障がいのある子どもたちの性教育・高学年
今日は、午後県北の中学校で生徒さんに話に行きます。先日、養護教諭の方たちにお話した後の感想文を頂きました。参加して下さった先生方、みなさん、生徒にしっかり教えることの必要性を分かっていただくことが出来たと思います。そして、生徒さんに直接話すことが出来る、せっかく頂いた貴重な時間ですので、頑張って話そうと思います。
さて、障がいのある子どもたちへの性教育です。先日、性教協広島サークルでお話したことの続きです。ある小学校の支援学級での実践のご紹介をしました。
ほとんどのこともたちは、障がいがあっても必ず体は二次性徴、大人の体へと変化して行きます。それは紛れもない事実です。それを、子どもたち自身がちゃんと捉えることが出来るように、丁寧に伝えてあります。
ご友たちは、小学4年生で、普通の学級の生徒たちと一緒に体の変化について学んでいます。そして、支援学級の子どもたちだけにさらに3時間をかけて伝えています。
5・6年生への授業です。保護者へのお手紙から。
第1時「変化する心とからだ―からだの外側にあらわれる変化―」
第2時「男の子のからだの中の変化」
第3時「女の子のからだの中の変化」
低学年と同じように、「プライベートゾーン」について、さらに詳しく厳しく教えられています。
「プライベートゾーン」とは、水着で隠れる所です。
人のプライベートゾーンは、
勝ってにさわってはいけない!
勝ってに見てはいけない!
自分のプライベートゾーンも、
人に見せてはいけない!
「思春期になると、体の中で「いのち」のもとを作るようになってきます。それが、男の子の場合は「精子」です。0.2ミリの卵子と0.06ミリの精子がいのちを作ること。
そして、「男の子が精子を出す(射精)時はふわっと気持ちよくなること等も。
まだ実感がない事かもしれないけれど、みんな真剣に話を聴いてくれました。正しい知識を身につけてくれていると思います。
最後に、素敵な男の人になって行くためのマナーを学びます。
もう一度、「プライベートゾーンは、人に見られる所でさわってはいけない。決められた場所でしかさわってはいけない。家族にも見せてはいけない。」
第3時の「女の子のからだの中の変化」では、
『性器が体の中にあること。「卵子」は月に一つずつ卵巣から飛び出すこと。月経の時は血液を含んでいるのでパンツが汚れないようにナプキンをつけるること。男の子の「射精」と違い、「月経」はお腹が痛かったり気持ちが落ち着かなかったりすること。女の子は大変だけど、からだが「いのち」を育てるための準備を始めます。』
これらの授業を経て、子どもたちの感想です。
1・2時限の後
○性と生の学習、だいたいわかりました。二日でわかるようになりました。
○体のことがべんきょうになりました。たのしかったです。
○プライベートゾーンは見せたらいけない。
○卵子と精子がものすごく小さかったです。
○精子の出かた、卵子の大きさがわかりました。いいけいけんができました。
3時限の後
○今日、最後の性と生の学習をしました。男の人と女の人の違いが改めてよくわかりました。女の人がナプキンをつけるのをまた聞きました。だからおちていてもバカにしないことを心がけます。またもっと知りたいことがあるので、また機会があればお願いします。
○きょう性と生のべんきょうをしました。きょうは女の子のべんきょうをしました。女の子はあかちゃんを生むのはたいへんだとおもいました。
○今日は、性と生のがくしゅうでした。女の子はナプキンとかやるのがめんどいです。(たいへんやなあ)外国人も日本人とおなじかな?
○今日、性と生の学習のまとめをしました。先生の話はちゃんと聞いていたので、よくわかりました。質問です。精子と卵子はどうやってくっつくのですか?
このさいごの当然の質問についてはふつうの学級の子どもたちと一緒に楽しく学んでいます。
お終いに、担任からの保護者の方へのメッセージを。子どもたちへのまなざしが暖かいです!!
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コメント
障害のある子どもたちも赤ちゃんがどうやって発育するかをきちんと理解されてるなら安心ですね、子どもたちも、子ども達なりに、精子と卵子のお話を理解したと感じられました。私も自分の今の赤ちゃんに、大きくなったら、君がどうやって生まれたかをわかるために、受精したとき、移植したときの写真やプリントを見せようと思い、アルバムに保存しました。
投稿: 愛ちゃん | 2016年9月23日 (金) 21時21分