前川前文科省事務次官が文科省を去るに当たって、全文科省職員に向けてのメールの全文はここにあります。
http://www.asahi.com/articles/ASK1N563DK1NUTIL031.html
もう少し引用しますね。
『そして、私が考える文部科学省職員の仕事は、子どもたち、教師、研究者、技術者、芸術家、アスリートなど、それぞれの現場でがんばっている人たちを助け、励まし、支えていくことです。
特に、弱い立場、つらい境遇にある人たちに手を差し伸べることは、行政官の第一の使命だと思います。
その意味でも、文部科学省での最後の日々において、給付型奨学金制度の実現の見通しがついたこと、発達障害や外国人の児童生徒のための教職員定数改善に道筋がついたこと、教育機会確保法が成立し不登校児童生徒の学校外での学習の支援や義務教育未修了者・中学校形式卒業者などのための就学機会の整備が本格的に始まることは、私にとって大きな喜びです。』
そして、このメールの最後は、このように締めくくられています。
『そして、セクシュアル・マイノリティに限らず、様々なタイプの少数者の尊厳が重んじられ、多様性が尊重される社会を目指してほしいと思います。
気は優しくて力持ち、そんな文部科学省をつくっていってください。
いろいろ書いているうちに長くなってしまいました。最後まで読んでくれてありがとう。
それでは皆さんさようなら。』
さらに、この度の前川さんの記者会見について、大手新聞社が寺脇研さんにコメントを求め、そのコメントが上からの圧力で掲載できなくなったということが、寺脇さんのフェイスプックで明らかにされています。
以下、寺脇研さんのフェイスブックを転載、引用します。
『某全国紙から、27日朝刊のために前川さんの記者会見についてコメントを求められ、以下のように述べた(文章は記者がまとめてくれたもの)。
その数時間後、その記者から暗い声で電話が…
「このコメントは載せるな、と上からの命令があり掲載見送りになりました」
なのでここに出します。
いやはや、この国の既成メディアの状態はひどい。...
今回の一件でそのことも明らかになりつつあります。
前川前文科次官の会見は堂々たるもので、信念の人だと改めて感じた。覚悟を決めて証言したのだろう。
今回の問題は、獣医学部の新設を特区として認めるための手続きが適正に行われたかどうかにある。指摘された文書が本物とすれば、本来あるべき関係省庁の合意形成がないのに内閣府の官僚が首相の意向であるかのように恫喝し、文科省に設置審査入りを急がせていたことになる。
官僚が首相の意向を勝手に忖度し、手柄を立てて評価してもらおうと強引に進めていたのなら大問題だ。忖度は森友学園の問題とも通じる。官邸が幹部人事をコントロールしていることが、忖度の行政を生んでいるのではないか。
内閣府という役所は歴史が浅く、他の省庁のように役人としてどうあるべきかという「吏道」が確立していない。官邸の下部機構なので官邸が強大になれば内閣府の官僚は各省庁に対して強権を振るえる。本来、それぞれの所掌について責任を持ち政策提案するのが各省庁の本務のはずなのに内閣府の下請け状態となっている。これは正常な内閣制度とは言えない。』
ひどい物です。どこの社かはわかりませんが、すっかり御用新聞社に成り下がった読売新聞だけでなく、他の大手のメディアもこのように取り込まれてしまっているのですね。今、今回の事をはじめて報じた朝日新聞への風当たりはとても強いでしょう。でも、沖縄の二つの新聞、東京新聞、神奈川新聞、そして、中国新聞等の地方紙には期待できそうです。
私は、前川さんは直接は知りませんが、寺脇さんが広島県教育長に赴任され、その間、そして文科省に帰られてからも、ずっと不登校の子どもたちの支援をして下さっていたことを知っています。私は、以前、不登校の子どもたちの劇団の「がんこ寿司」の劇で、不登校の子どもの母親役をやったことがあります。その時に寺脇さんの支援を知りました。単に温かいだけでなく、具体的に支援をして下さっていました。
寺脇さんと前川さん、同じ空気を感じます。命がけで今回の告発をした前川さんの事が、これからどのようになって行くのでしょうか。全く無視をして、共謀罪の成立に向けて突っ走るのでしょうか。何かしなければと思うのですが。
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