でも、診療が終わったらもう7時近くて遅刻です。青森の蓮尾豊先生の

「EP配合剤の長期投与法等を検証する~43年間のOC処方経験を踏まえて」

です。長い間、臨床の場でも性教育の現場でも、そして全国を走り回っての様々な研修の場でも、ピルの普及に努めて来られた先生のお話です。実績に裏打ちされたお話はいつもながら説得力があります。

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会場は沢山の人。少しでもOC(低用量ピル)についての偏見が減り、日本の女性たちが健やかに過ごせますように。

 その上、今回、ヤーズフレックス配合錠が認可されました。月経困難症治療剤、子宮内膜症に伴う疼痛の治療剤として保険薬価収載されています。この新薬は、これまでの低用量ピルと違って、消退性出血(いわゆる月経)の回数を年3~4回に減らす、その分つらい回数が減るというものです。すでに欧米では、多数使われていますが、日本ではやっと認可された、画期的な物です。

沢山子どもを生んでいた昔の女性は、月経回数が約50回。余り子どもを産まない現代の女性は450回も月経があります。蓮尾先生は、現代女性は月経回数が多すぎる、月経は女性の健康のバロメーターでしょうかと問いかけられました。確かに、排卵があり女性ホルモンが正常に分泌されていることを意味します。しかし、過多月経、月経の量が多い、月経困難症などの月経トラブルがあっては健康とはいえません。

排卵は何のためにあるのでしょうか?もちろん、妊娠のために必要です。でも、500回近い排卵が必要でしょうかと。

ピル=副作用として、悪者にされているのは、日本だけです。せっかく、OCで月経が楽になり、避妊も確実にできていた女性が、母親にやめなさいと言われ、やめるとひどい痛み、その上、妊娠してしまって人工中絶という人は何人もいます。母親だけでなく、学校の養護教諭にやめるように言われたという人もいます。

ちゃんとした知識もないままに、ただ悪い物という偏見を、本当に何とかしなければと思います。

以下、蓮尾先生が配布して下さった先生のスライドを接写しました。日本が世界の中で異様な状況であると分かって頂けるかと思います。

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ピルを使うと、痛みや量が楽になるだけでなく、月経の日を自由に調整することが出来ます。女性アスリートについてのデータも示されました。2008年の北京オリンピック出場女性の欧米の選手は83%がピルを飲んでいたと。ところが、それから4年後の2012年のロンドンオリンピック出場の日本人女性選手は7%しか内服していなかったと。

副作用について。「もちろん、血栓症リスク等のデータは知らされなければならないが、目の前にいる女性に服用禁忌さえなければ、問題はその女性のOCの必要性をどのように理解するかが重要である」と語られました。

「服用 禁忌」があるか否か、それを見極めることが必要です。禁忌のない若い女性が内服することまで悪いことと捉えないでほしい、常々そう思っているのですが、さあ、それをどう今の母親世代や教師たちに理解してもらったらいいのか、それが課題でもあります。

また、続きをお話しますね。今日は、カープ中日戦、パーティールームです。もう、すっごく楽しみです。

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