「多様な性の基本のき」②小学校の授業
昨日の続きです。「多様な性の基本のき」、
2.小学校での授業で 城さんの発表です。
レジュメから。
『小学校の教科で特に関連の深い保健体育4年「育ちゆく体とわたし」、理科5年「動物の誕生」の授業でできる「多様な性」の基礎学習について報告します。
(1)保健体育「そだちゆく体とわたし」
①性器は「ちがい」より「共通点」
②「異性への関心」だけで語らない
(2)理科「動物の誕生」
①性転換する動物たち
②人の性器の区別がつくのはいつ』
城さんのきめ細やかで暖かなな授業を受けられる子ども達って本当に幸せよね、と実感する授業が続きます。
教科書の問題点
『 男子からは女子のことを、女子からは男子のことを「異性」と言います。思春期になると異性のことが気になったり、仲よくしたいという気持ちが強くなったりします。その一方で、反発し合うこともあります。体が変かするだけでなく、心にも変化が起きてきます。』 『思春期には、自分が男であるとか女であるとかを意しきしたり、異性への関心が高くなったりしてきます。心の変化は一人ひとりちがいますが、(個人差)誰にでも起こります。』
これらの「異性への関心」だけで語られると、それにより傷つく子ども達が必ず出てきます。今の所、文科省はこれらの記述を替えるつもりはなさそうです。
さらに、城さんの授業には、自ら集めた教材、写真や動画がふんだんに出てきて、とても面白く、説得力があります。
メダカの雌雄の見分け方、クマノミやハナダイ等の雌雄が変わること、ウミガメやワニは孵化した時点での温度によって雌雄が決まることなど、知らなかったことが一杯出てきます。さらに、ウミウシ、カタツムリ等の雌雄同体など、動物の性は雄雌が繋がっていることが具体的に示されます。
このクマノミは、動画でした。中に四匹のクマノミがいて、大きいのがメス。小さいのがオス。もしもメスが死んだなら、二番目の大きいオスがメスになると。
その上で、人の性器の作られ方、受精後6週目から7週目の胎児の断面図が出てきます。これにより、基本仕様は元々みんな女性であって、7週目以降にカスタマイズされて男性の性器になることなども示されます。これらの教材を示しながら、丁寧に「性別」のちがいよりも、共通点を子ども達に認識してもらうということでした。それに基づいての「いろいろな性」の話なのですね。まだ続きます。
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コメント
受精卵になったとき性別が実はきまっているけれど、たいのう・心拍確認ができるまではきまらないでその間女性であるなんてしりませんでした。七週目までの断面図なんてなんか見せてもらえないから面白そう。人間以外の動物の話もユニーク。
投稿: 愛ちゃん | 2017年6月27日 (火) 08時46分