京都にて②京大病院
京都にての第二弾です。
斉藤さんの風工房から京大病院までは歩いて約10分。まっすぐに歩けば到着します。
途中、聖護院があります。
この中の大きな仏間で、一人で般若心経を唱えたのは、もう何年前になるだろうかと思いました。この時は、すぐそばに斉藤さんの工房かあるなんて知っていませんでした。今は中に入る勇気はなく、外で手を合わせました。
周りには、八つ橋のお店が沢山あります。八つ橋の言われを斉藤さんに聞きました。元はお琴の形なのだと。聖護院に御縁のあるお琴の八橋検校の名前から来たと。
その中の一軒に入り、お土産を買いました。クリニックのスタッフと、お見舞い用。もちろん、入院している方には食べ物はダメですので、付き添っている奥様に。
京大病院は、とても広くて、じっくりと看板を眺めて、知人が入院している病棟の見当をつけました。それはそれは広くて。
彼から電話があってしばらくになります。いえ、初めは彼からではありません。京大病院のドクターから、クリニックに電話がありました。若い女性のドクターです。とても頑張って、一線で活躍しているのがよくわかりました。彼の病歴についての問い合わせでした。その時の最後に、「あの、彼に電話をくれるようにお伝え下さい」と伝言し、そして彼から電話があったのです。
「こんなことになってしまったけど、35年前、貴方に助けられて、ここまで生き延びることが出来た、そのお礼を言おうと思って。本当にありがとう。35年間、楽しかったよ」と。
その時に「お見舞いに行ってもいいですか」と尋ね、ぜひ来てくれと。でも、忙しいから、来れないでしょうとも言われました。それから、誰にも自分の入院は言わないようにとも。来て欲しい人はあなたくらいだからとも。
ぜひ、行かなければ。そして、お見舞いに何を持って行こうかと考えて、ハタと思いついたのが、斎藤さんのうちわだったのです。病室で、やさしい風を送ることのできるうちわ。
それを持って病室に行くと、もう、元気になっていると思った彼は、術後の合併症が出て、とてもしんどそうでした。そして、うちわをとっても喜んで下さいました。熱が出て、背中が暑い熱いと言っていたところだと。奥様がゆっくりあおいで下さるでしょう。
この項、まだ続きます。
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コメント
聖護院って商表だと思ってましたが、お寺だったんですね。三十五年の友情ってすごい。
投稿: 愛ちゃん | 2016年7月 6日 (水) 22時44分