岸和田での一日③いろんな性別・LGBT
性と生の学習の「いろんな性別」の模擬授業で、初めに川端先生から「性別って何だろう」というお話がありました。自然界の生きものは、オスとメスだけでなく、いろいろな生き物かいるのだと。これがとても面白かったので。
カタツムリは雌雄同体だと。これくらいは私も知っていますが。でも、自分だけで生殖をすることを繰り返すと、遺伝的にどんどんすたれてしまうので。写真を見ました。これは何をしているのでしょう?と。交尾と思ったら、そうではなく、カタツムリ同士で精子の交換をしているのだと。
それから、ホンソメワケペラという魚。生まれた時はみんなメス。その中の一番大きいのがオスになるのだと。もし、事故か何かでそのオスがいなくなると、二番目に大きいメスがオスになるのだと。
今度は、ニノのモデルとされている(映画のニモは実は別の魚であるという説もあるのですが)カクレクマノミ、これは生まれた時はみんなオスなのだと。その中の一番大きいのがメスになって、ママになるのだと。二番目の大きいオスがパパになるのだと。
アカウミガメは、なんと、産卵した場所の温度によって雌雄が決まるのですって。29度以上だと全部メスに。28度以下だと、全部オスになるのですって。
牡蠣は、太ったのがメス、小さいのがオスになる。
ネコゼフネガイは、石に付着した一番下の大きいのがメス、その上にくっついた小さいのがオスになるのだそうです。
それから、生物の同性愛的な行為、これは、これまでに1500種以上の生き物に確認されているのだそうです。ペンギンとか、そして、キリンは、9割が同性愛だと。
そして、人間。
L レスビアン(女で女が好きな人)
G ゲイ(男で男が好きな人)
B バイセクシュアル(好きになる人は性別に関係ない人)
T トランスジェンダー(心と体の性別に違和感を持つ人)
20人から30人に一人がLGBTの人であると言われています。これは、左利きの人の数、AB型の人の数と同じくらいの確率であると。2011年、アメリカの調査ではLGBが3.5%。Tが0.3%であったと。
ですから、一クラスに一人はLGBTの生徒がいるということになります。
そして、授業では、その方たちを傷つける言葉をみんなで出して考えます。その言葉は、テレビ等で日常的に使われていたりします。
さらに、その当事者がどんなことに辛かったり困ったりするだろうかを自分で想像して書いたり、当事者に質問があったら、それを書いたりしました。
それらを白板に張り付けて、やなぎじゅんやさんが一つ一つを答えて下さったりしました。
ああ、小学生の内から、こうして学んでおくと、周りも傷つけたりすることがなくなるでしょうし、当事者はもっと生きやすくなるだろうにと思います。性別を学ぶことは、つまり、一人一人の人権を学ぶことなのですね。
一年前と今回の文科省の通達は「自殺総合対策」として出されたものなのですが、素晴らしい内容なのです。そうであるのなら、こんなすごい通達が出されるのであれば、文科省は、もっと性教育についても、これまでのバッシングの姿勢を変えて欲しいとつくづく思います。
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コメント
生物の同性愛的な行為って珍しくないのでしょうか。
うちで飼っている2羽のセキセイインコは片方間違いなくメスで、もう片方もメスだと思われるんですが、片方だけが求愛行動をします。発情を促す行為もするので、卵詰まりが心配です。
どこで覚えたのか非常に不思議なんですが、自然界では当たり前のことなんでしょうかねぇ?
投稿: きぃ | 2016年10月27日 (木) 18時43分
日本も少しずつ変わってるんですね、こうしたとりくみは未来につながります!一昨日から、カープが調子わるいです、何とかならないのでしょうか。今日勝ってほしい。
投稿: 愛ちゃん | 2016年10月27日 (木) 20時48分
カクレクマノミの話は以外です。様々な生物の話は以外でした。今テレビ中継を見ながらひやひやさてます。実況放送のコメンテーターに河野先生を採用したら面白いと感じてます。
投稿: 愛ちゃん | 2016年10月27日 (木) 20時53分