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二分の一成人式②

もう30年近く前になります。私がかってに性教育の恩師と思っている村瀬幸浩先生の講演を聞いていました。

 先生が多分高校の教師だった時、母子手帳を持って来るようにと生徒たちに指示をしたと。そしたら、保護者から電話があって「母子手帳がないんです」と言われたと。もちろん、「強制ではありませんから」と答えたけれど、その電話の後、先生は背筋がぞーっとしたのだそうです。そして、すぐに連絡網を使って、「母子手帳は持ってこなくていい」と伝達したのだと。

さまざまな生い立ちの生徒がいるということを、その時に痛切に実感されたのでしょう。

それから何年か経って、花田千恵先生のお話を聞いていました。花田先生は、いまは高校の養護教諭ですが、かつて小学校の養護の先生をしていました。


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そして、こんな本も出しています。子どもたちの心をしっかりつかみ、様々な工夫をこらして実践をする優れた養護教諭です。

話を聞いていた時、性教育をする基本で「一人でも傷つく子がいたら、そんな授業はしてはいけないんです」と言われました。本当に具体的に人権を見据えた教育者なのだという思いを強くしました。

二分の一成人式は、それぞれの生まれた時のことを親に聞き、写真やその当時来ていた服などの証拠品を持って行って生まれた時のことに思いを馳せ、育ててくれた保護者に感謝するというものらしいです。

保護者の参観日にされることが多く、保護者から子に、子どもから保護者へ手紙を書いたりするそうです。

その場の保護者はとても感激するらしい。でも、それらを尋ねることが出来ない子どもたちはどうなるのでしょう。

今回のテレビ「ねほりんぱほりん」を見て、これら村瀬先生と花田先生のお話を思い出しました。「一人でも傷つく子がいたら」そんな教育はしてはいけない。でも、それを知らなかったら、自分でも知らないままに子どもたちを傷つけてしまうかもしれない。そんな可能性のあることなのですから、いっそ、こんな授業しなければいいのです。ましてや、子どもが自分のつらい思いを告白してくれたのに、その意味を深くとらえることもなく、他の子たちに話してしまうなんて、教師として失格、もっての他ですよね。

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コメント

児童や生徒にリスクのある行事がなぜ学校が取り組むのかわかりませんが、母子手帳や出生時の写真や退院日の写真ない家庭があるからこそそのようなことをやるのはおかしいですね。生い立ちの記をみつめなおす事を教師には考えてほしいです。親への感謝より育ちだとおもいますし、親も育て上げ方が大事だと実感しました。性教育も親に望まれて生まれてきたこと前提・あるいは妊娠がスムーズに進んだこと前提に話すのはおかしい。治療がうまくいかなかった上かつ、不妊にきずくのがあまりにも遅かったからの養子縁組みの家庭もいるからと教えなくて、ただ、スムーズになにごとも進んだ家庭に対象のカリキュラムだとおもいますが、違和感がわたしにもあります。

投稿: 愛ちゃん | 2017年2月24日 (金) 11時00分

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