「聴いてください、ろう者の声を!」続き
昨日に続いて、丸山正樹さんの講演会のお知らせです。
昨日のプリントの裏に、丸山さんの思いが書かれています。この文章を読んで、大変僭越ですが、「ああ、丸山さんは信用できる!!」と思いました。以下、引用します。
『小説のタイトル「デフ・ヴォイス」にはいくつかの意味がある。
一つは、そのまま「ろう者の声」。
一般の人(聴者)は、「ろう者はしゃべることができない」と思っているが、実際には「音声日本語」を話すことのできるろう者は多い。ろう学校での日本語発声教育(「聴覚口話法」)のたまものであるが、当然聴者と全く同じとはいかない。中軽度の難聴者や中途失聴者でなければ、好き好んで「声を出したい」と思うろう者はいないのではないか。いわば「聴者から押し付けられた言葉」としての「声」だ。
もう一つは、かなり意訳気味ではあるが、「マジョリティの中で埋没してしまうマイノリティ声」。
ろう者に限らず、在日外国人、障害者、高齢者、難病患者、性的マイノリティ……社会的弱者とおおざっぱにひとくくりはできない彼らのささやかな要望は、圧倒的な「その他多数」の声にかき消され、世間に届かない。いわば「声なき声」。そんな思いを象徴させた。
最後に、「声」そのものではないが、ろう者にとっての「言語」である「手話」。作中にも記したが、以前は「ろうあ者」と言われていたものを自ら「ろう者」と言い換えるようになったのは、「聾(聴こえない)ではあっても唖(話せない)ではない」、という彼らの矜持だ。彼らには「手話」という「言葉」がある。単なるコミュニケーション手段ではなく、自らを表現する「言語」が。そういう意味を込めての「デフ・ヴォイス」。(以下略) 』
私も、すでに手話サークル、障がい者施設の職員の方、ろう者自身の方等にチラシをお渡しし始めました。ろう者と聴者が一緒になって「言語としての手話を考える」この集会には、大きな関心を寄せて下さっています。
とうぞ皆様、この集会が成功しますように。多くの方がお集まり下さいますように。お力をお寄せ下さいませ。
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ぜひ覗いてみて下さい。
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コメント
詳細なご紹介ありがとうございます。
小説のタイトル『デフ・ヴォイス』に込めた丸山さんの想いに打たれます。
ご自身が奥様の介護を20年続けておられるその姿勢が、「弱者の声」に投影されているように思えます。
一人でも多くの方がご来場下さることを願っております。
投稿: shiozy | 2016年4月23日 (土) 09時21分
障害者の方の育児がスムーズにいくようにするには、多様性を保つことにする。多様性をうけいれたり、することは、障害をもっていないママやパバの育児をスムーズにいかせることができませんよね。障害者のあるママやパバをばかにしないで暮らせる社会が乳母車がバスにのるときにすんなり手伝うことができるのかもしれません。乳母車がバスにのるときに手伝うことは期待してはいけませんが何時も転倒の危険を感じましたよ。
投稿: 愛ちゃん | 2016年4月23日 (土) 12時52分