スクール・セクハラ懇親会で再会した先生。
スクール・セクハラについてのシンポジウムで何年ぶりか、10年は経っていると思いますが、懐かしい先生にお会いできました。私は、その先生に、頭を下げなければならないことがあって。
シンポジウムの後の懇親会で、みなさんの前でお話させていただきました。
もう10年以上前、その頃、全国に性教育ハッシングの嵐が吹き荒れていたころ。広島で、そのY先生をお招きして、子どもの虐待のお話をしていただきました。先生は、当時、大学の教官で、広島で発覚した家庭での虐待について、全保育園を対象に調査をされていました。子どもへの虐待、男の子に対する虐待と、女の子に対する虐待の特徴等、とてもよく分かる講義でした。
その会場に、当時の広島市PTA協議会の会長の命を受けたライターが紛れ込んでおりました。うん?おかしな人が盛んにメモを取っているなと思いました。
それからしばらくして、そのPTA協議会の会長の名前で雑誌にひどい記事が掲載されました。私についても名指しで「若者にフリーセックスをあおり、家庭をこわし、革命を狙っている」と、とんでもない内容でした。それについては、これまでもいろいろと報告し、本にもしてしていますが、私はそのPTA協議会の会長を名誉棄損で訴え「性教育広島裁判」として闘いました。
その雑誌の中で、Y先生の発表についても、とんでもなく歪曲して意味不明の記事になっておりました。
当時、広島市の男女共同参画の委員会の場にも乗り込んで、野次を飛ばす等の嫌がらせが行われていたのですが。
そして、Y先生への攻撃は、それだけではとどまりませんでした。先生に対する様々な嫌がらせ。先生の講演会が大変なことになっているとの話が伝わってきました。
Y先生をどうすればいいのか、どうやって守ればいいのか。元はと言えば、私たちの講演会に来て頂いたのがきっかけでした。
どうしよう、と思っている内に、先生がその大学をやめられたとの話が伝わってきました。退職と言うと、大変な出来事なのですが、その内に、他県の大学の教官になられたとの話も伝わって、ホッとしたのです。こんな広島にいるよりも、はるかに活躍できる場で、ほんとうにそこに行かれて良かったと思いました。
その先生との再会でした。それらの説明をして、あの時は、本当に申し訳ありませんでした、と、泣きながらですが、みなさんの前で頭を下げることが出来ました。先生は、とてもお元気で、気の合った仲間たちと活躍されていることが分かりました。良かったです。広島では、とても孤独だったに違いありません。
今、男女共同参画は当然、それに反対する人はむしろその方がおかしいという雰囲気にはなっています。性教育にしても、男女共同参画にしても、このような闘いがあったことを知らない方たちが増えています。歴史の一コマですね。私は、長年ひっかかっていた肩の荷が下りたような気がして、心からホッとしたのです。
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コメント
保育園でも虐待があるんですか?保育園の保育のあり方に実は疑問があり悩んでます。赤ちゃんのおむつかぶれがひどくなってます。小児科でだしてくれてる塗り薬を持ち込むのは書類上大変だから止めてほしいなどいわれてるから保育園ってなんだろうと感じてます。
投稿: 愛ちゃん | 2016年8月23日 (火) 09時25分
保育園で虐待があるわけではないんですね、失礼しました。勘違いしましたよ。ごめんなさい。家庭での子どもの性別によって虐待があるんですね。とても眠くて判断力が落ちました、すごくありがたい講義だったんだとよくわかります。まだまだあまり寝れてません。眠いです。
投稿: 愛ちゃん | 2016年8月23日 (火) 17時24分